ハックルベリーの森から

2haの平らな雑木林で活動を始めて9年。教えることよりも「自分で過ごす」ことや「気づく」事を大切にしたいと考えています。

冬の田んぼ

2007-12-31 13:41:29 | 環境教育
春から秋にかけての田んぼは、生き物や植物達にとって出会いの場所や子育ての場所でもあります。春から秋の季節を通して同じ田んぼという空間の中で、多様な生息空間を生み出す人の関わりがあって初めて生まれる場所とも言えます。

田んぼの生き物や植物達が人とこのようなかかわりを持ち始めてどれほどの年月が経ったのだろうか?ふと考えることもある。

勿論私が生まれる以前からであったことは確かであるけれど・・・

今後については、このような空間が保証されることが少なくなってくるというのは少々残念だ。

誰もが、生き物達との触れ合いや親しみを持つことは大切だという。特に、子ども達の情操教育としての価値は生き物を飼うのと同じように高いともいう。

心なしかそんな場面や機会が当たり前の暮らしの体験から行事化へと進んでいる傾向も心配といえば心配だ。

子ども達や大人を取り巻く生活や経済的事情から、何を優先するのか?という価値観の変化がそうさせているかもしれない。

毎日目にする冬の田んぼを観ていてあの下はどうなっているのだろう?そんな疑問がふと持ち上がってきた。

「?」という思いを、毎日の暮らしの中からどれほどたくさん持つことができるだろうか?教えたり伝えたりする事は大人の役目のように思われているが本当は同なのだろう?

「?」をたくさん持てる機会や場を持つことの方が大切かもしれない!そんな背景が大切だということを、保護者の方たちに理解して欲しいなとも考える。

「?」ってそんなに窮屈ではないことも併せて・・・・

※それにしても、冬の田んぼの下どうなっている?一度掘り返してみよう!

1月12日に六呂師で・・・・

2007-12-29 20:45:14 | その他
新年会兼スノーシュートレッキングを予定しています。19年度に実施したり関わった仕事や参加者の様子スライドショーと、写真展も考えています。

夕方集合で、スライドショーの後にお鍋会です。興味がある方は是非連絡ください。

ここ数日は、冬用に道具や室内を整理していました。過去の資料も整理していると一度も開いていない資料なども出てきたり、保存していいものかどうか・・・・と迷いながら整理しているといった具合でした。

それでもとっておくと何かの役に立つ?ような気がしてついつい保存するのですが、どこにしまったのか?どんなものを保存しているのか?といった具合で、結局たまってしまうだけの資料になりそうです。

12日②予定している写真展は、自分で活動の中の参加者を撮り溜めたもので、参加者の表情等が中心になります。自分の思いもできたら添えて展示したいと思います。

是非、お時間を作っていらしてください。特に泊まりでなくてもOKです。13日の午前中だけでもお待ちしています。

※ここ数日はフィールドに出ていないのでなんかモヤモヤしています。

31日から・・・・

2007-12-28 09:33:19 | その他
雪が降るようです。4日から神戸の子ども達が雪遊びに来る予定ですが、なんとか雪をメインに活動ができそうでホッとしています。

ここ数年は全体的に暖かい冬になっているように思います。一昨年は豪雪でしたがそれでも降雪回数としては通常より少なかったように思います。

暖かい日は降雪ではなく降雨で判断します。雪が降ってもいい時期なのに雨が降る・・・・

温暖化だから助かるという地域の方々の声を聞くことはありますが、地球の寒暖のくり返しからすると現在は「暖」なので、温暖化ではあるのです。ただし、温度上昇とCO2の量が過去と比較にならない数値になっているのが、科学的な調査により明確になっています。

数万年は続く「暖」の時期!その間に私たち人類が直接関与する温度上昇の比率をどの程度少なくする事が出来るのか?

「少なくする」というのは、省エネだけではなく「カーボンニュートラル」の原理を多くの人が意識しながら生活していくとなのだろうなと思っています。

雪が降り始めるといつも以上に温暖化のことを考えてしまいます。神戸の子どもたちにも、福井県で生まれた電気(主には原発です)が神戸にも届いていることや、温暖化とエネルギーの関係を体験する雪の森の体験からどのように伝えられるのか?

少し考えていきたい!

保護センターでのガイド

2007-12-27 18:48:14 | エコツーリズム
自然保護センターにてガイドを時折担当しています。小さな子ども達や平日の小学校の子ども達や、時には学校に適応できない子ども達を担当するときもあります。今日は、小学校五年生の子ども達をガイドした折の子ども達の書いた作文を紹介いたします。(学校の課題で「お手紙書こう」というのがあり、そこで書いたそうですす)

