・ マテ茶Ｍate tea まてちゃ
コーヒーや紅茶とともに世界三大飲料のひとつマテ茶の普及を目指しマテ茶の日を制定しました。日本マテ茶協会では毎年9月1日を生産国である南米でマテ茶の収穫祭がこの時期に行われることから、「マテ茶の日」とし、2003年に記念日協会認定としています。
コーヒー、茶(紅茶・緑茶)、マテ茶の順として世界三大飲料の一つで、南米では日本の緑茶のような日常的な飲み物です。南米の人たちにとってなくてはならない生活に密着したお茶なのです。
そんなマテ茶について調べました。
モチノキ科モチノキ属、南米原産の常緑樹木のイェルバマテ Yerba mateの葉茎、小枝の最も香りのある5～10月に採取し原料としています。
イグアスの滝Iguazu Falls周辺の火山溶岩流の石灰岩が風化して出来た茶褐色の赤土(テラロッサＴerra rossa)で、鉄分やカルシウム分を豊富に含んだ土壌で育ちます。
通常低木ですが、高さは最大で15mに達することもあるようです。葉は長さ7～11cm、幅3～5.5cmで、花は白色の花弁4枚で小さい花をつけます。果実は赤色の核果で、直径は4～6mmです。
モチノキ科Aquifoliaceaeは、植物界 Plantae、 被子植物門 Magnoliophyta 、双子葉植物綱 Magnoliopsida、 モチノキ目 Aquifoliales、 モチノキ科 Aquifoliaceaeとして分類し2属約600種の木本からなり、世界各地の熱帯から温帯に分布しています。 世界に4属約450種、大部分はモチノキ属となります。日本には1属でモチノキ属のみがありモチノキ、ヒメモチ、ウメモドキ、アオハダ、ナナメノキ、タラヨウ、イヌツゲなど23種ほどみられます。
常緑または落葉の高木または低木、葉の多くは互生、単葉で小さな托葉(たくよう)があります。
花は両性または単性で、放射相称、花弁・がくは4～5枚です。クリスマスの飾りにつかわれるセイヨウヒイラギ もモチノキ属としています。
マテ茶は、パラグアイの先住民であるグァラニ族が「活力を与える不思議な木」として飲み始めたのが起源といいます。
茶はグリーンタイプ（グリーンマテ）とローストタイプ（ブラックマテ）の２種類があります。
主に飲まれるのはグリーンマテが多く、不発酵茶でドラムを用い直火で加熱し葉に含まれる酵素を不活性化させクロロフィルの退色を防止します。これを熱風乾燥させ、破砕、袋詰めして１年ほど寝、香気（アロマ）、味（フレーバー）の熟成を行います。
アルゼンチン、パラグアイを中心に、広く一般的な家庭飲料です。
グリーンマテ茶を焙煎したものをローストマテ茶と呼びます。ローストすることにより香ばしさが加わることで飲み易くなり、主にブラジルで砂糖やミルク、レモン、蜂蜜などを加えて飲まれます。
マテインという刺激物がカフェインに似たアルカロイドの成分ですが作用がおだやかで肉食の多い住民の間で日常的に「飲むサラダ」ともいわれ飲用しています。150mlのお湯に3ｇのマテ茶を6分間入れた場合。5回分の平均値でエネルギー4.34kcal、グルコース0.015g、サッカロース0.082g、プロティン0.102g、脂肪0g、繊維0g、カフェイン0.35g、灰分0.105g、水分1.110g、ビタミン C(0.135mg)、ビタミン B6(0.015mg)、ナイアチン(0.121mg)、ビタミン B1(0.044mg)、カルシウム (2.96mg)、リン (1.67mg)、鉄分(0.07mg)、マグネシウム(2.40mg)、カリウム(2.75 mg)、ナトリウム(0.76mg) (ミシオネス州政府貿易経済省発行「マテ茶栄養情報」より）
他の嗜好飲料と含有成分を比較すると、南米の火山溶岩流が風化して出来た赤土（テラロッサ）といわれる、鉄分やカルシウムを豊富に含んだ土壌で育っているので鉄分、カルシウム、カリウム、葉緑素が多く、さらに鉄と化合して腸内吸収を妨げるタンニン、カフェインのような刺激性のアルカロイドが少ないことです。こうしたミネラル分が人間の筋肉、消化器系、神経系、泌尿器などへの生理作用に良い結果をもたらすものと考えられています。
アルカロイドのマテイン(テオフィリンTheophylline、テオブロミンTheobromine)なども含み、フラボノイドも多く、毛細血管を丈夫にし血管を拡張し血行促進、新陳代謝をよくします。抗酸化作用、肝機能改善に働きます。
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