今回は昨日の補足的記事。
昨日、俺は「紛争ダイヤ(Conflict diamonds)」の不正取引を防ぐために用いられているキンバリープロセス認証制度(Kimberley Process Requirement System)のことをネタにした。
これについては以下参照(手抜き)
・Kimberley Process Meeting June, 2011:Typical confliction without consensus?(2011年6月25日 flagburner's blog(仮))
この際、この制度の問題点として、ダイヤモンド原石の原産国の統治能力によって制度の履行が左右される、なんてことを記した。
が、それ以外にも、キンバリープロセスには落とし穴があるという指摘も・・・。
・The diamond industry’s double-standard on Israel(2011年6月25日 Electronic Intifada)
一体どういうことか?
元々、キンバリープロセスでは、ダイヤモンド原石に関する管理強化を主な目的としていた。
無論、この制度では、製品となって出回るダイヤモンドにも「紛争ダイヤ」でないことを証明する証明書添付を求めていた。
しかし、Electronic Intifada の記事を書いた Seán CLINTON 氏に言わせると、そもそも「紛争ダイヤ」の定義が狭すぎるらしいが・・・。
以下、2011年6月23日 Electronic Intifada『The diamond industry's~』から、中盤部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
The introduction of the Kimberley Process (KP) regulations in 2003 was supposed to prevent the trade in diamonds that fund human rights violations.
However, the Kimberly Process regulations’ narrow definition of a conflict or blood diamond excludes cut and polished diamonds.
This anomaly facilitates the situation whereby jewelers can label cut and polished diamonds that are generating revenue used to fund the Israeli military which stands accused of war crimes, as conflict-free.
As a result, de facto blood diamonds from Israel contaminate the global market.
The absence of a legal definition of a conflict-free diamond facilitates this deception.
A public petition by a group of international Palestine solidarity activists, Global Palestine Solidarity (GPS), to the members of the Kimberley Process seeks an urgent review of the definition of a conflict diamond to include cut and polished diamonds that fund human rights violations (“Stop Israel’s Blood Diamond Trade,” accessed 1 June 2011).
(以下略)
---- 引用以上 ----
CLINTON 氏の視点は、イスラエルへの BDS 運動呼びかけの一環として捉える必要もあるわけだが・・・。
そもそも、キンバリープロセスにおける紛争ダイヤの定義って何?
↓は、キンバリープロセス制度のガイドライン。
・KIMBERLEY PROCESS CERTIFICATION SCHEME(kimberleyprocess.com;.pdfファイル)
以下、kimberleyprocess.com『KIMBERLEY PROCESS CERTIFICATION SCHEME』の P.1 から、紛争ダイヤの定義を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
CONFLICT DIAMONDS means rough diamonds used by rebel movements or their allies to finance conflict aimed at undermining legitimate governments, as described in relevant United Nations Security Council (UNSC) resolutions insofar as they remain in effect, or in other similar UNSC resolutions which may be adopted in the future, and as understood and recognised in United Nations General Assembly (UNGA) Resolution 55/56, or in other similar UNGA resolutions which may be adopted in future;
(以下略)
---- 引用以上 ----
ダイヤモンド原石を加工する過程での問題は無視されているようだ。
そのせいか、キンバリープロセス全体でも、ダイヤモンド原石の加工については注意が払われていないというオチ。
現実問題として、ダイヤモンド原石の加工にもキンバリープロセスを適用するとなると、(CLINTON 氏はイスラエルのダイヤモンド業者を年頭に入れてるが)加工業界が拠点を展開してる国の扱いをどうするかという問題は避けられないと思う・・・。
この辺は以下参照(手抜き)
・ダイヤモンド加工産業が繁栄、安い人件費だけでなく高度な技術・品質も理由―中国(2011年5月31日 レコードチャイナ)
とはいえ、ダイヤモンド原石と製品ばかりに焦点を当てている現状のキンバリープロセスもこの点では改善が必要かと。
これをよりマシな制度にするなら、加工段階でも何らかの調査が必要になるかもしれん。
というのも、ダイヤモンドは原石の状態では「当たり」か「ハズレ」かわかりづらいので、たいていの場合ダイヤモンドを製品にするための加工が必須になるんだよな。
(ダイヤモンドの原石マニアなんてのがいれば話は別・・・だと思う)
つまり、ダイヤモンドを製品にする際は、加工業者の役割が無視できないわけよ。
にもかかわらず、キンバリープロセス制度から加工業者のことがすっぽり抜けてるのは、流石に不味いのでは?
まぁ、加工業者はダイヤモンド原石採掘や購入を行う業者より範囲が広い、という問題もあるからそう簡単にこの制度に取り込めると思えないけど・・・。
それはそうと。
今この場で、仮にダイヤモンドの代替品が世界中に大量に出回ったら、ダイヤモンドの扱いはどうなるんだろうか?
