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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[カルシウム] 食生活について語ろう

2021年06月21日 | 美容ダイエット
◎カルシウムCalcium かるしうむ
   国民健康・栄養調査で常に不足気味の栄養素としてカルシウム(Ca)があげられています。2017年調査で平均栄養素等摂取量が509mg、食品群別摂取量で乳類が135.7gとなっています。牛乳100cc(Ca:110mg)相当分を毎日付け加え牛乳200ccにすればゆうに満たすことができます。
  カルシウムは、元素記号Ca、原子番号20、原子量40.08の銀白色の軟らかい金属です。化合物としては一般に無色のイオン型結晶で存在しています。
人体で体重の2%程度で体重50kgの人で1kgほどになり体内で最も多いミネラル(無機質)として存在しています。腸より吸収され血液、さらに骨、歯に取り入れられています。人体で血液中よりCaが燐酸塩、炭酸塩として主に骨、歯に沈着、一部は、血液、筋肉、神経などにも含まれています。全Ca量の99%以上が骨に存在し、燐酸Caとして85%、炭酸Caとして10%程度となっています。血液中のCa量は、9~11mg%(100ml中)のほぼ一定の値で食事などにより値の変動を受けることは少ないとされまた乳幼児では少し高めでほかの年齢層では差がないとされます。
10~20歳代で骨量をできるだけ高くしておくことが骨折を食い止める為に大切なことといえるのではないでしょうか。

  血液中の極めて少ない量でも体液の平衡維持、血液凝固促進、アルカリ性に関与、心筋収縮力の増強、筋肉の興奮性の抑制、神経の刺激感受性に対する鎮静作用などと重要な働きをしています。骨が成長するときにまずその支柱組織になるオセインOsseinというコラーゲン主体の物質(軟骨)ができそれに燐酸Caが沈着していきます。Pが過剰傾向で多くなると酸性に傾き、Caの吸収を悪くします。カルシュウムと燐とのバランスのとれた供給がされないと骨の発育が阻害されてくるのです。
骨、歯を作る組織細胞には、燐酸エステルを分解する酵素が含まれ、血液によって運ばれてきた燐酸エステルを分解して無機の燐酸とします。この燐酸によって血液中のCaと不溶性の燐酸Caとなってオセイン(軟骨)の上に沈着するとされます。カルシウムとリンの比率は、年齢、摂取するCaの量によって若干異なっています。成長期の子供では、Caが2に対しリンが1程度がよく、成人では、逆にCaが1に対し燐が2程度の比がよいとされています。年齢に関わらず1:1でもよいですがこの比が著しく異なってくるとCaの吸収効率が損なわれます。

 骨のCaは、血液中のCaと動的平衡状態にあり一定の血中濃度を保つために血液中のCaが不足、欠乏してくると骨からCaが供給されています。この反応に副甲状腺ホルモンが血中Ca濃度、吸収を高めるのに関係しているのです。
副甲状腺ホルモンは、骨を刺激して血液中へカルシウムを放出させ、腎臓に働きかけて尿に排出するカルシウムの量を少なくしています。甲状腺ホルモンは、消化管からのカルシウム吸収を高め、それぞれ血液中の濃度を一定に保つようにして働いています。
カルシトニンCalcitoninは、カルシウム調節ホルモンのひとつとして副甲状腺ホルモンに拮抗し、血清カルシウム濃度を下げ、骨吸収を抑制に働いています。古くなったCaは、骨から血液に排出し新陳代謝を繰り返しているのです。不足しても血中のCaは、比較的安定で、骨のCaが流出しているといわれ、歯の新陳代謝は骨に比べはるかに遅く歯のCaは、血中に出ることはないといわれます。

成人の摂取量の25~35%(体内に吸収されたもの)を尿中に排泄、便中には、吸収されなかったものの他に再吸収されたものも含まれています。
食物の消化吸収率は、35%(野菜)~50%(乳・乳製品)と食品によって開きがあります。
日本人に不足しがちな栄養素でありビタミンD不足で吸収が悪くなります。Ca:Mg(マグネシュウム)=2:1、Ca(カルシュウム):P(リン、魚肉・畜鳥肉・豆類・穀類に多く含まれ日本人では過剰傾向)のバランス2:1~1:2で吸収が良くなります。大豆イソフラボンがCaの流出を抑えているといわれます。
Ca:Mg:Pの比率は牛乳(110:10:93)、納豆(90:100:190)、ひじき(1400:620:100)で納豆、ひじきを常食としていた日本人では欧米に比べCaの摂取量が少なくても骨折が少なかったことは吸収の比率がよかったのではないかと推測します。
シュウ酸(ほうれん草)・フイチン(豆類、穀類のぬか)、P、Mgの過剰摂取がCaの吸収を阻害し一緒に取る食物によって吸収率が異なっているのです。ビタミンC、D、K(Caの沈着に関与)、クエン酸、胃内の酸性は、利用率を高めています。
 ほうれん草は、蓚酸を含んで、蓚酸カルシウムとなって、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムなどに比べ溶解しにくく不溶性のCa塩を形成しその利用率は20%程度とされ、ほうれん草を大量に取ると一緒に摂取したCaの利用率、吸収率は阻害されます。ビタミンD、クエン酸、胃の酸度は、Caの溶解性を高めます。塩化Caのような陽イオンに変えられたほうが吸収されやすくなるのです。
 
