沖縄の三線で「バチ」は「ツメ」とも言いますが、バチと言っても本土の三味線とは全く違う形をしています。まさに「ツメ」の形状なのです。それはさておき、古典の場合、拍子をとるタイミングで弦をあえて弾かない場合は「バチ上げ」と言って上に持ち上げる動作をします。この弦を弾かない動作が3回連続する場合、間に「バチ下げ」が入り、上げたり下げたりが連続します。そのままでは全く問題ないのですが、歌に合わせて一度に2回バチ上げをおこなう場合があります。そのとき1回目に上げたバチは下げることなく2回目も上に上げなければなりません。途中で下げると「バチ下げ」になってしまい別の動作になるからです。この場合半分ずつ上げればいいのですが、私がやると1回目でバチを上げすぎるので、2回目が顔のあたりまで上がってしまい、よく失敗するのです。まだまだ修行が足りません。