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大菩薩嶺・擬態氷にご用心

2017年02月07日 | 【山】奥多摩・奥秩父


山歩き日和の良い天気だった土曜日は、山梨県の大菩薩嶺へ行ってきました。

ここ最近行った長野や赤城での楽しい雪歩きに味を占め、フカフカの雪や輝くような雪原歩きを期待して行ってみました。


がっ!


ちょっと山選びが的を射ていなかったようで、夏道+草臥れた残雪という・・・雪的にはテンションの上がるタイミングではありませんでした。

まあ、ここ最近の乾いた晴天続きと気温上昇、そして場所的な事も考えれば、雪の状態はわかりそうなもんですが~。大菩薩嶺でピカピカの雪を楽しむには降雪直後がいいのかな!?


ただ厄介な事に、雪は少ないのにカチカチの氷がちょいちょいあって、油断すると(油断しなくても)、上に乗って滑る滑る(主に下りで)。

「はぁ?氷の上に乗らなきゃいいじゃん」
と思ったアナタ・・・甘い。

ココの氷はかなりの知能犯で、完璧に夏道へと擬態するのですよ。

一見すると乾いた夏道に見えて、実は大量の落ち葉や砂の下に隠れてジッと獲物(ハイカー)が通るのを待っているのですよ。

夏道だと思って滑り止めを外し、勢いよく下って来たハイカーが次々とその毒牙にかかるのです。

これまで何人の無垢なハイカーが獲物となった事か・・・。


どちら様も、擬態氷のトラップにはご用心。



2月4日(土)

家から大菩薩嶺の登山口は、雁坂トンネルを抜ける秩父ルート、青梅街道を抜ける奥多摩ルートなどあるんですが、今回は手っ取り早く高速利用の勝沼ルートにしました。


早朝、勝沼インターチェンジを降り大菩薩嶺の登山口を目指すんですが、通ったルートがたまたまだったのか、葡萄畑と寺ばかりがある印象で、コンビニがある気配がなく「ヤバイ、ゴハンが買えない」と焦り始めた頃、前方に浩々と輝くセブンの看板が見えた時は、オアシスかと思いましたよ~。

無事ゴハンをゲットし、雲峰寺の先にある丸川峠分岐駐車場には5時半頃到着。夏はロッヂ長兵衛(上日川峠)まで車で行けるようですが、冬は201号線がココで閉鎖となります。その閉鎖ゲートの横が駐車場でした。

到着時点での先客は2台のみ。冬場だからか百名山にしては寂しいなぁ~。この駐車場にはトイレはありませんでした。少し雲峰寺へ戻った所に公衆トイレがありましたが使用できるかは未確認です。

6:00準備を整え出発!まだ暗いのでヘッデンつけてGO。駐車場横のゲートをすり抜け先ずは県道(201号線)を歩きます。6:16千石地蔵が見守る千石茶屋です。橋を渡り、茶屋の横から登山道に入ります。

この時の気温は-5℃。でも風がないので寒くありません。



足元の雪は少ないものの、ツルツルの氷が所々にあります。登りだったので滑り止めは着けず、回避しながら歩きました。


6:41第一展望台です。南アルプスがクッキリと浮かび上がっていました。今日もいい天気になりそうですよ!



7:02第二展望台もありました。



南アルプスの山々がオレンジ色に染まっています。


周囲はいつの間にか随分明るくなり、カラ類の小鳥達が盛んに行き来しています。

すぐ近くではキツツキが大音量でドラミングをしています。シルエットが見えたけれど、結構大きめのキツツキでした。山の向こうからもドラミングの音が聞こえて来たので、縄張り合戦でもしていたのかな?時折、ピャッ!という甲高い鹿の鳴き声も響きます。

途中、一瞬だけ県道に出ますが、またすぐ登山道に復帰します。


7:40ロッヂ長兵衛(上日川峠)に到着しました。訪問時の朝は人の気配がありませんでしたが、夏場は賑わいそうです。

夏はここまで車で来られるようで、なんとバス停までありました。すぐ近くには公衆トイレもあり、訪問時も使用できました。ここで本日初めての他のハイカーさんと出会いました。


ここから左側の登山道を進みます。朝陽が広がる明るい雑木の小道です。ここからチョット雪が目立ち始めましたが、降ってから時間の経ったザクザク雪なので、滑り止めはつけません。


8:12福ちゃん荘です。ここも扉は閉ざされていました。なんと食事や宿泊利用の人は、ここに駐車もできるようですよ。そして近くには、またもや立派な公衆トイレがあり、使用できました。


8:27富士見荘です。ここも人の気配がありません。昔ながらの山小屋風情ある建物で、乗って大丈夫?とチョット不安になる錆びついたブランコもあります。


フト目の前を見ると・・・



おおっ!富士見荘という名前だけあって、目の前には富士山がドーン。



この辺りから太陽パワーが強くなり、日なたの気温は+5℃にまで急上昇。空にはひとつの雲も無く、そして風も無く、こうなってくると暑い、暑い。


8:32勝緑荘です。立派な建物で、誰かの別荘かと思ってしまいました。ここは薄暗い樹木の中で、気温は一気に急降下の-5℃。日なたと日陰で気温差10℃って・・・。すぐ横の沢はカチンカチンに凍結してました。

しばらく登山道を進むと、日当たりのいい二つのベンチがありました。「さぁ座りなされ」とベンチからの誘導電波に乗り腰掛けてみると、目の前に富士山が。ここでしばし休憩タイムです。ポカポカ暖かで風も無く、横になって転寝したい場所でした。

9:11介山荘です。立派で綺麗な山小屋でした。大菩薩嶺は山小屋がとても多いです。こんなにたくさんあっても商売が成り立つんだから、夏のシーズン中は本当にお客さんが多いんだと思います。

ただ訪問時は冬場だったせいか、お客さんも少ないようで、ここの先でようやく、本日二組目のハイカーさんと擦違いました。人がいなすぎて、ちょっと寂しい百名山です。。



介山荘のすぐ横が大菩薩峠です。
ここから一気にババーーン!と視界が開けます。



南アルプス、そして広がる甲府盆地。



甲斐駒ヶ岳。



北岳と間ノ岳。



そして富士山。



ガスや霞など景気を隔てるものは無く、スッキリと晴れ渡った青空で、素晴らしすぎる大展望日和です!



ここから山頂手前の雷岩までが大菩薩嶺のハイライト、稜線歩きです。



9:35親不知ノ頭です。いくつもケルンが積まれた展望台のような所で、ここからも、当然のように大展望。



横を見ると、賽の河原と呼ばれる広い鞍部が見え、ポツンと避難小屋も建っています。


この辺りから逆コースを周回してきた人とポツリポツリ擦違い始めますが、駐車場へ戻るまでの間、10組もいなかったかなぁ?



賽の河原です。こういう景色の場所は、たいてい「あの世系」の名前が付きますね。

避難小屋も覗いてみました。中は特に何も無い、本当の避難小屋です。稜線上での急な悪天候時、特に雷雨に捉まった時には大助かりだと思います。



10:00鞍部から少し登ると2000m地点です。



ここも勿論、大展望。この稜線上は、どこもほぼまんべんなく大展望です。



ここで温かい飲み物とパンで食事休憩にしました。風はちょっと吹いてましたが、大きな岩が風除けになっていい具合です。


休憩をしていると、どこかで鹿の甲高い鳴き声が聞こえてきます。
斜面を覗くと・・・



鹿ファミリーがいました。画像ではわかりにくいですが5~6頭いました。



休憩の後は再び歩き始めます。



右手の木々の間からは、雲取山らしき山容が。奥多摩小屋でのテントは楽しかったなー。今年も行こう!


10:40雷岩です。この先で樹林帯に突入すると、ハイライトの稜線歩きは終了です。周囲には同じような大岩がいくつかあって、どれが雷岩かわからなかったなぁー。



これが雷岩かなぁ??



この大展望も見納めになるので、たっぷり満喫。



10:46大菩薩嶺山頂は、雷岩からすぐの所にありました。樹木に囲まれ眺望はありませんが、広くポッカリと開いた空間に、


山頂柱が、なぜか二本。三角点もありました。


ここからは、樹林帯の下りになるので、念のためチェーンスパイクを装着しました。重厚な重みのある樹林帯に、陽の光が射し込みます。登山道に点々と残るイノシシの足跡。



やがてパッと視界が開け明るくなると・・・


11:40丸川荘です。ここでトイレ(有料・ペーパー持ち帰り)をお借りしました。ここは、四方向の登山道が交差する、山の中の十字路となっていました。


で、ここからが問題の尾根道です。



画像でも見て取れるように、からっからに乾いた完全なる夏道です。連日の晴れ間続きのためか、歩くとモウモウと土煙がたつほどの乾きっぷりです。


この様子に「もうスパイクはいらないか~」と外して歩き始めると、



ツルッッ!ステーーン!


見事に滑って尻餅ついてしまいました。


なんと、大量の落ち葉や砂の下に、カッチカチの氷が潜んでいたんですよ!


うわーーーっヤラレタ!!


こんなに日当たり良くて、こんなに乾燥して、こんなに暖かいのに!!


慌ててチェーンスパイクを再び装着。


どちら様も、夏道に擬態した氷にはご用心です。



急な尾根道が終わり平坦な舗装路に出ると、ゴールはもうすぐです。



すぐ横を流れる沢がとても綺麗でした。


13:03駐車場に戻って来ました朝はガラガラだった駐車場も、かなり埋まっていました。そして、朝は暗くてハッキリと画像に写せなかった冬期ゲートです。

いやーここ最近、短い山行ばかりだったので、久々に長い距離を歩いたなー。まぁ多くのハイカーさんからすれば、まだまだ短い距離ですが~。

雄大な眺めの稜線をノンビリ散歩。こういう山歩きも、いいもんです。


山行後の汗流しは「大菩薩の湯」に立ち寄りました。登山口に程近い絶妙な場所にある日帰り温泉施設です。おそらく大菩薩嶺を歩き終えた多くのハイカーさんがホイホイされた事でしょう。

循環ベースの無色透明ですが、しっかりと掛け流しの(冷たい)源泉槽もあり、ツルツル感のある冷泉が、熱くなった筋肉をクールダウンするのにもってこいでした。

これだけ立派な施設なので、さぞや激混みかと思っていたら男女共にガラガラで、のんびりと湯浴みを楽しむ事ができました。



さぁー次はどこへ行こうかな?
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