ファミリー メンタル クリニック

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中学教師は特別支援教育が小学校だけと思ってないですか?

2008年10月25日 | 児童精神医学
小学校でも温度差がありながら、クリニックで定点観測をしていると小学校での特別支援教育は必要に迫られる形で少しずつではあるが着実に進んでいるように思われる。
文部省の調査では特別支援教育が必要な児童は6.3%とアナウンスされている。これはIQに問題がないものの教科や集団生活に支障を来す発達障害児童と定義されている。
この定義では軽度精神遅滞から境界知能の児童が含まれていないため、実数は特別支援教育が必要な児童は全体の1割と大ざっぱに見積もって良いだろうと思う。

中学生の息子がいるのだが学校が休みの土曜日の今日も朝から駅伝大会に向けて朝7時に家を出た。
大会で走らない補欠の1年生だが、それでも毎朝の朝練で7時前に家を出る。
午後連もある。
これだけ学校全体が力を入れている。

このエネルギーを特別支援教育に注ぐことが出来たらどんなに素晴らしい教育成果が上がるだろうかと思うのだが・・・

しかし、現実は ウチの学校では生徒を特別扱いすることは出来ません と特別支援教育のエッセンスが全く分かってないような言動が伝わってくる。
先日高校では特別支援教育への取り組みが遅れているとblogで述べたが、中学の方でもまだまだ遅れが大きいようだ。

仮にADHD児童が反抗するような症状が出ると中学教師は反抗期もしくは不良行為ととらえるのではないだろうか?
ADHD 反抗挑戦性障害 行為障害 とDisruptive Disordersが進行していくという知識さえ持ち合わせてないのではないかと疑ってしまう。

今、小学校にケースワークでC先生にあちこち訪問してもらっている。
2年経ったらそっくりそのまま進学した先の中学で訪問ケースワークをすることになるのだろうか・・・・

中学教師の言い分は荒れている学校で不良行為が目立ち、校則違反をするでもない発達障害児童が漢字を書けないとかアルファベットが分からないという「小」問題は問題でないのかもしれない。
違う言い方をすると他人へ危害を加えるような問題さえなければ、いちいち手を貸すことも困難なのだろうか。

基本的生活指導に追われ 発達障害児童の2次障害が大問題化するまで教師は気づかないかもしれない。
沖縄県教育委員会にはベテランの精神科医もいる。
是非活用すべきではないだろうか。


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