・🍌バナナBanana ばなな
バショウ科、熱帯アジア原産で赤道南北30度以内の位置で多く栽培している。日本では、ポルトガルの宣教師によって16世紀半ば織田信長に献上されたのが最初という。
幹のように見える部分はやわらかい葉が重なり合って偽茎(ぎけい)となって高さ5m~15m程に成長する草本(茎が木質でない)に分類する。偽茎の先端に大きな花茎を一本のばし垂れ下がって外側より開花しやがてが発達し果実をつける。
熱帯の地域では年間を通して花が咲き実をつけ特に旬という時期は定まらない。最初は下向きであるがやがて空に向かって反り返って成長、開花から一月ほどで収穫する。大型の多年草で暖地に咲く芭蕉という植物に似ていることから和名を実芭蕉(みばしょう)という。以前は、台湾産が多かったが現在はフィリピン産(8割)、エクアドル産(17%)が多数を占める。熱帯地方では、花も食用とし料理用(甘味がない)、主食としても用いる。
傷み易いので未熟のものを輸入し追熟されて市場に出回る。昭和38年(1963年)に輸入の自由化がなって以来みかん、りんごと並んで3大果物のひとつとなった。輸入するフルーツの半数以上を占めるに至るが近年は、横ばい状態が続く。表面に少し斑点が出たぐらいが香りもよく食べごろとし保存の適温は、12~15℃に、つるす、または山形に置くのが谷形より傷みにくく、また皮をむいて冷凍にしておくのもよい。
果物の中で糖質が多くやわらかく、舌触りが滑らかで消化がよいので幼児、高齢者に、また持久走、長距離走、マラソンのスポーツをする前のエネルギー(86kcal/100g中)源として食べやすく手軽に利用できる。そのままで食べることが多いがサラダ、フリッター、乾燥バナナ、チップ、パウダー、バナナアイスとしても用いられている。未熟では、でん粉質であるが熟してくると果糖、ブドウ糖、蔗糖に変化し甘味が増してくる。またタンニンの不溶化により渋味が感じられなくなり、不溶性プロトペクチン(主にペクチンとセルロースとが結合)の分解によりペクチンを生成し組織が軟化してくる。
成分として、K(カリウム:心機能、筋肉機能を調節)460mg、マグネシウム(カルシュウムの定着に関与)32mg、ビタミンE(抗酸化作用)0.5mg、ビタミンB2(脂質のエネルギー代謝に関与)0.04mg、ナイアシン(血流改善)0.7mg、ビタミンB6(アミノ酸代謝に関与)0.38mg、】、食物繊維1.1g/100g中を含み、色素成分はキサントフィル、カロテン56μg【ビタミンA9μg】/100g中による。
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