Civilian Watchdog in Japan-IT security and privacy law-

情報セキュリティ、消費者保護、電子政府の課題等社会施策を国際的視野に基づき提言。米国等海外在住日本人に好評。

オーストラリアFIDOサイトの消費者金融教育の取組み(その4-大学生向け金融クイズ)の正解と解説

2007-02-18 12:52:56 | 消費者リテラシィ

 Last Updated:March 7,2021

 今回は学生向けの金融クイズの問題にチャレンジした。実際チャレンジされた向きがどの位おられたか不明であるが、正解と解説を紹介する。
 なお、FIDOサイトだけでなく、オーストラリアの金融関係サイトの消費者金融教育の目標とするところは、①計画的な金融資産管理と貯蓄の重要性の理解(エクセルを使った具体的な収支シュミレーションを提供)、②退職年金基金制度の重要性と労働者としての認識・理解向上に注力している点である(そのための税金の軽減措置や長期的投資についての選択肢情報・シュミレーションを提供している)。

【質問1】正解は④である。FIDOサイト「FIDO Budget Planner」では1週間の収支予算管理のシュミレーションができる。

【質問2】正解は③である。大学は学生課等が学生向けの低利や無利息の融資制度を設けており、その利用を勧める。

【質問3】正解は②である。トリタは6カ月以内に返済できなかった場合、1週間あたりに対し65豪ドル(約6,000円)以上という極めて高い金利負担を負うことになる。債務額元本1,700豪ドルに対し、仮に3カ月元利金の返済が遅延したとすると彼女の金利負担は約780豪ドル(約72,000円)と言う、まるでわが国の「裏金融」みたいなことになる。補足すると、いくつかの大学ではPCのリサイクル利用システムを用意し、ソフトウェアについても割引購入が可能である。

【質問4】正解は①である。オーストラリアの大学では、一般的に学生向けに1,500
豪ドル(約14万円)を上限とする無利息の緊急融資制度を有している。また、大学ではカウンセリング・サービスや職業指導課等のスタッフが新しいアルバイト先や職能技術向上のための支援を行っている。

【質問5】正解は②である。オーストリアでは暦月で税引き前で450豪ドル稼ぐ場合、アルバイトやパートタイマーの場合でも雇い主は本人に代って年金基金の一部(時間給の9%)を負担する義務が生じる。さらに補足すると、18歳以下では1週あたり30時間働く場合やそれ以下でも雇い主から老齢年金の掛け金補助を受けられる場合がある。

【質問6】正解は③である。①の携帯電話を投げ捨てるの良いアイデアであるが現実的でない。アリナはプリペイド式や利用限度つきの携帯電話に切り替えるべきである。なお、電話会社によりピーク時を外した利用の場合、無料や安価な料金の扱いがあり、これらを自分で調べてみることがお勧めである。

【質問7】正解は②である。大学の実験室といえども安全でない。インターネットバンキング等は 安全なソフトウェアをインストールしたPCを使用することが必須であり、また肩越しに暗証番号等を盗まれないよう十二分に注意すべきである。

【質問8】正解は②である。ブレントは現金を見ることはない。したがって、オンライン・ギャンブルは自分がどの程度資金を使ったかの履歴をチェックすることができない。補足すると、このようなクレジット・カード債務額は将来の本人の信用評価にマイナス影響を与える点に要注意である。

【質問9】正解は①である。年齢に拘らず民間の健康保険に加入することは良い考えである。少なくとも事故時の緊急用に必要な保障を得るための選択肢を調査しておくべきである。

【質問10】正解は③である。同金額以上の収入が得られるようになると大学の手数料負担で政府へ返済する義務が生じる。補足すると、もしあなたに余裕があれば、繰り上げ返済のための貯蓄を行うべきである。

〔参照URL〕
次のURLが質問サイトのURLである。自ら答えを入力し、「submitキー」きーをクリックするとFIDOサイトから直ちに正否のコメントが戻ってくる。
http://www.fido.asic.gov.au/fido/fidowebquestionnaires.nsf/web_9BC0B2EE773AC0FBE925724A007E8227?OpenForm&Seq=1

**********************************************************************************
Copyright © 2006-2010 芦田勝(Masaru Ashida).All Rights Reserved.No reduction or republication without permission.



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする