女医EMIのJOY HAPPY LIFE

旅行・映画・イベントなどとにかく遊びが(遊びも)好きな毒舌ママ女医EMIが楽しくすごす毎日のエッセイ。株もはじめました

最近の読書

2013-08-21 19:12:02 | Weblog

手島史詞さんの「影執事マルクの道行き」。今回はセリアの過去が判明します。更にカナメとエルミナの乗る列車が契約者のせいで暴走したり。あれこれ大変な回ですが大変面白いです。


集英社の「あの日、君と Boys」。いろんな作者の短編集。伊坂幸太郎さんの逆ソクラテスは面白かった。中村航さんのミネオは分かりにくくてイマイチ。他のもさほど惹かれなかった。


今邑彩さんの「ブラディ・ローズ」。三人目?の花嫁として薔薇屋敷に来た花梨をとりまく悪意。ラストまで悪意だらけで、心理的に怖い。

今邑彩さんの「時鐘館の殺人」。短編集だがなかなか面白い。生ける屍もホラーで怖いし、隣の殺人はちょっと赤川治郎ふう、恋人よもブラックすぎるイタズラで怖い。時鐘館の話はちょっとイマイチだが、文章の形式は面白い。


映画「ワン・デイ 23年のラブストーリー」。アン・ハサウェイ主演。一途な女性と奔放な男性の愛を描いています。ダンナに愛されながら浮気して泊まる産後の妻がどうかしていて子供は誰の子供?!という感じ。長年の愛がやっと報われたのに交通事故にあい、かなり悲しい結末。ちなみに元妻の娘役の声優が大人すぎておかしい。

唯川恵さんの「肩ごしの恋人」。男モテする女と頼り甲斐のある女が親友同士で、普通ならドロドロしていてもこの作品ならあっけらかんとしていて淡白。モテ女るり子のほうも欲張りだが思ったことを言っていて素直であっけらかんとしていて正直で他人のせいにしないところや自分は幸せになると思い込んでいるのが素敵。強いモテ女だった、ゲイを好きになったるり子がラストで決めた行動、あまり固定観念を持たないのが素敵だし、一人で大きな決断をした萌もかっこいい。お母さんが二人いる家庭もいいなぁ。ちなみに、マッチョなゲイの文ちゃんが口が悪いのに意外に面倒見が良くて親切なとこも素敵。


アニメ映画「The Croods」。洞穴暮らしのクルード一家が、知恵を使うガイという男の子に出会い、変わっていく原始人の物語。希望があって良かった。

映画「モテキ」。予想よりモテてないのでフーンという感じ。長澤まさみさんの役が男にだらしなさすぎて共感出来ない。妻持ち男と不倫してさらに他の人ともというのは本当にだらしない。

「舟を編む」。辞書編集という売れない仕事の男性とそれを支える板前女性の地味な映画。辞書作りってなかなか興味深い。でも売れない部門ていうのはよく分かる。最近も有名な辞書が紙では改定をもう出さないのが決まって残念。

アニメ映画「ワンピースフィルム ゼット」。ネオ海軍を作ったゼット師匠とルフィの話。面白かった。

「体脂肪計タニタの社員食堂」。まあまあ面白い。栄養士の優花のデブ姿がフーンという感じ。しかしあんな料理下手な栄養士いるかしら。


篠原美季さんの「よろず一夜のミステリー 金の霊薬」。不老不死の伝説や徐福の埋蔵金をめぐり、山梨で非時香菓(ときじくのかぐのみ)や100年に一度だけなる黄金の果実のモデルのインドネシア原産のメリンジョの木などの話が出てきて、なかなか興味深い。ただ、ラストはちょっとあっさりしすぎかなと思います。

