・クスクスCouscous くすくす
硬質小麦のデュラム小麦からつくるパスタの一種で粒状に作られるのをクスクスとしています。
2020年12月16日に国連ユネスコの無形文化遺産に登録していました。北アフリカのマグレブMaghreb地方(チュニジア、アルジェリア、モロッコの総称)のベルベルBerber人の主食となる伝統料理で世界最古のパスタ料理の一つと言われています。9世紀ごろの文献にクスクスに関する記述があり当時は高級食材として扱われていたのです。
デュラム小麦の原産地は、北アメリカ、ヨーロッパ、カナダ、北アフリカ、地中海沿岸などの乾燥した土地に適し、広く栽培しています。およそ1万5千年前から1万年前には小麦はすでに栽培していたと考えられています。デュラム小麦の原種はカムット小麦で、現代の小麦の2倍の大きさで、遺伝的改変が行われていません。
デュラム小麦は、紀元前7000年頃、野生の一粒系コムギとクサビコムギが交雑して誕生した2粒コムギ(エンマーコムギ)の栽培を起源と考えています。この人類最古とも言われる栽培植物としての小麦が小麦粉として食べられるようになったのは約5千年前といわます。
アルジェリア、モロッコ、チュニジア、モーリタニアが共同でユネスコに申請していたもので、主にこの4か国ではクスクスはあらゆる場面・文化的イベントで料理として供しているようです。
デュラム小麦の粉(スムール)に少量の塩水を加えて混ぜ小さな塊になってきたら径2mmほどの網などを通し粒を均等にして蒸しあげ乾燥させ保存できます。その粒を、主食にし、肉やスープ類と共に食べられる料理を総称してクスクスと呼ぶこともあります。
モロッコなど料理の国民食として知られ粒の大きさはさまざまで、各家庭で用途に応じて使い分け粒々の見た目は一見お米のようにも、クスクスの名前の語源の由来はアラビア語の「kusukusu」が語源で、「細かく砕いた」「よく丸められたもの」「一番よい食べ物」「食事」を意味するといわれます。
蒸してバターを絡め、スープやシチューと一緒に食べるのが一般的ですがサラダとしても使われています。塩胡椒、オリーブオイル、ニンニクなどで味付けした料理、香味野菜、サフランベースのスープやスパイシーな肉のスープと一緒に、地域によっては、肉料理の付け合せや煮込み料理などにもしています。
クスクス鍋があり蒸し器のような2層式の鍋で、下の鍋でスープなどを煮込むと同時に、上の鍋ではクスクスを蒸すことができるという便利な鍋です。毎日のようにクスクスを食べる地域では、時短調理器具として愛用しています。
北西アフリカの料理のひとつでアルジェリア、モロッコ、チュニジアなどをはじめとする、アフリカの地域から、中東の地域の人々へ伝えられています。当初は蒸したクスクスにスメンと呼ばれる有塩澄ましバターを混ぜ主食としての簡素な料理でした。その後に交易、植民地化を通じヨーロッパや中東、アフリカ大陸全土へと広まっています。やがてアメリカなど各地に伝播したのです。
クスクスはショートパスタの一種で、見た目で米粒のようですが粒の大きさや製法によって呼び名が異なり、大粒のクスクスはベルクース(主にイベントで)、中粒(セモリナ:一般的)、ムハムサ(主にデザートに)と呼ばれます。
一般的にはクスクス(蒸したスムール)に肉と野菜の煮込みをかけ、その煮汁をかけ、 アルジェリアでは、主に羊肉を使うことが多いのですが牛肉で作られることもあり、ガルバンソ(ひよこ豆)やズッキーニ、パプリカなどと一緒にトマトソースで煮込んだりもしています。イスラム圏は食習慣によって、豚肉は利用しないので、メインの料理に使用する肉は、制限つきの羊の肉に、牛肉、鶏肉を用いたり、野菜だけのもの、豆類などをあわせたものなどの料理としています。モスクMosque(礼拝堂)で集団礼拝をした後、大家族が集まって昼食に毎週金曜日に食べるのが慣例になっています。
イタリア、フランスなどヨーロッパからブラジルでと、広い範囲で食用としているのです。
デュラム小麦を蒸して乾燥させ、粗く挽いた全粒穀物の挽き割でブルグルBulgurはほぼ全粒(外皮・胚芽・胚乳)の食材です。 中東、トルコを中心に古くからあり、地中海料理や中東料理、特にトルコ料理では欠かせない食材としています。 栄養価が高く、食物繊維やミネラル、ビタミン類を含んでいるため、スーパーフードとしても注目している食材です。ブルグルはほぼ全粒なので、クスクスよりも栄養価が高く、100gあたりエネルギー342kcal、水分-g、タンパク質12g、脂質1.3g、炭水化物76g、食物繊維18gです。
デュラム小麦の成分は、100gエネルギー350kcal、水分-g、タンパク質13.0g、脂質1.1g、炭水化物73.3g、カルシウム17mg、マグネシウム47mg、鉄1.2mg、ビタミンC0mg 食物繊維3.9gです。
