
暖かな陽気だった日曜日は、菅平高原に裾を広げる「根子岳」を歩いてきました。根子岳といえば、四阿山とあわせた周回コースが定番ですが、本日は夕方までに山行と温泉と買い物を全て済ませ家に帰りたかったので根子岳のみのショートショートです。
初めて歩いた根子岳ですが、百名山の四阿山と比べ訪問者は少ないのか、擦違ったハイカーさんは10人もなく、とても静かな山行を楽しめました。
早朝、埼玉県内の家を出発、菅平に7時前には到着。菅平は夏はラグビー合宿、冬は学校スキーで常に大勢の若者で賑わっているイメージがあります。
スキー場に面したメイン道路は、塩カルの散布や除雪の徹底で、ほぼ雪がない状態。
メイン道路から登山口駐車場のある菅平牧場管理事務所へ向かう道へ入ると圧雪状態で真っ白ですが、綺麗に除雪されFF冬タイヤの我家も難なく通行できました。
7:00駐車場着。到着時の気温は-6℃。毎年真冬になるとパンチの効いた低温を記録する菅平にしては暖かい方じゃないですか?冬期だからか(?)トイレは閉鎖中でした。
さて準備をしようと、後ろをフト見ると・・

ひょぇ~っっ!ピンクに染まった日本のアルプスが横一列に並び連なっていますよ!

穂高連峰に槍ヶ岳もクッキリ。もぅ根子岳に上らなくてもいいんじゃないの?なんて一瞬思ってしまうほどの展望です。
そんな大展望をチラチラ横目で見ながら準備を整え・・

8:00出発です。

最初は牧場を歩きます。冬なので雪原と化してますが。
雪の上には動物達の足跡がいっぱい。

これは何かな?肉球と爪の跡がクッキリ。

牧場にお日様がぐんぐん昇ります。前回の爆風霧ヶ峰とはうってかわって、ほぼ無風。とても穏やかな山日和です。いつもこうだと最高なのになぁー。

後ろを振り向くと横一列に並ぶアルプスの山々。うーん贅沢~っっ。
ちなみに今回の足元は、私は長靴、三昧はチェーンスパイクです。
雪はほどよく固く、サクサク進めます。

8:20東屋に到着しました。東屋にはナゼか綺麗に並んだストックが一対。(後に持ち主のお兄さんと会いましたが、忘れてきちゃったみたいです)

ここからの眺めも最高です。

さらに進むと、ダケカンバの林です。霧氷がつているかな?と期待していたんですが、普通の木立でした。ま、ダケカンバに白い雪原、それだけでもじゅうぶん絵になりますが~。

シラカバ林を抜けると、なだらかな雪の斜面です。

雪の波紋が綺麗だぁーー。自然の作り出す芸術ですね。

雪の下からはミネズオウかな?と思える高山植物の葉っぱがチラチラと見えています。(この山は、高山植物の咲く夏も素敵に違いない!絶対に夏もまた来よう!)
右手を見ると、お隣の四阿山の向こうに・・・

浅間山です。最近ふたたび、火山活動が活発になりはじめた火口が見えます。

山頂が近づいて来ました。この辺りからちょっと風が出て来ました。
「分県登山ガイド」によると、この辺りは「石の多い歩きづらいササ原の急斜面」らしいのですが、雪がたっぷりと積もったこの時期では、石ころもササも全て雪に覆われて、ただひたすら滑らかな雪原の丘を歩く感じです。その日の天候にもよるかもしれないですが、とても歩きやすく快適です。なんか、楽しちゃって申し訳ない・・・。

9:56山頂、到着~。誰もいない貸し切り山頂です!

広い山頂に、祠、鐘、山座同定盤などが点在しています。ウロウロ探してみるも、山頂標識が見つけられず~。

眺めは、当然のように見渡す限りの大展望。

クリアな眺めは、この季節ならではなのかな?(春に四阿山から見た北アルプスは霞んでました)

富士山は薄っすらと。

お隣さん。

山頂ではなかなかの強い風が吹き付けています。山頂の温度は-5℃くらい。風が吹いているので、もう少し寒く感じます。

せっかくなので山頂で休憩でもしようと、木の陰や雪の陰など、風の避けられそうな場所を探してみたんですが、どうも、山頂はまんべんなく風の通り道となっているようで・・・。

ここでの休憩は諦めて、東西南北ウロウロと歩きまわり、何かおもしろいモノはないか探索したり、景色を眺めたりしました。

10:24帰ります。おそらく、ここへ来たほとんどのハイカーさんは、すぐお隣の四阿山へ足を進めるんだと思いますが、時間のない我家は来た道を戻ります。

空は眩しい青空で、

雪の波紋は益々美しく輝いていました。
・・・で、この辺りで、かな~り想定内のハプニング発生。
首にかけていた一眼が低温で動かなくなってしまいました~っっ。三昧が「服の中に入れたらあたたまって復活するだろーと」抱卵する親鳥のように大事にお腹で温めてましたが・・まぁ無理だろうとは内心思ってましたが、案の定無理でした。→その後、家で
山頂から少し下ると相変わらず風はピタリと止み、ポカポカの暖かな雪面ハイクです。

山頂では休憩できなかったので、途中で温かな飲み物とパンで一休み。

ダケカンバ林まで戻って来ました。朝は固かった雪が暖かさで柔らかなりく、ズボッ!と足が沈みがちになります。
この辺りからポツリポツリ、ハイカーさんと擦違います。中にはスキーを装着している人も。ここは山スキーをする人も多いのかな?ひとりだけ、なんと自転車を押して来たお兄さんが!なんでも、上(山頂?)まで行き、自転車に乗って下りるそーな!「重くない?」と聞くと、やっぱり「重いです~っっ」との事。こんな雪原を、どんな風に自転車で下りるのか見てみたかったな~~。

東屋近くで急に倒れこむオジサン。「雪原がふかふかの布団みたいで気持ちいい~」

北アルプスに向かってポーズ!

そして、また寝る。
どうやら雪原歩きに飽きてしまったようですよ。

楽しい雪原歩きも、もうおしまい。

駐車場が近づいて来ました。

11:50戻って来ました。やー、楽しかったな雪原歩き。先週の霧ヶ峰がアレだったんで余計に楽しかった。今度は牛の放牧される初夏の頃に来てみたいなーー。
山歩きの後の温泉は、「大田区休養村とうぶ」に立ち寄りました。ここは一般には知名度低く、訪問時も20人は入られそうな広々浴室をほぼ貸し切り利用となりました。塩素臭漂う循環利用ですが、温泉としての浴感もあり、なかなか楽しめました。
さぁ~次は、どこに行こうかな?