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東大、細菌「ボルバキア」が蛾の性決定システムを乗っ取ることを発見

2012-01-11 17:38:49 | Weblog
東大、細菌「ボルバキア」が蛾の性決定システムを乗っ取ることを発見(マイナビニュース) - goo ニュース

東京大学(東大)は、蛾の1種に感染した共生細菌「ボルバキア」が、宿主である蛾の性決定システムを乗っ取り、その結果として、宿主本来の性決定システムが退化して正常な機能を失っていることを発見したと発表した。東大農学生命科学研究科 生産・環境生物学専攻の石川幸男教授らの研究グループによる発見で、成果は「Biology Letters」オンライン版に1月4日に掲載された。

アズキやホップの害虫「アズキノメイガ」には、ボルバキアに感染している個体(メス)がいる。この感染メスが産むオスの子は幼虫の内にすべて死んでしまうという、蛾にとっては非常に恐ろしい細菌だ。ちなみに、この現象は「オス殺し」と呼ばれている。

ボルバキアは昆虫や線虫類に幅広く感染しているリケッチアに近縁な細菌で、全昆虫種の65%以上に感染しているという推定もあるほど、昆虫と関係の深い細菌である。細胞内(細胞質)に存在し、母から子へ卵を介して伝搬される(垂直伝染)特徴を持つ。

このボルバキア感染系統の幼虫に抗生物質(テトラサイクリン)を摂取させると、感染から治癒したメスが得られる。そして興味深いことに、この感染治癒メスが産む子の性比は正常(1:1)に戻らず、なぜかオスばかりになってしまう。まるでオス殺しから解放された反動でもあるのか、病気(感染)から治ったはずなのに、今度はなぜかメスがすべて死んでしまうのだ。

この現象が解明されると性の決定を人為的に制御することができるようになるのでしょうか。
なんだかちょっと不安になります。



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