卓写!! ―Taku's Nature Photo Gallery―

野鳥,植物,昆虫,風景写真を中心にしたフォトギャラリー&日々の雑感などを徒然なるままに・・・

船形山・蛇ヶ岳(大滝登山口から周回)241026

2024-11-01 20:33:24 | 登山
10月になって3回目の登山。
前回の一切経山と吾妻小富士では,あまりの人の多さに辟易した。(東吾妻山は少なかったが・・。)
というわけで,今回の登山は船形山を選択した。
静かな山登りがしたかった。

宮城県側から船形山山頂へ直接アクセスできる登山口は3つある。
大和町から登る升沢コースは以前に歩いたことがあるので,今回は色麻町の大滝野営場から入山し,船形山と蛇ヶ岳を周回することにした。
コース図は以下のとおり。


朝5:00 自宅を出発。
大和ICから県道147号を西に進み,宮城県内水面水産試験場のちょっと手前で右折し,小荒沢林道へ入る。
事前情報によると,この林道は,普通車では腹擦り必至とのことだったが,スピードを出さずに,こまめにハンドル操作をすれば大丈夫だった。
何よりも,林道の両脇の笹がきれいに刈り払われていて,とても走りやすかった。
整備してくださった方々に感謝いたします。

さて,林道だけで30分以上走っただろうか。
6:30過ぎにようやく野営場の駐車場に到着。
準備をしていると次々に車がやってきて全部で6台になった。
そのうち4台は,登山ではなくキノコ採りの方々らしい。

7:00 いつものように入念に準備運動をしてから出発。


最初はブナの原生林の中を歩く。
勾配も緩やかで,登山というより散歩しているような気分になる。


小一時間ほど歩くと,両線直下で勾配が少しきつくなる。
ここを頑張って登ると,目の前に「ご来光岩」という巨大な岩が現れる。
稜線に出た合図だ。


この岩に上がると,突如として素晴らしい眺望が広がる。
岩の北側に回ると,同じ場所から宮城県側と山形県側を同時に見下ろすことができるのだ。
まさに奥羽山脈をまたいでいるような感覚になる。
こちらが大崎平野で


こちらが新庄盆地である。

ちなみに写真の手前側に同じ山が写っているのがお分かりだろうか。
宮城側は晴れているが,山形側には雲海が広がっている。

8:40 稜線を南に5分ほど進んだところで頂上に到着。
山頂には先行の方と升沢コースから登ってきた方と自分の3人だけ。
登山開始から頂上まで,誰にも会わずに登ってこられた。


この日の山頂は,晴れでほぼ無風。
360°の大パノラマが広がる。

北北東には栗駒山。


北西には鳥海山。


西には葉山と月山が重なって見える。


南には蔵王連峰。


9:30 休憩を終え,次の蛇ヶ岳に向かう。
西には,東北のクライミングの聖地である黒伏山の南壁が見える。
落差300m,幅500m以上の岩壁だ。


進行方向に目を戻すと,これから登る蛇ヶ岳,三峰山,後白髭山,北泉ヶ岳などが目に入る。
いつかこの辺りの縦走もしてみたい。


千畳敷の分岐で泉ヶ岳方面へ進む。


10:30 蛇ヶ岳の山頂はこんな感じ。
山頂というより,登山道の一部という感じだ。


ここから船形山を振り返るとこんな感じ。


ここからちょっと進んで,分岐を升沢コースに向けて下りていく。


最初は湿地や池塘地帯で,木道が設置してあるが,泥に埋もれたりして崩壊状態。
踏み外すとズブズブだ。


ここを抜けると急な下りになり,北東への視界が広がる。
正面は栗駒山で,薬莱山も見下ろせる。


ここから足場の悪い道を,升沢コースとの合流点まで下りていく。


11:50 升沢コースを下り,三光の宮へ。
残念ながらだいぶ雲がかかってきて,開けている南東側の眺望はいま一つ。


ここからちょっと引き返し,分岐を大滝野営場に向けて進む。
保野川を渡渉すれば,ゴールはもうすぐだ。


無事に野営場についたが,せっかくなので近くにある鈴沼まで行ってみた。

近くに動物の足跡が残っていたが,これはイノシシだろうか。


12:50 野営場に戻り,着替えをする。
ここの駐車場には「人名水」という湧水があるので,汲んでいくことにする。

水量が豊富で,しばらく手に当てていると感覚がなくなってしまうほど冷たい。

ちなみに帰宅してからこの水でコーヒーを淹れてみたが,水道水で淹れたコーヒーとは別物のおいしさだった。
ポリタンクを持ってきておけばよかったなぁ・・。

さて,本日の登山はこれにて終了。
山頂からの眺望,すそ野に広がるブナ林のすばらしさなど,船形山の魅力を存分に感じられた登山だった。
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一切経山・東吾妻山・吾妻小富士 241012

2024-10-17 20:56:35 | 登山
2週連続の山登り。
今回は,浄土平を起点に一切経山,東吾妻山,吾妻小富士を巡る計画だ。
コースは以下のとおり。


前日の10月11日(金)の夜,仕事を終え福島方面に向かう。
浄土平で車中泊も考えたが,しっかり睡眠をとりたかったので,高湯温泉付近の某所で野泊。
12日(土)4:30,テントを撤収して浄土平に向かう。
驚いたことに,まだ夜明け前だというのに広大な駐車場は6割以上埋まっている。
みんなここで夜を明かしたのだろうか・・。

空が白み始めたので,磐梯吾妻スカイラインを高湯方面へ歩いて下る。
見晴らしのいい場所から福島盆地を見下ろすと,一面に広がる雲海。
向こうに見えるのは,前々回に登った霊山だ。
標高500m付近より上の部分だけが雲海から顔を出している。


見とれてるうちにすっかり夜が明けてしまった。
浄土平に戻り,身支度を調え6:00ちょうどに出発。
最初に登るのは一切経山。
朝日に照らされ輝いている。


7:20山頂に到着。

「空気大感謝塔」と書いてあるが,これは何だろう?
こっちが山頂標識かと勘違いしそうなほど目立っている。

山頂からは360°の大パノラマが広がる
北北東には蔵王連峰。


北~北西には右から葉山,月山,朝日連峰。
葉山と月山の間に霞んで見えるのは鳥海山か。
米沢盆地も,福島盆地と同様に雲海に覆われている。


西~西北西には西吾妻山系の山々。
中大巓と東大巓の間には,遠く飯豊山が見える。


南西には磐梯山。


南南東には安達太良連峰。
箕輪山の向こうに,安達太良山の「B地区」が見える。
手前の人工物は高山の電波塔。


南東には吾妻小富士。


しかし一切経山の見どころといえば,やはり五色沼(通称「魔女の瞳」または「吾妻の瞳」)だろう。
噴火口に水が溜まってできた火口湖だ。


山頂からの景色を堪能し,次の目的地である東吾妻山に向かう。
登ってきた道を酢ガ平分岐点まで一旦引き返す。
正面に見えるのがこれから登る東吾妻山だ。


酢ガ平分岐点からは鎌沼に沿って進んでいく。

東吾妻山の登山口までは,よく整備された木道を歩くことになる。
景色もよく,平坦で快適な散策路だ。
最初の酢ガ平付近は高層湿原,後半の姥ケ原付近はツンドラ地帯の草原といったイメージだ。


東吾妻山の登山道は,頂上付近まではオオシラビソ,コメツガの樹林帯が続く。
道はかなり浸食されていて,岩石や木の根の露出が多い。
30分程で樹林帯を抜けて,よく整備された階段を登り,8:50頂上到着。


この先10分くらい下ったところの展望台まで行ってみた。
正面に磐梯山を見ることができたが,残念ながらだいぶ雲が上がってきたようだ。
ちなみに見えている湖面は秋元湖。


山頂に戻り,9:20かなり早めのランチタイム。
今日の昼食はセブンイレブンのカレーヌードル。


たっぷっりと休憩し,10:00ちょうどに下山開始。
数歩踏み出した足下にクジャクチョウが羽を広げていた。
ちなみに本州では比較的標高の高い場所で見られるチョウで,成虫の姿のまま越冬する。


姥ケ原の分岐まで戻り,浄土平を目指して進む。
浄土平付近の紅葉はこんな感じ。


駐車場に戻り,ザックを車にデポして水とカメラだけを持ち,吾妻小富士へと向かう。


階段を10分程度登ると火口縁に到達する。
ちなみに火口の直径は約500m,深さは約70mだ。
そういえば4,5年前の夏,この火口の中に一頭のツキノワグマが入り込んでいるのが見つかり,観光客が立ち入り禁止になったことがあったっけ・・。


