約15年ぶりに同級生と合って話をする機会が有った。
アイツは、やっぱり大人っぽくなっていて、やっぱりあの頃よりも成長して、だけど、やっぱりあの頃の面影を残していた。
だけどボクはどうなんだろう?アイツの目にはどんな風に映っているんだろう。
共有できるのは一緒に過ごしたあの頃の思い出話。
アイツの目は確かに後ろを振り向きつつも、確実に前を見据えている。
ボクの目は後ろばかりを振り返って前を見ることをしない。いや、出来ない。
ボクには芯を成す物がない。
だけどそれを悟られないように、必死でボクはボクを演じ、アイツはそれを知ってか知らずか、時間を共有してくれた。
一体ボクは誰ですか?
iPodからは、ゆずの『なんにもない』が流れている。