実は俺も知らなかったことだが、Gaza 地区には日本国籍を持った子供がいるとか。
・ガザに日本国籍持つ一家 元留学先の高知で支援呼びかけ(2009年1月15日 asahi.com)
2009年1月15日分 asahi.com の記事によると、モハンマド君という子供だけが日本国籍を持ってるので、見出しは正確じゃないけど・・・。
ついでに書くと、YOMIURI ONLINE でも『元高知大留学生 ガザの一家救え』という題で 2日前に似たような記事を出してたのだが(YOMIURI ONLINE からは削除されてるけどな)。
実は、この記事の続編的なブツが2009年1月18日分朝日新聞4面に『ガザ 命綱の日本国籍』という題で掲載されていた。
そこでは、何気に日本政府の対パレスチナ政策についても述べているのだが・・・。
ってことで、以下でその記事を書き写してみた。
ただし、強調部分は俺の判断。
------ 以下書き写し ------
ガザ 命綱の日本国籍
エルサレム 古谷 祐伸
「古谷君、助けて」。
メールの発信元は高知県。
記者人生の最初の3年を過ごした地に住む友人からだった。
パレスチナ自治区ガザに、高知県で生まれ日本国籍を取った男の子がいる。
南部ラファに住むモハンマド君(7)。
高知医科大(現高知大)などへ00~05年に留学したジヤド・アリダフティさん(41)の次男で、現在のガザ地区住民で唯一の『日本人』だ。
昨年末からのイスラエル軍の攻撃で一家は危険な状況にある。
救出を支援してほしい。
メールはそんな内容だった。
ガザでは通信網が満足に機能しない。
ようやく繋がった携帯電話でジヤドさんは「10メートル先の家が爆撃された。外出はとても難しい。高知が懐かしい」と手短に話した。
一家は、妻モナさん(40)、長女ヌールさん(14)、長男ハッサン君(12)、次女マイさん(3)の6人家族。
モナさん、ヌールさん、ハッサン君はジヤドさんと一緒に大学寮で暮らした。
02年1月3日、南国市の農協病院でモハンマド君が生まれた。
当時、パレスチナ人は無国籍扱い。
無国籍の父母の子として日本で生まれたモハンマド君は、国籍法によって日本人になった。
同じように日本国籍を得たパレスチナ人は14人いる。
手続き手伝った地元女性(59)は、日本旅券が発給された日、ジヤドさんが「これで、この子は、どこにでも行けるね」と話したのが印象に残っている。
息子が日本人になることにジヤドさんは悩んだが、その国籍が今、一家の命綱になろうとしている。
ガザ住民には、移動の自由が無い。
イスラエルの許可を得て、同国管理の検問所を通らなければ、外国に出られない。
エジプト管理の検問所が一つだけあるが、同国もイスラエルと歩調を合わせる。
イスラエル政府は00年の第2次インティファーダ(反占領闘争)以降、許可をほとんど出していない。
イスラエルとの共存を認めないイスラム過激派ハマスが07年6月にガザを武力制圧してからは、境界は封鎖状態にある。
ガザが「天井のない監獄」と称されるゆえんだ。
今、ガザから出ることを認められるのは、隣接するエジプトの病院に搬送される重傷者と、外国籍住民だけ。
モハンマド君という日本人がいる一家なら、脱出できるかもしれない。
一家が高知で交流した人々の間で、支援の輪が広がっている。
中心人物は、ジヤドさんの留学時に外国人学生の世話係だった高知大のエバ・ガルシア・デル・サス助教ら。
ジヤドさんとメールなどで連絡を取り、脱出を支援しようとしている。
ジヤドさんの古巣、高知大医学部は、働けるポストを検討中だ。
指導教官だった本家孝一教授は「何か手助けをと思った。せっかく取った博士号を役立てて欲しい」。
ヌールさんの元担任教師の女性(58)は、「1年生で入学して数ヵ月後には土佐弁を使っていた。また、とけ込めると思う。こんな縁がなければ、私もパレスチナを深くは知らなかった」と話した。
ジヤドさんの意向を受け在イスラエル日本大使館は、イスラエル政府や日本赤十字国際委員会などと協議している。
だが、攻撃は収まらず、脱出の見通しは立っていない。
ジヤドさんは「父が来て『行かないで』と泣きました。父は80歳くらい。とても日本で暮らせない。辛いけど、子供のためにガザを離れるしかない」と話している。
07年10月以降、日本で生まれたパレスチナ人の子に日本国籍は与えられていない。
パレスチナ自治政府が国家に近い機能を果たしているとして、日本政府がパレスチナを国籍扱いするように改めたためだ。
だが07年6月以降、ガザは自治政府の影響外にある。
------ 書き写し以上 ------
『2007年10月以降~』については↓参照。
・パレスチナ人の子 「無国籍」とせず 法務省が扱い変更(2007年10月4日 P-navi info)
ってか、本当にパレスチナの自治政府とやらは国家に近い機能を果たしてるんだろうか?