振り返ってレストハウス方面を見下ろすと,奥の臨時駐車場まで車が満杯になっている。
そのため,土湯側,高湯側とも,磐梯吾妻スカイラインは大渋滞を引き起こしていた。

ちなみに写真右手,山体のあちらこちらから噴煙を上げている植生のない山が最初に登った一切経山,写真左手の雲に隠れている山が東吾妻山だ。

さて,ここから火口を時計回りに一周していく。
周りの人は普段着の観光客ばかりだった。


浄土平駐車場から,階段を上ってお鉢回りをしてまた駐車場に戻ってくるまで約50分。
最後にビジターセンターとレストハウスをぐるっと見てから帰ることにする。
レストハウスの食堂では,一切経山の五色沼にちなんだ「魔女の瞳らぁめん」なるものがメニューにある。(写真は浄土平レストハウスHPより)

塩ラーメンに青い食用色素を入れただけのものかと思いきや,味は醤油ラーメンだそうな。
しかも,市内の有名ラーメン店の店主さんが開発・監修しただけあって普通においしいのだとか。
しかし,青という色は,なかなか食欲をそそらない。
飲み物やデザートならまだしも,ラーメンが青いというのは・・。
実際に食堂を一周してみたが,これを注文している勇者はいなかった。
「ならば自分が・・」とも思ったのだが,ちょうど正午過ぎということもあり,食堂はめちゃ混み。
次の機会にチャレンジすることにしよう。

これにて今回の山行は終了。
帰り道は高速道路を使わずに,一般道を通って帰宅した。

次は,あまり人の来ない山を探して登ってみよう。
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姫神山(一本杉コース・こわ坂コース周回) 241005

2024-10-08 20:47:23 | 登山
10月5日(土),岩手県の姫神山に登ってきた。
1年ぶり,3回目の姫神山である。

前日の金曜日は,4:00に目覚ましをセットして0:00に就寝。
ところが,3:00前にネコに起こされてしまう。
仕方ないのでもう起きることにした。
外に出て空を見上げると,雨は上がり,部分的には星が輝いている。
天気は大丈夫そうだ。
ただ,夜半過ぎまでの雨で,足場はよくないかもしれない。

簡単に朝食をとり,4:30出発。
東北道を北上し,滝沢ICから登山口の姫神山一本杉園地キャンプ場に向かう。
岩手山は雲に覆われていたが,姫神山はきれいにその全容が見える。

成層火山のようなきれいな形状だが火山ではなく,中生代白亜紀に古生代の地層に貫入した花崗岩により構成された残丘性の山だ。

6:30,登山口駐車場に到着。
準備をして,6:50登山開始。
今回は,登りは一本杉コース,下りはこわ坂コースを選択。
コース図は以下のとおり。


10分ほど進むと一際幹の太い「一本杉」が現れる。

でも,周りも杉の木だらけなので「一本杉」といわれても・・。

その脇には「一本杉清水」が湧き出している。

「岩手の名水20選」に選ばれているということだが,「飲用には適しません」とのこと。
申し訳ないが,見た感じもあまり飲みたいとは思わない。

さらに5分ほど進むと杉林から雑木林へと変わっていく。
ここから「ざんげ坂」だ。

名前から想像できるとおり,ここから5合目まで,けっこうな勾配の登りと長い階段が続く。
苦行に身を置くことによって,自分が犯した罪や過ちを認め,悔い改めよということなのだろう。
自分は何を懺悔しようか・・・いっぱいあるぞ。

息を切らせながら,5合目に到着。
ここだけちょっとした広場になっていて,一本杉コースの休憩ポイントになっている。

姫神山は,その優しげでたおやかな山容とは裏腹に,実際に登ってみると,けっこう登り応えのある山であることがわかる。
距離は短いが,スタートから頂上まである程度の勾配がずっと続き,平坦な場所や緩い勾配が長く続く場所がほとんどないのだ。
なので,ついつい休憩のタイミングを逸してしまいがちになる。

