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マイクロソフトは企業責任を果たせ

2006年07月13日 19時46分20秒 | 社会、政治、経済
ウィンドウズ98と、Meのサポートが打ち切られるようです。
サポートは、トラブルの解決だけではありません。
インターネットに接続している以上、さまざまな脅威から守るため、
パッチと呼ばれる差分ファイルを入手し、セキュリティーを高める。
そのサポートが重要になってくるのです。

今後、98とMeはどんなセキュリティーホールが見つかり、
また新しい、ウィルスや様々な悪意のあるプログラムが作られても、
98やMeを使っているユーザーは、自分のパソコンとデータを
守るすべを失います。

マイクロソフトは「サポートの打ち切りは、十分な期間をおいて周知した」
と言っていますが、周知をしようが、バージョンアップにお金がかかる以上
その98やMeを買ったユーザーが使い続けるかどうかとは別問題です。

98やMeユーザーだって、正規にマイクロソフトからソフトを買った
顧客、お客様であります。マイクロソフトは「最新版」として
当時、98やMeをお客様に売り、莫大な利益を得たのです。
なのに、10年も経たないうちに、サポートを打ち切るとは、納得できません。

納得できないというより、インターネットがこれだけ普及し、
その接続に危険が伴う以上、マイクロソフトの「売りっぱなし」が
企業責任として許されるはずがありません。

たとえば、自動車の新車販売が終わっても、メーカーはその安全性に
責任を持ちます。
98年や、2000年に販売した「新車」に不良があったり、
事故を起こす危険があっても「周知」したから「サポート」しないよ
で、許される自動車企業はありません。

もし、マイクロソフトがサポートを打ち切るのなら、その代償として
98やMeのOSをオープンソースとしてアーキテクチャを公開すべきです。
そして、世界中にいる、多くの優秀なプログラマーにより、
より安全なパッチの提供を、フリーソフトや有料ソフトにゆだねるべきです。
それを「企業秘密」で守りたいなら、世界から一台の98Meパソコンが
なくなるまで、サポートを続ける「重大な責任、社会的使命」があります。

インターネットは、世界共用の財産です。
どこかに、セキュリティーホールがあることは、ネット全体の信頼も揺るぎます。
これは、個人の問題ではないのです。もちろん、一企業の問題でもない。
世界全体のインターネットの、非常に重要な問題なのです。

日本でも、多くの企業。特に自治体、教育分野(学校など)で
98やMeを使っているところは、少なくありません。
その学校や、自治体のパソコンのセキュリティーが低くなることは、
社会的に、非常に深刻な問題です。

技術の進歩により、新しいOSが必要なのは理解できます。
しかし、それを買うかどうかは、消費者が判断すべきで、
OSをバージョンアップしなければ インターネットにもつなげない。
そんな「脅迫的な」商売で、新しいOSを次々販売され、買わされるのでは
消費者は、たまったものでは有りません。

いま世界中のパソコンは、ほぼマイクロソフトの独占状態です。
この弊害が、マイクロソフトに殿様商売をさせているとしたら問題です。

今後、現在の最新OS Xpでさえ、あと2年後にサポートを打ち切ると
マイクロソフトは「断言」しています。次期OSのビスタでさえ、同じでしょう。

もしかしたら、私たちパソコンユーザーは、そろそろ、マイクロソフトに
「見切り」をつけ、LINUXなど「オープンソース」のOSに変える。
ソフトウェア会社も、マイクロソフトの「姿勢」が変わらないなら、
LINUXなどへ、販売の重点をシフトしないと、消費者は
マイクロソフトの販売戦略に乗せられるだけで、いつも危険なOS。
そして、高いお金を払ってもすぐに、サポートの打ち切られる「欠陥OS」に
つきあっていられなくなる時代が、目の前に迫ってきそうです。

NECが、顧客を甘く見て衰退したように、10年後、マイクロソフトも
「PC-98?そんなパソコン、昔あったね」と言われるように、
「ウィンドウズ?、ああ、出来損ないで金ばっかり取るOS昔あったね」
と言われかねない事を、ユーザーも、もちろんマイクロソフトも感じるべきです。