ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

メトロポリタンでの救急医療崩壊と小児科医の過労死裁判

2008年10月24日 | 精神保健・医療行政
最近のニュースである。
一つは産婦人科医療の問題および救急医療をめぐる日本のメトロポリタン東京での出来事。
もう一つは過労の上自殺した小児科医の裁判。
二つは根本的には同じ次元の問題。(文字通り根本的とは根っこは同じという意味。)

根っこの問題は何だろう。
医師不足。
それしかない。もちろん制度の疲弊という点で。

忙しい勤務。
日勤、当直、日勤合わせて 32~36時間勤務が月に4,5回。
厚生省は未だに宿直は睡眠を確保出来て日勤業務の延長で病棟の急変患者に対応する業務であり、その時間帯は通常勤務とは認めないと言い張るのだろうか?
忙しいから総合病院から医師が離れる。
医師が少なくなり当直回数が増えて更に忙しくなり・・・・悪循環。

医師が不足し定数を満たない小児科・産婦人科・救急医療。
都から指定された墨東病院でさえ産婦人科医不足だ。
以前厚生大臣は産婦人科医が不足だから地域の中核病院で集約して診察をすれば大丈夫と国会で述べていた。
メトロポリタン東京でまさにかつての厚生大臣がのべていた方策が崩れていることを露呈した。

これまでは研修システムの弊害で地域の医師不足を喧伝していたマスコミ・・・もちろん彼らの多くは東京で生活し、地域のことを報道しながらまさか自分の身に降りかかることとは思ってもなかっただろう。

医療費窓口負担はふえる。受診を控える。我慢してもうどうにもならないときに病院に来ると病気は進んでいたことになる。
窓口負担が増大し、さぞ病院は収入が増えるだろうと考えるかもしれないが、逆で倒産する病院が後を絶たない。

自民党をぶっ壊すと言った総理はものの見事に日本の医療・福祉をぶっ壊した。





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