5合目から先は尾根筋に入り,露出した木の根や岩が多くなってくる。

7合目付近には4段ほどの梯子場も。
8合目に到着し,ここで2度目の小休憩。


この先は大きな岩塊が多くなってくるが,最後の一頑張りで頂上に向かう。
頂上直下では,岩場コースを進むと両手両足を使った岩登りが楽しめる。
ボルダリングとはほど遠いが,次の足をどこに置こうか,どこをつかもうかなどと,けっこう頭を使うことになる。

この岩場を越えると山頂に到着。

これは山頂の一等三角点。

山頂からのほぼ360°の眺望は素晴らしい。
しかし,今日は姫神山は晴れているが,遠くの山は残念ながら雲をかぶっている。

北側・・・八甲田山,岩木山までは見えず。


西側・・・岩手山,八幡平,秋田駒ケ岳は雲の中。


南西側・・・和賀岳がかろうじて見える。


南側・・・早池峰山も雲の向こう。



東側・・・岩洞湖がチラ見え。


さて,そろそろ昼食をとることにしよう。
まだ,8:30だけど。
今日のお昼はカップヌードルだ。


帰りはこわ坂コースを選択。

山頂直下は斜度がきつく,濡れて苔むした岩と泥でズルズル滑る。
設置してあるロープにつかまりながら慎重に下っていく。


1時間ほどでこわ坂登山口に到着。

あとは味気ないアスファルトの車道をとぼとぼ歩き,11:00頃,駐車場に到着。
これにて本日の登山は終了。
来週末は3連休。
またどこかの山に行きたいなぁ・・。
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霊山 240815

2024-08-20 19:10:10 | 登山

8月15日(木),福島県伊達市の霊山(りょうぜん)に登った。
コースは下図のとおり。


本当は安達太良連峰の縦走を計画していたのだが,前日夕方の大雨の影響,落雷の危険性,台風7号が接近していることなどを考慮し,急遽こちらを選択した。
学生時代に何度も登った山だが,今日はおよそ40年ぶり。
新鮮な気持ちで登って行こう。

霊山は福島県伊達市と相馬市の境界にある標高825mの奇岩・怪岩に富んだ岩山である。
標高は低いが,新日本百名山にも選ばれている。
ちなみに新日本百名山とは,登山家の岩崎元郎氏が「中高年が登りやすい山」という点を加味して選定したものであり,深田久弥氏が選定した日本百名山のうち52座が含まれている。
日本にはたくさんの「○○百名山」なるものがある。
確かに山行の一つの指標にはなるのだが,登山者がそれぞれ自分にとっての「名山」に出会えたならそれでいい。

当日は朝8:00に登山口駐車場に到着。
国見峠から見たときも雲に覆われて山が見えなかったのだが,現地に着いてもまだ霧がかかっている。
条件がよければ,西側には奥羽山脈の山々,東側には太平洋までが望めるのだが,空は残念ながら雲に覆われている。


準備をしていると見知らぬお爺さんが近づいてきた。
なぜか上半身は裸で,怪しさ全開である。
話しかけられ,それに応じているうち山の話やら車の話やらで盛り上がってしまった。
気がつくとすでに30分近く話し込んでいる。
まだまだ話し足りなそうなお爺さんであったが,やんわりと打ち切り出発することにした。
時刻は8:30を過ぎてしまった。

霊山の主な見所は下図のとおり。※伊達市観光情報ポータルサイトより引用


スタートして20分ほど登って宝寿台へ。

鉄梯子を上がって南西方向を眺める。
出発時よりは霧が晴れてきている。
下に見えるのは霊山子どもの村。


さらにちょっと進んで 国司沢展望所へ。
やはり遠景は雲の中。


護摩壇へ下りる途中,雲の塊が近づいてくる。


親不知子不知の断崖を通り護摩壇へ。




国司館跡と霊山城趾。




鎖を伝って東物見岩へ上がる。
ここが霊山の頂上になる。


蟻の戸渡り。

全国各地の山に「蟻の戸渡り」あるいは「蟻の塔渡り」という場所があるが,ナイフリッジや痩せ尾根を指す場合が多い。(けっして人体のあの場所のことではない。)
有名なのは長野の戸隠山の蟻の塔渡りだ。