デュラム小麦スパゲティの成分は、100gエネルギー379kcal、水分.g、タンパク質12.2g、脂質1.9g、炭水化物73.9g、食物繊維2.7gです。
クスクス100g中でエネルギー365kcal、水分-.g、タンパク質11.7g、脂質2.0g、炭水化物73.3g、食物繊維2.7g程度を含んいます。
クスクスと見た目が似ている食べ物に「キヌア」があります。100gエネルギー344kcal、水分12.2g、タンパク質13.4g、脂質3.25g、炭水化物69.0g、食物繊維6.2gです。
ちなみに
薄力粉1等100gエネルギー349kcal、水分14.0g、タンパク質8.3g、脂質1.5g、炭水化物75.8g、食物繊維2.5gです。
薄力粉2等100gエネルギー345kcal、水分14.0g、タンパク質9.3g、脂質1.9g、炭水化物74.3g、食物繊維2.6gです。
中力粉1等100gエネルギー337kcal、水分14.0g、タンパク質9.0g、脂質1.6g、炭水化物75.1g、食物繊維2.8gです。
中力粉2等100gエネルギー346kcal、水分14.0g、タンパク質9.7g、脂質1.8g、炭水化物74.0g、食物繊維2.1gです。
強力粉1等100gエネルギー337kcal、水分14.5g、タンパク質11.8g、脂質1.5g、炭水化物71.7g、食物繊維2.7gです。
強力粉2等100gエネルギー343kcal、水分14.5g、タンパク質12.6g、脂質1.7g、炭水化物70.6g、食物繊維2.1gです。
強力粉全粒粉100gエネルギー320kcal、水分14.5g、タンパク質12.8g、脂質2.9g、炭水化物68.2g、食物繊維11.2gです。
昨年2024年夏からの米の高騰により、小麦をと思いつつ調べていくうちに米粒みたいにしたクスクスに出会いました。普通のスーパーでは、まだ入手できにくく、価格も1kg800円と米並みなようですが、時には目先の変わった食材として料理に良いのではと思いつつ記載してみました。お店で見つけた時には、ユネスコ無形文化遺産でもありますし、手に取って挑戦してみてもいいでしょう。
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。
硬質小麦のデュラム小麦からつくるパスタの一種で粒状に作られるのをクスクスとしています。
2020年12月16日に国連ユネスコの無形文化遺産に登録していました。北アフリカのマグレブMaghreb地方(チュニジア、アルジェリア、モロッコの総称)のベルベルBerber人の主食となる伝統料理で世界最古のパスタ料理の一つと言われています。9世紀ごろの文献にクスクスに関する記述があり当時は高級食材として扱われていたのです。
デュラム小麦の原産地は、北アメリカ、ヨーロッパ、カナダ、北アフリカ、地中海沿岸などの乾燥した土地に適し、広く栽培しています。およそ1万5千年前から1万年前には小麦はすでに栽培していたと考えられています。デュラム小麦の原種はカムット小麦で、現代の小麦の2倍の大きさで、遺伝的改変が行われていません。
デュラム小麦は、紀元前7000年頃、野生の一粒系コムギとクサビコムギが交雑して誕生した2粒コムギ(エンマーコムギ)の栽培を起源と考えています。この人類最古とも言われる栽培植物としての小麦が小麦粉として食べられるようになったのは約5千年前といわます。
アルジェリア、モロッコ、チュニジア、モーリタニアが共同でユネスコに申請していたもので、主にこの4か国ではクスクスはあらゆる場面・文化的イベントで料理として供しているようです。
デュラム小麦の粉(スムール)に少量の塩水を加えて混ぜ小さな塊になってきたら径2mmほどの網などを通し粒を均等にして蒸しあげ乾燥させ保存できます。その粒を、主食にし、肉やスープ類と共に食べられる料理を総称してクスクスと呼ぶこともあります。
モロッコなど料理の国民食として知られ粒の大きさはさまざまで、各家庭で用途に応じて使い分け粒々の見た目は一見お米のようにも、クスクスの名前の語源の由来はアラビア語の「kusukusu」が語源で、「細かく砕いた」「よく丸められたもの」「一番よい食べ物」「食事」を意味するといわれます。
蒸してバターを絡め、スープやシチューと一緒に食べるのが一般的ですがサラダとしても使われています。塩胡椒、オリーブオイル、ニンニクなどで味付けした料理、香味野菜、サフランベースのスープやスパイシーな肉のスープと一緒に、地域によっては、肉料理の付け合せや煮込み料理などにもしています。