池井戸潤さんの「ロスジェネの逆襲」。ドラマの半沢直樹の原作の三部作。証券会社に出向になった半沢が銀行に勝ち、顧客を救い、親銀行もすくってまた銀行の部長に返り咲きます。これで終わりなんですが、続編出して欲しいなぁ。ビジネスのために詐欺をかけておきながら自分は大丈夫と甘えていたのをすっきり捨てられたフォックスの郷田も哀れ。


稲葉稔さんの「さばけ医 龍安 江戸日記」。逆恨みされた名医龍安と偽龍安殺人の謎を解いていきますがなかなか面白い。


稲葉稔さんの「さばけ医龍安江戸日記 名残の桜」。大金を借りた武士がうまく屁理屈をつけて金貸しを殺そうとしてバタバタする事件を龍安が解いていきます。周囲が巻き込まれていくが、これも、なかなか面白い。


群ようこさんの「姉の結婚」。結婚やお金にまつわる短編集だが、宮部みゆきさんあたりの短編集のあとに読むとあっさりしすぎている気がする。群さんらしいといえばらしいかな。


森見登美彦さんの「きつねのはなし」。少し連続性を持った短編集ですがきつねに化かされているような不思議にふんわりした空気感があります。古美術商の芳蓮堂のナツメさんはビブリアの栞子さんぽい感じのミステリアスで静寂な女性で、非常に面白かったです。


宮部みゆきさんの「地下街の雨」。なかなかファンタジーふうの短編集で面白かったです。


宮部みゆきさんの「返事はいらない」。銀行のキャッシュカードの危うさを書いた短編だがなかなか面白い。お茶くみにうんざりする27歳女性のイライラについ共感してしまう、言わずにおいて、も面白い。火車の原型という、裏切らないで、は借金を何とも思わない女性が登場しているだけで火車とは全く別の作品でした。火車もなかなか怖い話でしたが、裏切らないで、の殺人理由はため息をついてしまいます。私はついてない、も借金を悪いと思わない女性が絡んできます。借金を恥だと思えない人間って嫌いです。

櫻井武晴さんの「ATARU 1~3」。サヴァン症候群の謎の青年、チョコザイくんが美人刑事の舞子と出会い、事件解決のヒントをどんどん出していく。サヴァン症候群やスライダーの患者さんの悩みなどとても切なくなります。サヴァンで友達の通帳や暗証番号や不妊治療のことまで分かったり、スライダーで自宅の家電を絶縁体で覆ったりインタホンも電気調理器具も使えなくなってしまったり、本当に切ないです。FBIがどう出るかドキドキしながら読みました。舞子の母の事件も父が犯人だったらというスリルがありました。カビにもDNAがあるとか、桃に似たきょう竹桃(きょうちくとう)は燃やすと青酸に似た毒性の強い煙が出るからその煙を浴びた瞼は炎症を起こすし吸引すれば死亡することもあるというのは初めて知りました。タイヤにクロロホルムを注入するとタイヤが硬くなり走っているうちに破裂するクロロホルム・ボムは凄く怖い話でした。優しいチョコザイくんにちょっと癒されました。ラストはちょっと泣けました。このドラマ、見てな
かったけど見れば良かったなぁ。「ATARU SPニューヨークからの挑戦状」。ニューヨークから非公式に来日したチョコザイが今回はストーカー殺人の謎をときます。非常に面白いがラストにライバルになりそうなマドカが登場して、続編が楽しみ。

小路幸也さんの「東京ピーターパン」。有名バンドマンだったホームレス、OL、プータローのバンドマン、サラリーマン、警官などがある交通事故を契機に集まることになりバンドを組む。バンドを組む理由はかなりこじつけた感じだが、その後の流れなんかはそれなりで面白い。

宮下奈都&小路幸也さん合作の「つむじダブル」。大概、小学生の妹を宮下さん、高校生の兄を小路さんが書いてますが、ほのぼのした家庭に出てきた秘密や芸能人でハラハラして、ラストは上手くまとまっている。ただ、話の流れとかみんなの正体が予想通りでラストのお兄ちゃんの予想も私の予想と全く同じでした。そこはもう少し意外性が欲しかった。つむじダブル(ダブル・スピン・ラウンド)は幸運って本当かな?つむじを数えたくなる作品(笑)でも私はたぶん一つでした。