望洋台から相馬市方面の眺め。
松ヶ房ダムと玉野溜池の水面が見える。


五百羅漢岩。

奥の突起した岩の形状が気になったのでアップで撮影。
エガちゃんの「ドーン」を彷彿させられる。


弁天岩。
この梯子の下はけっこう深い亀裂だ。

弁天岩からの眺め。


最後に霊山で撮影した植物を紹介する。
ミズヒキ


キンミズヒキ


ヤマジノホトトギス


ツリガネニンジン


シロオニタケ


11:30頃下山。
だいぶ雲が薄くなり,部分的に青空も見える。

幸い雨には当たらなかったが,気温と湿度がすごかった。
すぐ近くに「りょうぜん紅彩館」という施設があるので,お風呂に入っていくことにする。

温泉ではないが,霊山の湧水を加熱したお湯だとのこと。
全身さっぱりしたところで霊山を後にした。

帰りは相馬から新地町へ。
実は,歩き足りなかったので鹿狼山にも登っていこうかとも思って来てみたのだが,帰りが遅くなりそうなのでまたの機会とする。
これにて今回は終了。
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焼石岳(中沼コース往復) 240803

2024-08-14 07:03:29 | 登山

8月3日(土),岩手県の焼石岳に登ってきた。
焼石岳に登るのは学生時代以来,約40年ぶりで,その時は夏油温泉から登った記憶がある。
今回は,比較的登りやすい中沼コースを選択した。
とは言っても,水平距離で往復13.6km,約7時間の道程ではあるが・・。


朝4:30に家を出発。
国道4号を前沢まで北上し,県道302号経由で国道397号へ。
奥州湖を左に見ながら,尿前渓谷橋を渡ってすぐに右折。
ここから中沼登山口まで尿前林道という約5kmのダートコースだ。

5:50に登山口に到着。
すでに5台の車が止まっている。
諸々の準備を済ませ,6:15登山開始。


ちょうど7:00に中沼に到着。
残念ながら水面が風でちょっとだけ波立っている。
風がなく,水面が鏡のようになっているときは,向こうの山々が湖面にきれいに映るのだが。
ちなみに沼の向こうに見えているのは横岳だ。


中沼の上流部は湿原になっており,いろいろな花が咲き乱れていた。
トウゲブキ


オオバセンキュウ


ドクゼリ

ちなみに日本三大有毒植物の一つ。

ウゴアザミとウラギンヒョウモン


花の写真を撮りながら登ること1時間半,銀名水に到着。
ここで小休憩をとる。
銀名水は,岩の間から滾々と水が湧き出している。

「生水での飲用は自己責任で・・」ということなので,自己責任で飲んでみた。
この日もとても暑かったので,冷たい湧き水は文字どおり生き返るようなうまさだった。
山頂で飲むコーヒーはこの水で淹れようと思い,ボトルに水を汲んで再出発。

ここからちょっと傾斜がきつくなるので気合いを入れて歩き始める。
樹林帯を抜け日差しも厳しくなるが,周りの花や風景に癒される。。


1時間ちょっと歩いて姥石平に到着。
ここにも見事なお花畑が広がっている。


ハクサンフウロ


ハクサンシャジン


ここからちょっと進むと泉水沼だ。
山頂まであと900m,最後に傾斜がきつくなるがもうひと頑張りだ。


10:15,山頂に到着。

登り始めてちょうど4時間だ。
晴れてはいるが,遠くの山々は雲をかぶっている。

ここで昼食のカップラーメンを食べ,食後にコーヒーを飲む。
どちらもさっき汲んできた銀名水を使用。


心地よい疲労感に包まれ,山頂で小一時間ほどボーっとして過ごした。
気付くとだいぶ雲が湧いてきていた。
11:10,下山開始。
急ぐ必要もないので,また写真を撮りながらゆっくり下りることにする。

山頂付近の花々をちょっと紹介。
ウスユキソウ


ハクサンイチゲ


ミヤマリンドウ


途中,奥州湖が見えた。


銀名水避難小屋。
帰りに家で飲むコーヒー用にまた水を汲んでいった。


帰り道に撮った中沼。
雲がかかって横岳は見えなくなっていた。


14:00頃に中沼登山口に無事到着。

久しぶりの焼石岳だったが,高山植物の多さと多様性には圧倒された。
沼や湿原が多いことと,冬季の積雪量が多く森林限界が比較的標高の低いところにあるのがその原因なのだと思う。
次回はまた別の季節に登ってみたい。
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