加東市議会議員・藤尾潔の出る杭日記

出ない杭は地面で腐食します。杭を打つ手も結構しびれているはず。
打たれないような杭では使い物になりません。

定例会2日目(一般質問等)

2011-12-16 12:00:50 | Weblog
一般質問に先立って、初日保留となっていた補正予算および市長・副市長の減給条例の審議があった。
「けやきの木の移転費用削除」の修正案を出すような動きもあったようだが、結局出なかった。
私が出しても良かったのだが、修正というものは「ここを削れば賛成します」という意思表示でもあるわけであり、「マスタープランにおける補填」の関連で私としては反対する気持ちであったので、修正案は出さなかった。
 補正自体は以前からも述べているように災害復旧費やアフタースクール整備費等を含んでいるので本来反対すべきものではない。だったらマスタープランの分を削ろうかとも思ったが、実際やろうと考えてみると「歳入の減額補正」というのはやったところで意味がない。(歳出では予算オーバーして執行することはできないが、歳入で予算をオーバーしても、そのまま歳入超過で執行すればいいだけのことだから。実際返還金にしても、既に受け取っている訳だし)と言う理由で、私は反対しました。
 65万の内訳を公表したのは少し進歩ではありましたが。退職した元課長が50%、残りを責任に応じて15%と5%、と回りくどい説明をしていたが、4人で50%になるには15%3人、5%1人の組み合わせしかない。なんであんなまわりくどい言い方をするのであろう。

 いずれも可決されたが、今回の事例は「お金を返せば罪一等を減じる」「実際の行為者は懲戒にならなくても、市長・副市長が減給等の厳しい処置を取る」という前例を残してしまった訳であり、将来への禍根を残したと個人的には思う。
 ないことを祈っているが、似たようなことが仮に再び起こったら?お金を返せばそれでいいという先例を作ってしまっているわけですから・・・。
 
 個人的にはまだいろいろ思うところもありますし(とりあえず審査会の書面を見てから)、告発されているのがどうなるかといった面もありますが、議会の意思としてはマスタープランの件については「一区切りつけた」ということになるのでしょう。

さて私の一般質問について
①期限付きの基金・補助金事業について
 就労支援室の継続については市長より「継続します」どころか「今の状況で打ち切るわけにはいかない」という強い答弁があった。午前中の審議などで「前向きな答弁ありがとうございます」という再質問が何度かあったが、「本当に前向きな真摯な答弁を賜り恐悦至極に存じます」くらいのことを言ってもバチが当たらないくらいの答弁だったが、結局言わなかった。
 国のアクションプログラムなどを通じて機能強化を図るべき、という提言に対して「アクションプログラムではなくハローワークとの連携を図りながら機能強化を・・・」という答弁が返ってきた。だいだい、「連携強化をはかりながら」という答弁の場合は何もしていないことが多いので、
「案内板を見て来ていただいても、西脇のハローワークに行ってくださいみたいなことを言っているのにどのように連携強化を図るのか」と再質問をしたら
「その点ですが、今は就労支援室に来ていただくと、そこから西脇のハローワークに連絡をすることを通じて、直接面接に行っていただいています」
とちゃんと改善を図っていたので、私の決めつけたような再質問は大変失礼なことになってしまった。まじめに検討されるとかえってとまどってしまうとはどうしたものか。

 ・妊婦健診事業について、国庫補助が「不透明」と書いたが、国の概算要求にものっていないし恐らく打ち切りになる公算が高いと思う。そんな中で事業を継続するのか、という質問にも「国庫補助の有無にかかわらず継続する」という答弁があった。当たり前のことのようでもあるけれど、これは市町村にとっては本当は厳しい話で、「国にハシゴを外されても2階でがんばってください」という話であり、自主財源の出費もバカにならない話なのである。
 現に、友人の他市の市議の質問では「引き続き国県に支援を要請してまいります」とか「近隣の状況を見定めながら」という答弁もされているところで、そのような答弁も可能だったはず。財政担当者などは私の質問書を見て「そんな簡単に言わないでくださいよ・・・」と思っていたかも知れない。
 答弁があっさりしすぎていたのだが、大変だということはよくわかっている。良いことだと思うが、不満な点としては謙虚な加東市はこういうことを率先して発表しないことである。近隣某市のように積極的に言うことを通じて「加東市も良くやっとるな」と市民のみなさんに思っていただくこともまた重要であると思う。
 ちなみに今助成は14回7.5万円で、実際の近隣の費用の平均は12回8.1万円とのことである。「妊婦健診無料化」の考え方からするとどうかなと思う部分もあるのであるが、「回数も違うことから現在の水準は妥当」という答弁があり・・・変だとは思うのだが現在の水準でも県の出している水準よりは高いのであまりぜいたくも言えない。北播磨では三木市が98000円と突出している以外は75000円ですし。まあ、このあたりの話になってくると自分が経験していないだけに、話のリアリティーがまったくないのが私の弱みである。
(ちなみに、健診は保険適用外で医院によって費用も違うため、”無料化”というのはイメージであり実際に担保するのは無理だと思う)

