ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

とにかくメモの消費が早いのだ メンタルクリニックの臨床と言えるのかなトホホ

2016年01月08日 | 精神保健・医療行政
クリニックで開業してしばらく経った頃、あれれ~大学病院とも精神科病院とも臨床像が違うなあと思う事が増えてきた。

一つは うつ病患者さんで治療が進むと受診時よりも体重が減る人が結構いること。
これまでのイメージ
 うつ病=不眠、食欲低下、体重減少
  →治療すると睡眠食欲も改善し体重増加、回復 
という図式だった。

しかし、その逆のパターンがみられるようになってきた。
教科書に書かれてないことは、直接患者さんから問診するのが鉄則。

聞くと、疲れて食事はあまり摂れない時でも甘い物(チョコやコーラなどのドリンク類)が多いという事だった。
一人暮らしだとご飯食べるよりも、お菓子食べてジュース飲んで寝るとか。

治療すると、甘い物をそれほど食べなくても大丈夫の様になり、体重が減ってきたと云う事だった。
(必ずしもSSRIの副作用で食欲が落ちたと言うことでなく、健康的な食事に戻ったということだ)

又、何か論文に、うつ病だとセロトニンを増やすつもりが、甘い物を食べるとセロトニンが増えたと脳が勘違いしてしまうらしい。

日頃、コンビニで弁当買う時に、ついついチョコを買ってしまう男性のうつ病患者さんもいた。

あるときひらめく。
 うつ病 セロトニン仮説 糖分セロトニン誤認説 が合体!
うつ病になると 甘い物が欲しくなる。
受診する前には甘い物が多くなり、不健康な食事で体重が増える。
治療をする→セロトニン誤認がなくなり、きちんとした食事やSSRIでセロトニンが安定してくる。
甘い物不要→体重減少(元に戻る)

そんな仮説をたてて10年くらい臨床をしてきた。

最近になり、この仮説+糖質;血糖上昇;血糖安定化;脂肪蓄積・・・・
大学でまじめに勉強しなかった生化学的、生理学的なことを考えている。

甘い物+炭水化物(米、麺類、パン)=糖質
糖質→血糖値が上昇する→インスリンが放出され血糖値を安定化する→血糖が脂肪として蓄積される(体重が増える)
一方 血糖→脂肪 の過程でビタミンを使用する(ナイアシン)
なので甘い物を代表とする糖質が増える、体重が増える←ビタミン不足となっている。
ビタミン不足→疲れ
甘い物をとる→疲れがひどくなる
ビタミン不足→神経過敏の症状(イライラ抑うつなど)

そんな説明をしている。

iPadか何かで図表をアニメで作ると良いのだが
1日で下手すると15-20人に、今の話しをメモ用紙に描いて説明している.
某製薬メーカーからもらったメモ用紙1冊は3,4日で使ってしまう。
とにかくメモ用紙の消費量が増えてきている。

それとビタミン剤の処方が増えている。
薬局は、どうしたんだろうか?
あの精神科大丈夫だろうか? と心配しているかも知れない。

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