卓写!! ―Taku's Nature Photo Gallery―

野鳥,植物,昆虫,風景写真を中心にしたフォトギャラリー&日々の雑感などを徒然なるままに・・・

モズ

2015-01-25 23:49:36 | 野鳥
今年になって蕪栗沼詣でが続いている。今日で8回目。土日は毎日行っている。午前はどこかの山で撮影して午後に蕪栗沼へ…というパターンが多い。なぜこんなに通うのか・・・それには理由がある。今,ここにハイイロチュウヒが来ているからだ。猛禽類の中で私が一番好きな鳥だ。何枚か撮れたので,後日アップしようと思う。


さて今日の写真はモズである。この鳥も形態学的には猛禽類とされているが,見た目は「小鳥」という感じだ。今日の午後に撮影したものである。
この鳥を見るといつもある歌を思い出す。サトウハチロー作詞の「もずが枯れ木で」という歌だ。自分が小学生の頃に聞いた歌だが,今でも歌詞とメロディーを思い出すことができる。岡林信康やシュリークスが歌っていたはずだ。メッセージ性は強くはないが,静かに心に沁みる反戦歌だ。


こちらも今日撮影したモズの雌だ。とまっている間ずっとジョウビタキのように尾を上下させていた。雄に比べて過眼線が目立たず,腹に鱗のような模様がある。写真が小さくて分かりづらいが,やはり嘴は鉤状になっている。

夕暮れの帰りの車の中,ハンドルを握りながらいつの間にか「もずが枯れ木で」を口ずさんでいた。

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エナガ

2015-01-17 20:36:34 | 野鳥
本日はホームグラウンドにしている県民の森へ。強風のためか鳥が少ない。上空を飛んでいるカラスやトビも風にあおられて飛びにくそうである。
めぼしい写真が撮れぬまま一旦中央記念館に戻り,風裏になる東斜面を下っていく。斜面の途中のサクラとカエデの林のあたりで10羽位の小さい鳥の群れに出会った。エナガである。



小さくてかわいい鳥だ。うちの家内が大好きな野鳥で,彼女は「エナガのねぐら」という写真集まで持っている。嘴が短くて,体重は10g未満だそうである。
しかしこのエナガ,実はカメラマン泣かせである。とにかくじっとしていない。しかも込み入った枝の中を次から次へと渡り歩いていく。手前の枝が邪魔になってなかなかピントが定まらないのだ。だからきれいに撮れるチャンスがなかなか訪れない。50枚くらい撮ったが,うまく取れたのは半分以下か…。



この群れは斜面の下の方に移動していったので,上から撮影することができた。やっぱり上から見てもかわいいもんだな…。



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ウソ

2015-01-14 00:13:05 | 野鳥
昨日は富谷町の大亀山森林公園へ。ここは冬に来ても緑が濃く感じられる山だ。常緑樹のヤブツバキが多く生えているためであろう。
駐車場から展望台へ抜けるとさっそくコゲラを発見。せわしなく動き回りながらしきりに幹をつついている。ヒヨドリやヤマガラもいた。
耳を澄まして音に神経を集中させる。ちょっと離れたサクラの木から口笛のような鳴き声が聞こえる。ウソだ。
まずは双眼鏡で確認する。すると1羽の雄と2羽の雌がしきりにソメイヨシノのまだ硬い葉芽をついばんでる。


一昨年の春のことだったろうか…岩手県の小岩井農場の一本桜がほとんど花をつけなかった。ウソの大群がサクラの花芽をほとんど食いつくしてしまったのだ。ここは満開の時には全国から多くの写真ファンが集まってくる絶景スポットだ。昨年はネットをかけたりしてウソの食害からサクラを守ったそうである。このようにウソは時として害鳥扱いされることがある。
しかし私はけっこう好きな鳥である。その理由は雄の喉から頬にかけてのきれいな色にある。この色を何と表現すればいいのだろう。緋色ともちょっと違うし,桃色を帯びた紅色とでもいえばいいのだろうか。日本の伝統色のような美しい色である。


春にサクラの花付きが悪いのはそれはそれでちょっとさびしいが,ウソには罪はないと思う。
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ニホンカモシカ

