ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

努力した者が報われない社会 アベ政権と児童精神科診療報酬と

2016年02月11日 | 児童精神医学
個人開業医 零細メンタルクリニックの ふぁみめ 
儲からないので14年も経つのに医療法人化もまだだ。

儲からない理由のひとつが、児童精神医学の実践だ。理想と現実は裏腹ね・・・・何か失恋ソングみたいなセリフ
沖縄県内で児童精神医学を実施している医療機関で児童の新患は県内で一番多いと自負している。
ここ数年は150人から200人が児童の新患だ.毎日1人程度診察している計算だ。

それで何とか4~6週間待ちで新患を診察している。
国立系で児童を診ている病院もあるが、現時点で新患6ヶ月待ちらしい。

それで今回の診療報酬だ。
勝手に自分で無理しているので,ばっかじゃない~ という改定だ。
我々 地域で頑張っている個人開業医は収入増にならない。

児童精神科という手間暇かかるだけでなく、より専門的な診療行為が必要。
抗がん剤による治療は医師にとって困難な医療行為であるが、医師(病院)よりも製薬会社に金が流れる仕組み。
目に見えない事には金を払わない日本のシステム。

まず、今回の改訂で ベテランの精神保健指定医かつ児童専門家 & 児童精神科専門の常勤医 二人以上がいる医療機関という大前提.
しかも、その中で 16歳未満の診察が全体の50%以上 

これは日本国内で 療育センターや 子ども病院精神科くらいだろう 基準を満たすのは。

個人開業医で児童を診察しているメンタルクリニックで該当するところは、全国で何軒あるだろうか?

少なくとも ふぁみめ 第一の前提で該当しない。

話は飛ぶが,今の政権は中小企業,個人,弱者は切り捨てる政策だ。
今回の診療報酬改定,児童精神科専門医療機関の定義はかなり偏っている。
理屈では 児童精神医療で頑張っているところに厚い配分をしました。
そう言っているが、実際は現場で頑張っている者には届かない。

医療費は伸ばしたくないが,世間は児童精神医学の必要性を訴える。
この両方を満たす案が,この案だろう。
全体で医療費は抑えることが出来た。児童精神科医の点数はアップした。
下手に個人開業医は児童なんか診ても儲からないから,専門機関に診てもらいなさい。
と言うことだろう。

ただ、沖縄県を含め,その専門医療機関がない地方もあると言うことだ。

これは、市議会でも県議会で討論しても,全くダメだって事ね。

ふぁみめ は 児童精神医学臨床の歴史 閉幕することになるだろう。
ありがとう アベ総理。

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