先日は色々なことを教えてくれてありがとうございました。最初にサカモッチャンはみんなと慣れるために、呼び方を教えて欲しいといいました。

私はいつも普通に呼び捨てに読んでもらっているので良くわかりませんでした。

けれど私がふるえて・・・「ふ ふつうに名前で・・・」と言ったら笑って

「普通にって言ったってわからんって」といってくれたのでとても嬉しかったです。そしてドンドン慣れていって、色々と教えてくれました。

私が一番驚いたのは、動物や鳥は虫の殻や皮などは体内で消化できずに、フンに混じって出てくることです。

サカモッチャンは棒でフンの中を開いて見せてくれました。

そのとき私はビックリしました。

色々なものが消化できずに入っていたからです。森に入ってみたときも、この樹は葉っぱが一杯あるけれど、一番最初はどうやってできたのか?など色々と教えてくれました。

私は虫などあまり好きじゃなくて、手に乗せることがまったくできないけれど、サカモッチャンが小さな虫を手に乗せてくれたら、ものすごく軽くてビックリしました。

また、モリアオガエルのフワフワしたたまごを見つけると、またツンツン触っていました。

サカモッチャンは何でも触ってみているからすごいなと思いました。

※6月末の出来事でした。何もかもビックリした表情と言葉で表現したのを憶えています。長時間とはいわずに、合宿の又は遠足のひとコマに生き物のことや植物のこと、つながっている人の暮らし・・・・そんなことを肌で体験でき考える時間がどの学年にも必要だなと考えたのを思いだしました。

あるといいね~

福井に来て10年・・・・

2007-12-26 18:46:23 | 環境教育
私は九州出身ですが仕事は関東のほうで児童福祉に関わっていました。その後都合により福井県に来ることになり、今年で10年目が終わろうとしています。

当初は、ずっと自分でも福祉関係の仕事をしていくんだろうなと考えていましたが、いつの間にか自然や環境関係の仕事を選んでいました。もうかれこれ7年ほど前のことです。

自然や環境のとの関わり・・・最近は大学生や高校生になると「環境関係の仕事に就きたい」「動物に携わる仕事」などと結構若い世代から目標にする人が多くなってきています。また、人によって関わる機会や接点が異なっていますが、自分の身体や家族の健康のことから、身近な地域で産廃問題や大気汚染等の問題に関わったりが多いようです。

私の場合は、そのようなことはなかったし気をつけてみていたわけでもありません。また、さのような情報が入ってくるような情勢でもなかったし、多分入ってきても行動できるほど心を動かせるかというとそうでもないのでは?と思う。

「間に立つ」ということがもしかしたら自分にフィットしているかもしれない。

福井の自然(動植物や風景等)環境は、国内他県に比較すると特異かというとそうでもない。どこにでもあるような生き物や植物達・・・・その間に立って仕事をしていくことは、身近な自然の大切さを多くの人に伝えていくこと。

温暖化と動植物や人の暮らしの「つながり」を解いて伝えていくことが今の仕事です。

温暖化の結果、動植物の北限にある福井県の存在は大切なポイントになってくるように思います。

長期的な観察と研究と体験活動がミックスしてくると面白いですね。

4日からはじまります

2007-12-25 11:35:25 | スノーシューツァー
1月4日から6日まで、神戸の子どもたちが雪遊びにやってきます。先日打ち合わせに神戸まで行ってきましたが、クリスマスシーズンということてもあって賑やかなのが印象に残っています。

保護者むけの説明会と子どもたち向けの説明を一緒にしました。雪ってどんな形をしているのか?と問うてみましたが、丸が多かったです。

切り絵で作った色んな雪の結晶を一つずつ見せていくと・・・・

雪の結晶って一つ一つ違うんだということが伝わったようです。ハサミと紙で各自が自由に雪の結晶を作り始めました。

当日は、実際に雪の結晶を顕微鏡で見ることも予定しています。どんな反応が子どもたちに表れるでしょうか?とても楽しみです。

小声でしかいえませんが・・・もっと雪降ってほしいなと!

神戸から来るスタッフは、社会人の方でも大学から関わっている方もいたりして、ベテランの域に入ってきています。チームワークうまくいっているのにいつも感心しています。

そういえば今日はクリスマスです。皆様方にとっても、穏やかな一日を過ごすことができるようにお祈りしています。


福井県は車社会

2007-12-21 17:06:14 | その他
いつ頃からこのように言われ始めたのだろうか?地方に行くと生活範囲がとても広大になりとてもじゃないが車を使わざるを得ない!

公共交通網が都会のように発展していないので、どうしても車社会と道路建設が並行して進んでいて、かなりの経済アップになっているようだ。

特に福井県だけではないが地方に行き、地元の方と話していると似たようなことをいわれるので、全国的な状況なのだろうと考えている。

ここ数年の福井県内のCO2発生量は、事業分野以上に家庭分野の発生量が大幅にアップしているそうだ。人口は微減にもかかわらずそうなっているのはなんとも不思議でならない。

CO2を多く排出しているのは多分私たち大人なのは確かだろう。子どもたちに環境にいいことしましょう!といいつつ「分かっているけれど止められない!」という状況で「そんなのカンケイネェ」と開き直る人もいるし・・・・

いつも思うのは、外国から研修等に来ている中国の方々の生活パターンだ。遠くても自転車中心の移動だし、車でも乗りあわせでの移動が定着している姿をよく確認する。

移動は短時間!やりたいことは山ほどある!