宮部みゆきさんの「誰か」読み直し。ドラマの名もなき毒の原作。富豪の運転手が自転車事故で死ぬがひき逃げ犯人を探すために自伝作成に関わる主人公。ネタバレになりますが、聡美と梨子という姉妹が主人公の協力を得るのですが、妹がとにかく怖くて頭が悪くて悪知恵だけがまわる。しかも散々手伝わせて、食事やお茶まで主人公に払わせて(もともと仕事外で手伝わせているのでおそらく会社から予算が出ないはずだしむしろお礼にごちそうでもすべき立場だが)、父の死をだしに姉の結婚を延期させようとして、姉の苦悩に同情もせず、着メロも姉に対して気を遣わなすぎるし、でっちあげで脅迫電話の被害者のふりをしたり。そしてバレたら、世話になったのに主人公や妻を妾の娘と結婚してたかって生きる男妾だなんてこきおろして、その恋人も主人公の恋愛感情を否定する。ある意味お似合いなのでクズ同士で結婚させてしまえば聡美もあまり邪魔されずに済むのになぁ。あとは妹と距離をおけばいい。聡美が最後にちょっと酷いことを言ったのはちょっと仕方ない気も
するけど。確かに毒のある作品でした。ドラマと違って、聡美は40代にも見える30代前半のスモーカー。深田恭子さんは老けては見えないし、タバコも吸わなそうなのがちょっとイメージ違うかな。でもドラマでタバコを吸われると青少年に悪影響があるから吸わないドラマで良かったです。


藤木稟さんの「ハーメルンの哭く笛」。夢枕獏や泡坂妻夫ふうのちょっと古い時代を書いた幻のような小説だが、日本人の韓国人や中国人への悪意をもとに起こった事件がまた朱雀によって解かれる朱雀シリーズ。


瀬尾まいこさんの「卵の緒」。前半は血のつながらない息子に愛情をそそぐ母の姿が不思議な雰囲気だけどほんわかして良かった。後半は異母兄弟の交流の話だが弟の母が刑務所というのはきつい。しかも姉が天涯孤独になったり、弟とキスしちゃったりどろどろでした。


藤木稟さんの「陀吉尼の紡ぐ糸」。戦争前の時代の新聞記者の主人公の柏木が出会った吉原の元弁護士の朱雀という変わった美しい盲人が、神隠しや殺人の謎を解いていく。探偵SUZAKUシリーズとのことだが、時代的にも朱雀をローマ字にするのは違和感があり、しかも探偵という感じではない。どろどろですが読みごたえはありました。

佐藤多佳子さんの「一瞬の風になれ」。3部作ですが、サッカーに才能の限界を感じた主人公の新二が陸上に転向して、幼なじみのライバルの連と競いあいどんどん速くなっていく。プロサッカー選手になっている兄の健一が交通事故で足に大ケガしてしまったり、速い後輩が入って、部長になって、たくさんのことを乗り越えていく。読みながら走りたくなりました。速いっていいな(笑)

城昌幸さんの「若さま侍捕物手帖」。読みやすくなかなか面白い。葵の御紋の若様が結局、何者かわからないのが気になります。

有川浩さんの「三匹のおっさん ふたたび」。シリーズで非常に面白い。お嬢様育ちの妻の貴子が労働の大変さを知る第一話はなかなか良かった。詐欺にあった貴子が勉強で働きはじめてできた友人に5万返しただけですぐ辞めた人の話は両方に苛立つが、ちゃんと戦ったところは良かった。本の万引きの話もなかなか感動的。400円の本を売って、作者には40円、書店には88円しか入らないというのは興味深い。しかし現実にこうすぐ改心する学生ばかりじゃない気がする。



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