ファミリー メンタル クリニック

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要するにひとりごと・・・

OECDで最低の医師数

2009年03月31日 | 精神保健・医療行政
昨日のジミノクラシー(笑)ですが、医療現場のコメントがあり、日本のマスコミもやっと OECDの中で日本が最低の医師数で医療に取り組んでいることが言われた。
日本の医師は足りているとコイズミ政権では平然と厚生大臣は答弁していた。ただ偏在しているだけだと。
さらに、医師数が少ない中で平均寿命や乳幼児の死亡率の低さは、医療費のコストパフォーマンスから言うと世界で一番だろう。

要するに少ない医師数で世界でも有数な医療を行う・・・・そんな無理が通らなくなっているのが今の医療崩壊の要因だろう。
患者さんの側の知識は20年前とは違う。
不勉強な医師よりも情報を集めている患者さんも多い。

先日のNHKで放映していた うつ病の特集もかなり誤解されやすい内容だった。
抗うつ薬は副作用が強いので慎重な投与が必要だ・・・・このあたりはまあ当然だとしよう。
しかし、後半のイギリスでは薬物療法の前にカウンセリング、正確には認知行動療法をカウンセラーが行う・・・・ここは誤解される。
薬が効かないのではないし、症状によっては受診初期にカウンセリングで効果のない人もいる。
また、今の少ない医師の中でさらに少ない精神科医がひとり1時間カウンセリングして、1日8人しか診察しないと・・・・3日でつぶれてしまう。

また、厚生省は臨床心理士によるカウンセリングを保険診療として認めてない。
要するに 今の医療保険でカウンセリングを受けることは困難であることを知りつつ天下のNHKが、誤解を元に放送する。
どうなんだろう・・・・

詳しい説明を聞きたいと患者さんは当然考える。
今の医師数ではいっぱいいっぱいだ。
マスコミも医療崩壊と騒ぐなら、諸外国での医療はこうだ、そして医師数を含め医療スタッフの数が全然違う。
そして日本の医療費はGDPで見る限りきわめて割合が低い。

厚生省が国民をだまし医療スタッフをだまし続けることがいつまで可能だろうか。

アッソー氏は病院を経営しているので、このからくりを一番よく知っているはずだ。

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