2015-01-06 23:45:40 | 動物
今日は所用で仙台市は青葉山にあるMK大学を半年ぶりに訪れた。某教授等と昼食を共にし,辞したのが午後2時。あと3時間自由行動できる時間がある。何をしようか…。選択肢は3つ。①映画②日帰り温泉&マッサージ③鳥撮り。けっこう悩んだ。普段であれば迷わず③を選ぶのだが,今日のカメラはいつも車に積んでいるサブ機でレンズも200mmしかない。それにスーツ姿だし…。おまけに雨も降りそうだし…。

結局,いい写真は撮れなくていいから観察だけでもということで,サブ機と双眼鏡を持って,靴だけ長靴に履き替えて仙台市青葉の森緑地へ三居沢方面より入山。20分くらい歩いてから散策路を逸れて広瀬川を眼下に見下ろす斜面に出た。雨粒が大きくなってきたのでモミの大木の下で雨宿り。すると100mくらい先で何かがうごめく気配を感じた。何だ…?緊張が高まる。モミの幹に隠れ双眼鏡で様子をうかがう。すると藪が切れた所から2頭のカモシカが姿を現した。


カモシカは私に気付かず一定の速度で斜面を登ってくる。その距離50m。カモシカが人を襲うことはないだろうが,至近距離で気付いたらどんな行動をとるかは分からない。早く私の存在を気付かせねばと思い,モミの幹から体を出す。カモシカはまだ気付かず登ってきたが,30m位の距離でようやく私の姿を認め立ち止まった。2頭とも小首をかしげたまま微動だにしない。私は静かにカメラを構え,1回だけシャッターを押させてもらった。その写真がこれである。そしてこれ以上彼らを刺激しないように静かに静かに引き返した。最期に1度だけ振り返ってみたが,写真と同じポーズのカモシカたちだった。
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トビ

2015-01-05 00:43:13 | 野鳥
トビはタカ科の鳥であり,おそらく最も身近な猛禽類である。しかし他の猛禽類に比べて一段格下に見られているのではないかと思う。
トビは狩りをすることはまずない。動物の死骸を食べたり,時には生ゴミをあさったりもする。他の猛禽が肉食なのに対し,トビは雑食なのだ。


私が小学5年生の時,クラスの友達が登校途中に大型の鳥に頭をつかまれけがをするという事件があった。彼は頭から血を流しながら学校に来て保健室で治療を受けた。幸い帽子をかぶっていたため大きなけがにはならなかった。彼は「トンビにやられた」と言っていたのだが,もしかすると他の猛禽だったのかもしれない。また,私自身も猛禽に襲われかけたことがある。大学2年生の時,福島市と米沢市の境目にある板谷峠付近で地質調査のため3人で山道を歩いていると前方の木のてっぺんに一羽のタカがとまっていた(今考えるとオオタカだと思う)。その下を通ったときもタカは動かず私たちを睥睨していた。その場を通り過ぎふと振り向くと,我々に向かって急降下しているではないか。咄嗟にしゃがみ込むとタカは羽音もたてずに頭上を通過していった。あの時のタカの目はいまだに鮮明に覚えている。

トビに話を戻そう。私が25年ほど前に石巻に勤務していた頃,日和大橋近くの水産加工会社の工場が集まっている辺りにはそれこそ無数のトビがいた。トラックの荷台からこぼれる魚を狙っていたのだ。また,最近も栗原市の若柳金成インター付近を流れる夏川沿いの電線に20~30羽のトビがとまっているのを見た。川原に何かの死体があるのではと思って見てみると,遡上してきて最期の役目を終えボロボロになったサケが数尾横たわっていた。トビはこれを狙っていたのだった。

大崎市蕪栗沼の堤防を歩いていると,前方にトビがうずくまっているのが見えた。けがでもしているのだろうか…。しかし,私の姿を認めると普通に飛び立っていった。トビは何をしていたのだろう。その場所に歩を進めてみた。


そこにあったのはカモ(たぶんオナガガモ)の残骸だった。おそらくキツネかイタチにやられてほとんど食われたカモの残骸をこのトビがあさっていたのだろう。



帰りに伊豆沼まで足を運んだ。2羽のトビが葉を落とした木に佇んでいる。陽もだいぶ落ちてきて夕暮れ時が迫っている。その後ろ姿に幾ばくかの寂寥感を感じながら伊豆沼を後にした。
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