昨日、俺は「紛争ダイヤ(Conflict diamonds)」の不正取引を防ぐために用いられているキンバリープロセス認証制度(Kimberley Process Requirement System)のことをネタにした。
これについては以下参照(手抜き)
・Kimberley Process Meeting June, 2011:Typical confliction without consensus?(2011年6月25日 flagburner's blog(仮))
この際、この制度の問題点として、ダイヤモンド原石の原産国の統治能力によって制度の履行が左右される、なんてことを記した。
が、それ以外にも、キンバリープロセスには落とし穴があるという指摘も・・・。
・The diamond industry’s double-standard on Israel(2011年6月25日 Electronic Intifada)
一体どういうことか?
元々、キンバリープロセスでは、ダイヤモンド原石に関する管理強化を主な目的としていた。
無論、この制度では、製品となって出回るダイヤモンドにも「紛争ダイヤ」でないことを証明する証明書添付を求めていた。
しかし、Electronic Intifada の記事を書いた Seán CLINTON 氏に言わせると、そもそも「紛争ダイヤ」の定義が狭すぎるらしいが・・・。
以下、2011年6月23日 Electronic Intifada『The diamond industry's~』から、中盤部分を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
The introduction of the Kimberley Process (KP) regulations in 2003 was supposed to prevent the trade in diamonds that fund human rights violations.
However, the Kimberly Process regulations’ narrow definition of a conflict or blood diamond excludes cut and polished diamonds.
This anomaly facilitates the situation whereby jewelers can label cut and polished diamonds that are generating revenue used to fund the Israeli military which stands accused of war crimes, as conflict-free.
As a result, de facto blood diamonds from Israel contaminate the global market.
The absence of a legal definition of a conflict-free diamond facilitates this deception.
A public petition by a group of international Palestine solidarity activists, Global Palestine Solidarity (GPS), to the members of the Kimberley Process seeks an urgent review of the definition of a conflict diamond to include cut and polished diamonds that fund human rights violations (“Stop Israel’s Blood Diamond Trade,” accessed 1 June 2011).
(以下略)
---- 引用以上 ----
CLINTON 氏の視点は、イスラエルへの BDS 運動呼びかけの一環として捉える必要もあるわけだが・・・。
そもそも、キンバリープロセスにおける紛争ダイヤの定義って何?
↓は、キンバリープロセス制度のガイドライン。
・KIMBERLEY PROCESS CERTIFICATION SCHEME(kimberleyprocess.com;.pdfファイル)
以下、kimberleyprocess.com『KIMBERLEY PROCESS CERTIFICATION SCHEME』の P.1 から、紛争ダイヤの定義を(略
---- 以下引用 ----
(中略)
CONFLICT DIAMONDS means rough diamonds used by rebel movements or their allies to finance conflict aimed at undermining legitimate governments, as described in relevant United Nations Security Council (UNSC) resolutions insofar as they remain in effect, or in other similar UNSC resolutions which may be adopted in the future, and as understood and recognised in United Nations General Assembly (UNGA) Resolution 55/56, or in other similar UNGA resolutions which may be adopted in future;
(以下略)
---- 引用以上 ----
ダイヤモンド原石を加工する過程での問題は無視されているようだ。
そのせいか、キンバリープロセス全体でも、ダイヤモンド原石の加工については注意が払われていないというオチ。
現実問題として、ダイヤモンド原石の加工にもキンバリープロセスを適用するとなると、(CLINTON 氏はイスラエルのダイヤモンド業者を年頭に入れてるが)加工業界が拠点を展開してる国の扱いをどうするかという問題は避けられないと思う・・・。
この辺は以下参照(手抜き)
・ダイヤモンド加工産業が繁栄、安い人件費だけでなく高度な技術・品質も理由―中国(2011年5月31日 レコードチャイナ)
とはいえ、ダイヤモンド原石と製品ばかりに焦点を当てている現状のキンバリープロセスもこの点では改善が必要かと。
これをよりマシな制度にするなら、加工段階でも何らかの調査が必要になるかもしれん。
というのも、ダイヤモンドは原石の状態では「当たり」か「ハズレ」かわかりづらいので、たいていの場合ダイヤモンドを製品にするための加工が必須になるんだよな。
(ダイヤモンドの原石マニアなんてのがいれば話は別・・・だと思う)
つまり、ダイヤモンドを製品にする際は、加工業者の役割が無視できないわけよ。
にもかかわらず、キンバリープロセス制度から加工業者のことがすっぽり抜けてるのは、流石に不味いのでは?
まぁ、加工業者はダイヤモンド原石採掘や購入を行う業者より範囲が広い、という問題もあるからそう簡単にこの制度に取り込めると思えないけど・・・。
それはそうと。
今この場で、仮にダイヤモンドの代替品が世界中に大量に出回ったら、ダイヤモンドの扱いはどうなるんだろうか?