美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

学年通信 2014年5月27日

2014年05月28日 | 学年通信

“およそ計画を立てて実行するということはすべて経営である”

と松下幸之助は言っています。

「起業」という言葉が大学の学部名にまで使われるような時代、マネジメント流行の時代ですが、「起業~経営・マネジメント」ということの根本は、実は自分のライフデザイン、ライフマネジメントそのものにあります。“一人一人の自分の行動”を決めることは経営です。“一生をどう生きるのか”ということも経営と言えます。

経営の基本は、PDCA (Plan―Do―Check―Action)のサイクルです。

(*経営の根本は、「発心」「志」・・・このことについてはまたの機会にふれます)

物事を深く考えず、Planを持たずにDoしている人・・・Planばかりで、なかなかDoに結びつかない人・・・ 社会で元気に生きる人とは、Planしてから、Do、Check、Actionという一連の行動がしっかりできている人のことではないでしょうか。

 

中間試験、第1回英語力判定試験の結果を通して、残された高校生活に取り組む(Do)自分の姿勢を見つめ(Check)、やるべきことをやりきろうではありませんか!

頑張っている人には、人生の道が開かれていきます。「どういう人間になるのか?」自分にしか自分の道を開くことができないのです。

 

関西学院は君の生き方の根本に問いかけ続けます。

「あなたが餓えてる時、腹が減ってもう倒れそうなとき、そこに握り飯が一つ。その握り飯をどうする? 他の人がどんなに餓えていてもそんなことは関係なく自分だけが食べる人間か、私も食べたいがあなたも困っているだろうからと隣の人と半分分けしようなとする人間か、私は辛抱するからあなた食べなさいといって他人にあげる人間か。この課題を持って生きていきなさい。」

(矢内正一新制関西学院中学部初代部長)

 

スケジュール

 5/27(火) 進路合同ホームルーム

 6/4 (水) 学部説明会(社会学部+人間福祉学部)

 6/5 (木) 学部説明会(国際学部+商学部)

 6/6 (金) 学部説明会(教育学部+文学部)

 6/10(火) 合同ホームルーム 学部説明会(神学部+法学部+総合政策学部)

 6/11(水) クラス遠足

 6/18(水) 学部説明会(経済学部)

 6/19(木) 学部説明会(理工学部)

7/3 (木)~9(水) 期末試験

 

 

「学び」

学習をすることにより、二つのものを身に付けます。

一つは、学習した内容の「知識や技能」。もう一つは、学習するという行為そのものにより得られる「人格成長」です。

「知識や技能」は、習得された場合、目に見える成果となって現れます。しかし、もう一つの「人格成長」は、何かを習得しようとする過程で自分自身が体験することでしか習得できないもので、他人からは成果として見えにくいものです。

 たとえば、頑張ることで得られる「忍耐」や「感動」はその人自身を成長させるもので、何かを学んだ際の知識や技能習得の成果とは別に、自分なりにがんばったということが力になって、次の機会に役に立つかもしれない能力になります。これは、自分が努力をするという経験を積んだ人にしか蓄積されない「力」で、知識のように決して他人に伝授されることもありません。同様に、なにかを学ぶ「喜び」そのものも、いくら面白いからと人から説明をうけても、聞いた人が面白いと感じることは出来ません。

効果的な学習ということがよく言われます。これは短時間で少ない努力で学習できるような内容を連想しますが、これによって習得できるものは、ほとんどが上記の「知識や技能」で、本来人間の成長過程で大切にされなくてはならない後者の何かを学習するときに得るべきものがどこかに忘れ去られているような気がします。

社会においては、多くの知識や技能がものをいいます。社会で生き抜くとき、有利か不利かを考えると、大方は知識も技能も多くある方が有利に決まっています。しかし、学校や教師や保護者、あるいは学ぶ生徒本人がその効率よさを大切にするあまり、ゆっくりと身につく「人格成長に関わる変化」の部分を見過ごすならば、これは大きな問題です。

学校で効率よく学べる類の内容は、全生涯に渡って必要とされる知識や技能ではありません。それよりも大切なことは、卒業してからも社会の変化に対応して、一人で深く的確に学習し続ける能力であり、努力し続ける能力です。

暗記したり、自分の手で書き写したり、辞書を引いたり、ノートにまとめてみたり…時間がかかって、面倒くさいことの中に一人一人の忍耐や努力、工夫や方法が生まれてきます。その実感、経験の積み重ねが、社会に出たときの大切な能力に結びついていきます。

自分の学習姿勢が、単に目先の点数のためだけのものになっていないか・・・

学ぶとは自分を鍛えることです。自分自身が変わることにつながるものです。

厚みのある深い学びをしっかりと考えていこう!

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