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井筒監督は、他の映画に関して思ったことをストレートに言っている。
例えばそれが、ボロクソに言っていたり、ものすごく誉めていたり。
まあ、9割方が文句である。
そんな井筒監督が撮った映画は、どうなのだろうか?
ボクは率直に言うと面白いと思った。
泣かせる所は泣かせ、笑わせるところは笑わせる。
バイオレンスなシーンは頭を空っぽにさせて、朝鮮半島の問題では考えさせられる。
全編に渡って音楽とストーリーを融合させていた。
エンターテインメントとして完成された物だと思った。
特に印象に残ったシーンは、主人公が葬式で「何を知っている」と言われるところである。
なぜ、朝鮮半島が南北2つに分かれているのか?
正直、ボクにはわからない。それが、あたりまえだと思っていたから。
でも、昔はそれがあたりまえではなかった。
誰かが、誰かの何かの為に2つに分けたのだ。
昨日までは同じ国だったものが、次の日からは別の国になってしまう。
これはとても困ったことだ。意味がわからない。
実際に日本でこのような出来事が起きたらとても、困る。
同様に朝鮮半島の人も困ったのだろう。
だから、彼らは「祖国統一」という夢を掲げている。
「分断」という現実、「統一」という夢。
夢を成し遂げる為の、現実を乗り越える為の手段としての「若さ」が描かれていた。
「若さ」の象徴としてのバイオレンス、恋愛、エロス、グループサウンズ(GS)。
それらをひっくるめて「青春」なのである。
「青春」をしているからこそ夢中になれるもの、それが「若さ」の源となり、
「若さ」こそが「現実」を乗り越え「夢」にたどり着く為の方法である。
つまりは、これが「パッチギ!」であるとボクは考えたがどうだろう?
もし、この映画に点数をつけるとしたら90点である。
ボクとしては、かなりのお勧めである。