ファミリー メンタル クリニック

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心の課題 白石潔 読み返している講義前 その2

2015年10月24日 | 児童精神医学
大学 大学院での講義準備

白石潔先生の本を読み返している。
LD 発達障害については、案外教育現場で意識が足りないかも知れない。
発達障害を専門的に診察するようになり15年以上経つが,当初感じていたこととLD学習障害に関する認識が変わった来た.
ADHDに合併することがあるくらいの理解では,不充分.
教育現場では 勉強が出来ない子は いっぱいいるし、単に勉強不足じゃないの? なんて見方多い様に思われる.


さて白石先生の本で、学習障害について 以下の記述がある。
是非参考にして欲しい。


抜粋・・・・・

このような学習障害の子ども達が、思春期まで見過ごされた場合、どんなことになるでしょうか?
まずは、適切な学習指導がなかったことで、知的問題がないにもかかわらず、大きな学業不振に陥ってしまいます。
また、得意なものと苦手なものに大きな偏りが出て、苦手で嫌いなものを全くやろうとしなかったりします。
状況認知が悪いことから、与えられた状況や場にそぐわない行動や言動をしてしまい、人から顰蹙を買い、
消極的で回避的な行動が目立ってきます。
コミュニケーションも、得意なことに関しては問題ないのですが、
その場で色々話題が変化すると、ついていけず、やはり自信を失って消極的になります。

精神的には<自己肯定感>を支えるものがなく、抑うつ的で自信をもてずに、イライラが高まってきます。
このような状況で、不登校や突発的な衝動行為に走ることもまれではありません。
LD(学習障害)の子ども達は、一風変わった消極的で受身な生徒として見られることが多く、問題行動が勃発すると、
<何をするか分からない不気味な生徒>と表されたりするのです。

抜粋終了

このようにLDとは児童が精神内界での苦悩を見事に、しかもこれだけコンパクトに解説した書籍は、俺は読んだよな記憶がない。
(ま、俺の記憶自体が問題だけど(笑)

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