実際の所は、警察や司法、インフラ管理に商取引の権限なんてあって無いようなもんだし。
その辺りを日本政府がきちんと調査してから、パレスチナを国籍扱いするという方針を打ち出したのか正直疑問だわ。
とにかく、モハンマド君の一家を日本を呼ぶための募金活動も行われている・・・。
・ガザへ届け 救いの手(2009年1月20日 mytown.asahi.com)
何はともあれ、モハンマド君の一家が Gaza 地区を脱出できることを祈るしかないわ。
・ガザに日本国籍持つ一家 元留学先の高知で支援呼びかけ(2009年1月15日 asahi.com)
2009年1月15日分 asahi.com の記事によると、モハンマド君という子供だけが日本国籍を持ってるので、見出しは正確じゃないけど・・・。
ついでに書くと、YOMIURI ONLINE でも『元高知大留学生 ガザの一家救え』という題で 2日前に似たような記事を出してたのだが(YOMIURI ONLINE からは削除されてるけどな)。
実は、この記事の続編的なブツが2009年1月18日分朝日新聞4面に『ガザ 命綱の日本国籍』という題で掲載されていた。
そこでは、何気に日本政府の対パレスチナ政策についても述べているのだが・・・。
ってことで、以下でその記事を書き写してみた。
ただし、強調部分は俺の判断。
------ 以下書き写し ------
ガザ 命綱の日本国籍
エルサレム 古谷 祐伸
「古谷君、助けて」。
メールの発信元は高知県。
記者人生の最初の3年を過ごした地に住む友人からだった。
パレスチナ自治区ガザに、高知県で生まれ日本国籍を取った男の子がいる。
南部ラファに住むモハンマド君(7)。
高知医科大(現高知大)などへ00~05年に留学したジヤド・アリダフティさん(41)の次男で、現在のガザ地区住民で唯一の『日本人』だ。
昨年末からのイスラエル軍の攻撃で一家は危険な状況にある。
救出を支援してほしい。
メールはそんな内容だった。
ガザでは通信網が満足に機能しない。
ようやく繋がった携帯電話でジヤドさんは「10メートル先の家が爆撃された。外出はとても難しい。高知が懐かしい」と手短に話した。
一家は、妻モナさん(40)、長女ヌールさん(14)、長男ハッサン君(12)、次女マイさん(3)の6人家族。
モナさん、ヌールさん、ハッサン君はジヤドさんと一緒に大学寮で暮らした。
02年1月3日、南国市の農協病院でモハンマド君が生まれた。
当時、パレスチナ人は無国籍扱い。
無国籍の父母の子として日本で生まれたモハンマド君は、国籍法によって日本人になった。
同じように日本国籍を得たパレスチナ人は14人いる。
手続き手伝った地元女性(59)は、日本旅券が発給された日、ジヤドさんが「これで、この子は、どこにでも行けるね」と話したのが印象に残っている。
息子が日本人になることにジヤドさんは悩んだが、その国籍が今、一家の命綱になろうとしている。
ガザ住民には、移動の自由が無い。
イスラエルの許可を得て、同国管理の検問所を通らなければ、外国に出られない。
エジプト管理の検問所が一つだけあるが、同国もイスラエルと歩調を合わせる。
イスラエル政府は00年の第2次インティファーダ(反占領闘争)以降、許可をほとんど出していない。
イスラエルとの共存を認めないイスラム過激派ハマスが07年6月にガザを武力制圧してからは、境界は封鎖状態にある。
ガザが「天井のない監獄」と称されるゆえんだ。
今、ガザから出ることを認められるのは、隣接するエジプトの病院に搬送される重傷者と、外国籍住民だけ。
モハンマド君という日本人がいる一家なら、脱出できるかもしれない。
一家が高知で交流した人々の間で、支援の輪が広がっている。
中心人物は、ジヤドさんの留学時に外国人学生の世話係だった高知大のエバ・ガルシア・デル・サス助教ら。
ジヤドさんとメールなどで連絡を取り、脱出を支援しようとしている。
ジヤドさんの古巣、高知大医学部は、働けるポストを検討中だ。
指導教官だった本家孝一教授は「何か手助けをと思った。せっかく取った博士号を役立てて欲しい」。
ヌールさんの元担任教師の女性(58)は、「1年生で入学して数ヵ月後には土佐弁を使っていた。また、とけ込めると思う。こんな縁がなければ、私もパレスチナを深くは知らなかった」と話した。
ジヤドさんの意向を受け在イスラエル日本大使館は、イスラエル政府や日本赤十字国際委員会などと協議している。
だが、攻撃は収まらず、脱出の見通しは立っていない。
ジヤドさんは「父が来て『行かないで』と泣きました。父は80歳くらい。とても日本で暮らせない。辛いけど、子供のためにガザを離れるしかない」と話している。
07年10月以降、日本で生まれたパレスチナ人の子に日本国籍は与えられていない。
パレスチナ自治政府が国家に近い機能を果たしているとして、日本政府がパレスチナを国籍扱いするように改めたためだ。
だが07年6月以降、ガザは自治政府の影響外にある。
------ 書き写し以上 ------
『2007年10月以降~』については↓参照。
・パレスチナ人の子 「無国籍」とせず 法務省が扱い変更(2007年10月4日 P-navi info)
ってか、本当にパレスチナの自治政府とやらは国家に近い機能を果たしてるんだろうか?
実際の所は、警察や司法、インフラ管理に商取引の権限なんてあって無いようなもんだし。
その辺りを日本政府がきちんと調査してから、パレスチナを国籍扱いするという方針を打ち出したのか正直疑問だわ。
とにかく、モハンマド君の一家を日本を呼ぶための募金活動も行われている・・・。
・ガザへ届け 救いの手(2009年1月20日 mytown.asahi.com)
何はともあれ、モハンマド君の一家が Gaza 地区を脱出できることを祈るしかないわ。