時間泥棒(モモ)に確実に私たちの時間はとられている!時間泥棒に時間をとられないように私たちは子どもたちに毎日の生活の中で伝えなければいけないが・・・

そういう私も車からなかなか離れられない生活に陥っている。何とかしなくては!

「福井県は○○社会」あなたならどのような言葉を入れますか?そしてどのように解釈しますか?




今年は形跡も発見できなかった

2007-12-20 22:00:12 | 福井県のクマ情報
例年であれば、9月中旬から10月に掛けてハックルベリーの森でもクマの座布団や爪痕に糞・・・・色々な痕跡を見つけることができるのに今年はとうとうちょっとの痕跡も発見できなかった。

陸の王者だけに、なんとなく自然生態系のつながりを感じることが少なかったのが残念でならない。

その代わりに多かったのがスズメバチだ。森の中に3箇所のトラップを掛けていたが満杯になった。

よく使用するフィールドではトラップとしたが、そうでない場所では樹液を土で多い被せた代用として「お持ち帰り用」として設置した。

8月の後半部分では猛暑といっていいぐらい・・・それが影響したのかもしれない。

それと最近特に多く発見したのが、道路での野生生物の事故だ。ヒミズ、ウサギ、テン、キツネ、アライグマ、アカネズミ・・・・・

温暖化とともに動植物の生態系も含めて生息地の変化も少しずつ出てきているという報告も聞いている。私たちも、生息地を移動する事は出来るが、温暖化だからといって移動する人は少ないだろう。

何を大切にして生きているのか?という価値観が他の動植物と異なることが大きな要因だ。

でも、少しは本能的に動植物と同じように立ち返ってみることも時には必要かも!

農林事業と環境教育

2007-12-19 15:14:10 | その他
昨日は、金沢にて北陸農政局主催の来年度農林事業の大きな柱でもある「バイオマス」に関する事業説明会に参加してきました。

農林に関する北陸3県及び近県から、行政の方や農林に従事している方々が多く参加されていました。

キーワードは ①地球温暖化 ②生物多様性 ③バイオマス が大きな柱で、そのような視点で農林事業に従事する事の大切さや、そのような視点での事業に予算が付けられるということでした。

その後、週刊誌にも掲載されていましたが東大の森田先生の進めているプロジェクトとで「イネイネ・日本」プロジェクトを中心に、バイオエタノールに関する日本の現状等が紹介されました。

全体的に話を聞いていて素直に感じたのは、技術レベルの向上はドンドン進んでいっているんだなという印象が一つ。

もう一つは、技術と同時に意識レベルの変革があがっているのかというと層でもないということが一つ。

ウェルズ氏がいっていた言葉を思い出しました。技術や知識はかなりのスピードであがっているが、環境や自然の状態は以前にも増して悪くなっている・・・・そんな言葉だったように思います。

その中でも言われていましたが、経済と環境と社会の評価ということをいわれでいましたが、トリプルボトムラインを底上げしていくということかなと理解しましたが・・・・

互いの分野で相互に意識していくことすが大切なんですね・・・・・


お宝はなに?

2007-12-18 22:10:46 | その他
昨日は、福井県の高浜町・・・私が奥越に住んでいるので高浜というと一番端で端からは端に行ったわけですが、街づくりの一環で自然を活かして何かできないかとということで、色々と事業展開している当事務所が少しだけ紹介も兼ねて御伺いしてWSをしてきました。

この仕事を始めた初期の頃に、いろいろと公民館等を回って営業をした事もありますが、その際に高浜町の公民館が呼んでくださったのを思い出しながら、風景だけはなんとなく覚えていました。

すると、当日の会に7年前の公民館の方がいらしていて久しぶりに当時の話で盛り上がり、一辺で見知らぬ場所ではないという意識で私のここの中はなんとなく温かくなりました。

WSの内容としては、コミュニケーションの大切さを体験から学んでいただいたり、企画をたてる際の思いの引き出しやまとめ方などを短い時間でしたが持ちました。

このような事業を町が始めた背景は多様で一言では語れないようです。ただ、住んでいる人たちにとって、少しずつ自分達の大切にしていることや守っている事柄が変化してきていることのようです。

町は、色んな要素で構成されています。その要素に寄り添いつつ私たちの暮らしは成り立っています。コンビニ、市民へのサービス、飲食店や観光施設にお土産屋、森林や漁業から・・・・・

一人ひとりの立場や寄り添っているものが異なるのは言うまでもありませ。それでも敢えて大切にして欲しいことや守って欲しいことは何かと問われると・・・・

私たちの生活は全てにおいて「自然との関わり」から成り立っていることを忘れないで欲しいということです。

私たちの暮らしがどのように自然と結びついているのかを気づいて欲しいということです。

どうか、もう一度考えてみてください。私たちの暮らしが何から成り立っているのかを・・・・・・