②都市計画について
東播都市計画・東条都市計画・区域外に分かれた加東市の都市計画について、いままで「一体的なまちづくりのため調査研究を進める」という中途半端な答弁が続いていた。今回都市計画税の課税の話もあり、あらためて工程等を確認すると、
「長期的には一本化していくことが理想だと考えられるが、動態などを考えると見直しについて県の理解を得ることはなかなか難しい」という答弁があった。

中途半端な答弁でなく、正直に答えがあったことは評価はしたいとは思う。
しかし、バラバラの都市計画を併存させていくことは弊害が多いのは当然のことであるし、私もワシントンのお父さんではないので「正直な答弁をしたから許してあげましょう」という訳にもいかない。
だいたい、無料寿寺の問題にしても、ナーランダ僧院にしても、診療所のループ計画にしても、翻れば山林分譲地の問題にしても、現在の都市計画の隙間をついて行われている事例である。また、非線引き地域や白地地域で突然事業所ができたりなどと言うこともあるわけだし、今後たとえば産廃処理地なども問題が出てこないとも限らないのである。
そういう意味で「当面難しい」などという答弁で済まされるような事象ではないと私は考えます。
ましてこんな状況で都市計画税の新規課税を先行するなどということはあり得ないと考える。

また、別な点として工業用地の不足と言った話もした。
南山も面積的には大きいのが残っているが、区画数的にはあまり多く残っていない。(まあ、非常にありがたい話ではある)
積極的に工業団地の造成、といったところまでは今日の情勢でなかなか難しいかも知れないが、用途区域の見直し等を通じて考えて行く必要はあると思う。
「準工業地域に住宅が建つことの是非」という話もした。(現在の用地の状況を考えると工業用地を確保していったほうが良いのは当然のことであり、そのための規制もかけられるとは思う)「藤尾議員のお住まいのマンションも準工業地域にあると思いますが」と反問権を行使されたらどうしようかと思っていたが、その点には触れられなかった。

・また、これは実際加東市の都市計画マスタープランとして、新規の工業用地として「高岡の加西市との境」「上中の中国道北側のグリーンロード東側」「東条の三木市との境」が検討されていることを再確認した。もちろんすぐに造成してうんぬん、という話ではないが、以外と「そう言う話になっている」ということさえ知られていないので確認的な意味として聞いた。福田地区の人には怒られてしまうかも知れない。(社町時代には計画されていた)

③公文書の管理について は別項で。

④ALTの配置について
はALTの減員による影響について聞いたのだが、「議会に減らしても問題ないと言ったのは間違いではなかったのか」と聞いたら「新学習指導要領で英語が3時間から4時間に増えたこともあり・・・」という理由で説明をしていた。正直すっきりしない所もあるのだが、前向きに改善されそうな気配も感じたのでそれで良しとしたほうが良いのかも知れない。ここで「前の説明が間違っていたのではないか」と認めさせるかどうかという話はあまり生産的ではないように思う。
業務委託により、日本語能力や教授能力に優れた講師が来る云々という話の中で「優秀な候補者が」と言っていたように思う。微妙な言葉遣いであり、さらっと逃げたように思うのだが・・・再質問はしませんでしたが選考方法は改善すべきであると思う。

⑤のコスモス祭りについて
この件は何度か議論をしてきた経緯があり、一般質問では初めてではあったが、来年度以降は
・市が中心的にかかわっていく事業は河高・沢部地区で隔年で
・面積的に小規模な掎鹿谷地区は、補助事業として継続
という方針が示された。
国の転作奨励の考え方の変化から、従来の方法での継続は難しいものがある。

その中で今後どうしていくのか。
昨日の市の答弁は、3月の予算委員会の時の説明とは少しニュアンスが変わってきていると感じた。あの時の方針はかなり頭ごなしであった。
そういう意味ではある程度言っていたことを汲んでいただいたのかな、とも思うが、今後重要なことは
「地区の意向も踏まえて、丁寧に協議しながら、負担を押しつけない形で進めていくこと」
だと思う。

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