直属の係長と隣のおばさんが、今年度末で退職することになった。挨拶やらで忙しい。堅苦しい場所は逃げたいと思っていたものの、今年ばかりはそうもいかないらしい。4人の係で二人が退職する。残ったのは私ともうひとり、奇行で知られる名物おばさんだ。正直この人もやめて欲しかった。
係長、一年間ありがとうございました。結局係長どまりでしたね。いや、係長になれたことが奇跡でした。人材の隙間をぬって能力以上の出世を手に入れたその処世術、尊敬致します。
一年前、私があなたの係に配属になったときのことを覚えていますか。私は今でもはっきりと覚えています。「俺は今年で退職だから、何事もなく一年を過ごしたい。間違っても余計なことするなよ。」この言葉を聞いたとき、私の心は震えました。私が定年になるまで、この言葉を肝に銘じていきたいと思います。
あなたは普段、机にひとりぽつんと座っていらっしゃいましたね。何をするでなく。何もしないまま。そして年度末までに、きっちり年休を消化されましたね。部下として見習わなければならないと感じております。
我が社に再雇用されるとのことですので、係長のこれまでの経験を活かし、我々後輩たちを生暖かく見守っていてください。間違っても口を挟んだり、手を出したりはしないでください。一年間本当にありがとうございました。
○○さん、一年間ありがとうございました。あなたの仕事ぶり、スタンドプレーは職場でも最高だと感じております。直接の話し合いが物別れに終わった際、私は研修の講師にその問題を率直に相談しました。講師の先生は私の意見に賛同しましたね。それでもあなたは考えを変えようとせず、自分の判断のみで走っていかれました。その独断ぶりは、新しい職場でも注目の的となるでしょう。次の職場に行かれましても、どうか自分の仕事スタイルを貫いて、周りの皆さんを驚かせてください。あなたにはその能力があります。どうか、あなたにしかできない仕事をしてください。一年間本当にありがとうございました。
こんなもんでいいかな。