クスクス鍋があり蒸し器のような2層式の鍋で、下の鍋でスープなどを煮込むと同時に、上の鍋ではクスクスを蒸すことができるという便利な鍋です。毎日のようにクスクスを食べる地域では、時短調理器具として愛用しています。
北西アフリカの料理のひとつでアルジェリア、モロッコ、チュニジアなどをはじめとする、アフリカの地域から、中東の地域の人々へ伝えられています。当初は蒸したクスクスにスメンと呼ばれる有塩澄ましバターを混ぜ主食としての簡素な料理でした。その後に交易、植民地化を通じヨーロッパや中東、アフリカ大陸全土へと広まっています。やがてアメリカなど各地に伝播したのです。
クスクスはショートパスタの一種で、見た目で米粒のようですが粒の大きさや製法によって呼び名が異なり、大粒のクスクスはベルクース(主にイベントで)、中粒(セモリナ:一般的)、ムハムサ(主にデザートに)と呼ばれます。
一般的にはクスクス(蒸したスムール)に肉と野菜の煮込みをかけ、その煮汁をかけ、 アルジェリアでは、主に羊肉を使うことが多いのですが牛肉で作られることもあり、ガルバンソ(ひよこ豆)やズッキーニ、パプリカなどと一緒にトマトソースで煮込んだりもしています。イスラム圏は食習慣によって、豚肉は利用しないので、メインの料理に使用する肉は、制限つきの羊の肉に、牛肉、鶏肉を用いたり、野菜だけのもの、豆類などをあわせたものなどの料理としています。モスクMosque(礼拝堂)で集団礼拝をした後、大家族が集まって昼食に毎週金曜日に食べるのが慣例になっています。
イタリア、フランスなどヨーロッパからブラジルでと、広い範囲で食用としているのです。
デュラム小麦を蒸して乾燥させ、粗く挽いた全粒穀物の挽き割でブルグルBulgurはほぼ全粒(外皮・胚芽・胚乳)の食材です。 中東、トルコを中心に古くからあり、地中海料理や中東料理、特にトルコ料理では欠かせない食材としています。 栄養価が高く、食物繊維やミネラル、ビタミン類を含んでいるため、スーパーフードとしても注目している食材です。ブルグルはほぼ全粒なので、クスクスよりも栄養価が高く、100gあたりエネルギー342kcal、水分-g、タンパク質12g、脂質1.3g、炭水化物76g、食物繊維18gです。
デュラム小麦の成分は、100gエネルギー350kcal、水分-g、タンパク質13.0g、脂質1.1g、炭水化物73.3g、カルシウム17mg、マグネシウム47mg、鉄1.2mg、ビタミンC0mg 食物繊維3.9gです。
デュラム小麦スパゲティの成分は、100gエネルギー379kcal、水分.g、タンパク質12.2g、脂質1.9g、炭水化物73.9g、食物繊維2.7gです。
クスクス100g中でエネルギー365kcal、水分-.g、タンパク質11.7g、脂質2.0g、炭水化物73.3g、食物繊維2.7g程度を含んいます。
クスクスと見た目が似ている食べ物に「キヌア」があります。100gエネルギー344kcal、水分12.2g、タンパク質13.4g、脂質3.25g、炭水化物69.0g、食物繊維6.2gです。
ちなみに
薄力粉1等100gエネルギー349kcal、水分14.0g、タンパク質8.3g、脂質1.5g、炭水化物75.8g、食物繊維2.5gです。
薄力粉2等100gエネルギー345kcal、水分14.0g、タンパク質9.3g、脂質1.9g、炭水化物74.3g、食物繊維2.6gです。
中力粉1等100gエネルギー337kcal、水分14.0g、タンパク質9.0g、脂質1.6g、炭水化物75.1g、食物繊維2.8gです。
中力粉2等100gエネルギー346kcal、水分14.0g、タンパク質9.7g、脂質1.8g、炭水化物74.0g、食物繊維2.1gです。
強力粉1等100gエネルギー337kcal、水分14.5g、タンパク質11.8g、脂質1.5g、炭水化物71.7g、食物繊維2.7gです。
強力粉2等100gエネルギー343kcal、水分14.5g、タンパク質12.6g、脂質1.7g、炭水化物70.6g、食物繊維2.1gです。
強力粉全粒粉100gエネルギー320kcal、水分14.5g、タンパク質12.8g、脂質2.9g、炭水化物68.2g、食物繊維11.2gです。
昨年2024年夏からの米の高騰により、小麦をと思いつつ調べていくうちに米粒みたいにしたクスクスに出会いました。普通のスーパーでは、まだ入手できにくく、価格も1kg800円と米並みなようですが、時には目先の変わった食材として料理に良いのではと思いつつ記載してみました。お店で見つけた時には、ユネスコ無形文化遺産でもありますし、手に取って挑戦してみてもいいでしょう。
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。