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油麻地の街角から

From Yaumatei

コネクテッド(保持通話)

2009-08-02 | 映画

仕掛けが大きいわけじゃないが、スリルとサスペンス(?)とハラハラ感、おまけにお約束のべたなギャグで、一気呵成にラストまで雪崩れ込んだ。そして、20年前の香港映画が幸せだった時代を懐かしく思い出させてくれた。

CGを使わず、実写によるカースタントの、逆走やジャンプ、クラッシュのシーンは、作りものの映像にはない迫力があった。よく見ればあり得ないシーンなのだが、CGでそれらしく作るよりは、かえってこちらのほうがスリル満点なのが不思議だ。そして一番凄かったのは、竹の足場をなぎ倒し、車に緑のシートを引っかけ、そのシートに絡まったxxxxがシートと一緒にxxxx(ネタばれのため自粛)のシーンで、体を張った演技に、香港の映画館でもないのに思わず大拍手をしてしまった。

スリルとサスペンス(?)だけではない、べたなギャグもてんこ盛りだ。 急いでいるのにやたら質問し、仕事そっちのけで女を口説く携帯電話店の男(王祖藍)。また、車を盗まれる情けない男たち(谷 徳昭・もう一人は?)。

だが、主人公(阿邦=古天樂)はヒーローではない。どこにでもいそうな、気の弱いダメ男だ。ことあるごとに、顔をひきつらせながらも事件に立ち向かっていく、いや巻き込まれていくその姿が、見る者の共感を呼ぶ。

なにも杜 琪峰ばかりが香港映画ではあるまい(好きだけど)。こういうべたな映画も香港映画だ。いや、これこそが香港映画の王道なのだ。

2009.8.1 新宿武蔵野館

コネクテッド 公式サイト
http://www.connected-movie.jp/


『葉問』

2008-12-31 | 映画

『葉問』は実在した詠春拳の使い手、葉問の伝記的映画である。
ドニー?イェンといえば、荒々しい武術使いのイメージが強いが、今回は武術家であるだけでなく、知的で、理性的な、そして温和な人格者の役であり、意外にもぴったりのはまり役だ。
派手なワイヤーワークもスローモーションもないが、格闘シーンは正確無比で力強い美しさがある。それも代役やCGを使わず、全て自分で実写であることもその理由のひとつだろう。このような武闘を演じられるのは、今の香港ではドニー?イェンをおいて他には無く、彼以外の配役は考えられない。
日本人が登場するシーンも決して一方的に日本人を悪く描くのでは無く、配慮ある描き方がなされており、特に不快を感じることはなかったが、 違和感を覚える人もいるかもしれない。そこが日本での公開に疑問があるところだ。
香港でヒット中のようなので、香港にいかれる方は、ぜひご覧いただきたい。

2008/12/27百老? 旺角


功夫之王

2008-05-18 | 映画

この映画に関してあまりよい評判を聞かないので、あまり期待をしないで見た。

悪くない。
ストーリーについては、すでにいろいろなところで書かれているので割愛するが、不評の最大の原因は、この映画を成龍と李連杰主演の功夫映画だと思って映画を見るからではないか。

この映画は、どこにでもいそうな現代のアメリカ人青年の成長物語であり、遡る『夢の国』を中国古代の『キングダム』に求めたにすぎない。そう思って見ると、ハリウッド映画のはずなのに、香港・中国制作の映画と全く遜色ない。

成龍と李連杰の武闘シーンも、華麗さには欠けるが満足できる仕上がりだ。いや、ここは話の「ツマ」であって、本筋ではないのだから、ここが際立っていても、映画としてはしょうがない。
たぶんここを過剰に期待すると、いや確かに「夢の対決」だから過剰に期待したいのだが、「予想を裏切られた。」ということになるのだろう。

また、すべての武闘シーンで、目新しさはないものの、そつのない武闘が繰り広げられている。さすがは袁和平である。

2008/5/4 旺角 百老匯


元油麻地戲院

2008-05-10 | 映画

写真は化粧直しを行った元油麻地戲院。(2008/5/4)Photo

劇場として再生されるという話もあったが、使われていない様子だった。
また、復元工事を行ったわけではないので、かっては映画館だったという面影がなくなってしまった。

隣の青果市場も昔のままなので、青果市場の再開発計画が確定するまで、ここはこのままなのかもしれない。