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油麻地の街角から

From Yaumatei

香港の超高層ビルも竹棚(竹足場)で造られる。

2005-01-30 | 

chinabank
りえさんの「Blog版香港中国熱烈歓迎唯我独尊」香港発アート、竹の足場 http://blog.livedoor.jp/riehk/archives/12995372.htmlを受けて、建築工事の竹棚(竹足場)について。

竹棚の解説は意外なところにあった。愛知万博長久手政府館が竹籠に包まれたようなデザインであることから、施工者の熊谷組は、強引に万博から香港の竹棚の話に持っていった。

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熊谷組 愛知万博長久手政府館 竹にまつわるお話(1)
http://www.kumagaigumi.co.jp/p_ai000/ai_040312_1.html

 竹足場を使うメリットとして、
まず、材料が軽く、組立てや解体作業も容易で作業員の負担も大幅に軽減できることがあげられます。
また、軽さに加えて竹の特徴である「しなり」によって重さで総倒れする危険性が低いこと。
さらに、湿度が高い香港では、鋼製足場では錆びやすく管理が大変なのですが、それに比べて竹では湿気を含むことでよく締まり丈夫に使えるのです。

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bamboo
竹の価格は長さ6メートルのもので、10ドルであるのに対し、鋼管は80ドルもするという価格差が香港で竹足場(竹棚)が減らない一番の理由だろう。
また、竹棚は転落事故が多くあり、危険だといわれるが、これは怪我や死亡の第一理由は作業員の安全帯、ヘルメットの未着用によるものであって、安全に構築をすれば竹棚そのものが危険であるというわけではない。むしろ倒壊の危険性は日本で一般的に使用されている重量があり、しなりのない鋼製足場の方である。台風などの強風が去った後に、壁ごと足場が倒れている映像をご覧になった方は多いはずだ。

なお竹棚の仮設には、建造業訓練局が運営する一年全日制の竹棚架訓練課程を履修する必要があるが、建築関連職の中では、鉄筋工に次いで高い賃金となっている。

右上の写真は、熊谷組ホームページから。

この写真の竹棚で建物を包み込んでしまっている姿を見て、ドイツの国会議事堂を梱包したクリスト&ジャンヌ・クロードを思い出してしまった。1998年のスイスでの「Wrapped Trees」以来、話を聞かないなぁと思っていたら、今年の2月にニューヨークで「ザ・ゲート・プロジェクト」を開催するのだとか。総経費が20億円もかかるのに、一切のボランティア、寄付も受けないというスタンスをあくまで貫くという。

Christo and Jeanne-Claude
The Gates Project for Central Park New York
http://christojeanneclaude.net/tg.html


2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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藤さん (りえ@香港)
2005-01-30 13:25:28
藤さん
トラックバック&記事についてのご案内ありがとうございました。
やっぱり竹の足場は優れものなんですねー。
わたしもブログにも書いたとおり、建設会社の方から直接お話
伺ったことありますが、ほぼ同じようなことをおっしゃっていました!
あとは香港人の友人の東京で思ったこと・・・もある意味正しかった
んですねー、「東京の鉄製の足場のほうが怖い」っていうツブヤキ。
>一年全日制の竹棚架訓練課程を履修する必要がある
これは初耳でした!すごい高度な技術職だったのですね、あの
「足場組み隊」の方々ったら!
でもやっぱり命綱はつけたほうがいいような気がします・・・(笑)。
小心地滑。
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さすが、りえさん、レスポンスが早いですね。 (藤 孝志)
2005-01-30 17:43:13
さすが、りえさん、レスポンスが早いですね。
竹足場についてはいつか書こうと思っていたことなのですが、切り口がうまくまとまらず困っていたところで、りえさんの記事をネタに使わせていただきました。感謝。
でもクリスト&ジャンヌ・クロードを調べ出したら止まらなくなって、気が付いたら朝でした。
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