ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

義務教育の指導は教師にお願いします

2009年03月06日 | 児童精神医学
まだまだ、教師とのやりとりでガクンとくることがある。
特別支援教育は、厚生省管轄で勧めてきた制度ではない。
文科省が調査し計画を立て、各学校で実施するように通達を出している。

特別支援教育対象児童は 診断としては ADHD(注意欠陥多動性障害) LD(学習障害) AS(アスペルガー症候群) などとなっている。
本来は、医師の診断書が無くても、教師が様子をみて必要だと査定すると支援をするようになっている。

学校から依頼されなくても、ウチの子ADHDかもしれない・・・・と受診する親御さんもいる。
それで、予想の通りにADHDと診断されることがある。
その通りに診断書を書いて、親が学校に提出する。

ボクの期待としては、ああそうですか、ほんじゃ 支援について考えましょう・・・・で、あとは学校が舞台となる。

しかし、診断書を見た教師が、IQ検査(実際は認知機能の検査をしている)のコピーと、どのように対応したらよいか意見書を出して下さいと頼んでくる事がある。
それは、医師に算数の教え方はどうすればよいのですか? という質問と同義であることが分かっているのかどうかあやしい。

診断書に書いてあることは 特別支援教育対象児童であり、特別支援教育を学校で行って下さいというだけ。
それ以上のことは書いてない。

県立こども病院で児童精神科医が辞職するが、医者が診断書を出す必要さえないと思っている事柄で、無理して診断書を作成している。県立病院に集中すると、勘弁して下さい・・・という気持ちになりそうだ。
(こう見えても、ボクは小心者だから、教育委員会に電話をして、こんな診断書が必要と言っている馬鹿者は誰だ? と教育委員会の長に説教する勇気はない)

本来教育委員会の仕事なのに、仕方ないと思って出した診断書に、対応はどうすれば良いのですか? と聞かれると困る。

困るのは、いくつかの理由がある。

県内で 発達障害の診療をしているいる機関は少ない。
教師はそれが分かっていないのか、想像力がないのかどちらかだろう。
教師からすると私ひとりが電話をしていることでしかない。しかし、機関が少ないので、そこに集中する。
自分と同じように対応をどうすればよいですか? と聞く教師がいるかもしれない。
対応についてきちんと説明しようとすると、一人の児童に300時間はかかるだろう。
相当省略してもひとり1時間はかかる。(そんなに差があるか(笑))

物理的に無理だ。
教師は診断書が出たついでに聞こうと思っているかもしれない。
このランチおいしいですね、どんな材料使っているんですか?とシェフに聞くような事柄と同列に考えているのだろう。(シェフの皆さんすみません)

大体、夏休み特別支援教育について溢れかえるように講座が行われている。
ボクみたいな人間に聞くくらいなら、1週間講座を受けてきて欲しい。
特別支援教育という言葉を聞いたことがない教師は一人もいない。教師なら100度は聞いたことがあるはずだ。

まあ最近はボクも大人になってきたので、そういう不埒な教師を相手に講座を開き、外部講師をお招きすることを考えている。料金はひとり10万円で50人集めるつもりだ。
500万円あれば、講座の諸経費を差し引いて、新しいMacを買っておつりが来る。

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