 Ca(カルシウム)は、体重1kgあたりの成人必要量(平衡維持量)10mg/1日が実験により確かめられ、それに体重50kgを掛け算し500mgになります。カルシュウムの必要量は糞便、尿中へ200mg、発汗で30mg程度を排泄し、消化吸収率、安全量100mgをプラスし加え1日の目安量(成人)は、600mgとし上限摂取量2.5g/1日を定めています。成人では、1日の摂取量の25~35%を尿中に排泄しているといわれます。
 主な働きは、 骨・歯の組織を形成 血液凝固作用、 心筋の収縮作用、 精神安定作用、 酵素活性化作用、メラニン色素の活性化させ若白髪の予防します。欠乏症状として発育不良、小児のクル病、骨粗鬆症、虫歯、副甲状腺肥大、過敏症、腸内細菌の異常を起こしやすくなります。また、高血圧、動脈硬化、認知障害、免疫異常、糖尿病、肥満、腫瘍、軟骨の変性と変形性関節症など、多くの疾病を引き起こす可能性があります 。また、極度の不足により、筋肉の痙攣が起こることがあります。
 主要なCaの給源は、乳・乳製品、小魚類、胡麻 、緑黄色野菜です。
🥛牛乳150cc:165mg・粉乳(スキムミルク)20g:220mg・調整粉乳20g:74mg・チーズ20g:126mg
・あゆ50g:135mg・こうなご佃煮10g:47mg・しらす干し10g:21mg・水煮缶100g:110mg・水煮缶100g:260mg・うなぎ50g:65mg・きびなご50g:50mg・このしろ50g:85mg・ししゃも生干し50g:165mg・しらうお50g:75mg・ふな50g:50mg・わかさぎ50g:225mg・牡蠣(かき)100g:88mg・はまぐり50g:65mg・ゆで桜えび10g:69mg・干し海老5g:355mg・がさみ(わたりがに)30g:33mg・毛蟹100g:61mg・たらばかに100g:61mg・あみ佃煮5g:25mg・なまこ50g:36mg・ほや50g:16mg
・胡麻10g:120mg・豆腐100g:120mg・納豆50g:45mg・卵50g:26mg・ほうれん草60g:29mg・野沢菜60g:78mg・大根葉60g:102mg・京菜60g:126mg・モロヘイヤ30g:78mg
・ほしひじき5g:70mg・真昆布素干し5g:35mg・まつも素干し5g:46mg・生わかめ30g:30mg・カットわかめ3g:25mg・もずく50g:11mg・めかぶ50g:39mgで多く含みます。

Caの吸収を助ける主な栄養素として骨粗鬆症の食事療法にあげられていますがその中で特に知られるビタミンD、CPP、マグネシュウム、イソフラボン、MBPについて簡単に取り上げてみました。
  ◇ビタミンD:上限量50μg(2,000IU)として骨・歯の形成 に関与、多く含む食品として、青身魚、卵黄・ピータン、からすみ、干し椎茸、しろきくらげがあります。成人の目安量2.5μgとしています。 欠乏症にはD剤75μg~125μg(3,000~5,000IU)をCa剤(i(乳酸Ca1~3g/1日)とともに服用することもあります。過剰症は、血中のCa上昇により腎結石、関節痛、筋力低下、発熱・嘔吐・消化障害を起こすことがあります。栄養機能食品としての上限が5.0μg(200IU)、下限0.9μg(35IU)とし示されています。
  ◇カゼインホスホペプチドCPP(CaseinPhosphoPeptide):牛乳に存在している乳タンパク質カゼインの酵素分解によって得られる物質でカルシュウムの体内での吸収を助けています。αS1-カゼイン、βーカゼインより製造が可能となり少量でカルシュウムを可溶化できるようになっていることから飲料、ウエハウス、パンなどに使われます。
  ◇マグネシウム まぐねしうむ(Mg): カルシウム(Ca)を定着させるのに必要であり、蛋白質の合成、刺激の伝達、酵素活性に働いています。過剰摂取で下痢、軟便が知られカルシウム:マグネシウム=1:0.5~1にするのがよくMgの摂取量が多いとCaを駆逐(くち:追い払う)してしまいます。推奨量300mg、上限量350mg~700mg/1日となっていjます。最近の国民栄養調査結果(2002年)によるとMgのCaとの摂取割合が0.5を若干(じゃっかん)下回っています。ほうれん草69mg/100g、納豆50mg/50g、牛乳20mg/200g、鯵24mg/70g含まれます。
  ◇イソフラボン:大豆の胚芽部分(大豆の2%)に多く含まれ苦味、渋味の成分として存在しています。イソフラボンが植物エストロゲンともいいその成分がカルシウムの流失を防ぎ骨粗鬆症・冷え性・かすみ目・のぼせ・足腰の痛みを和らげ細胞膜を強化します。欧米に比較してカルシウムの摂取量は1/2程度であるが、更年期の骨粗鬆症は、少ないことから大豆製品の摂取によってカルシウムの流失を抑えているのではといわれています。動物実験ですが過剰摂取による報告があります。40mg/1日程度摂取していて、納豆で50gぐらいとされます。
   ◇MBP(Milk Basic Protein) えむびーぴー雪印メグミルク(株)の登録商標:乳塩基性タンパク質(MBP:Milk Basic Protein)で牛乳や母乳に含まれる天然の微量タンパク質のことを指し乳清中の塩基性タンパク質の混合物として存在します。骨形成を促進するとともに、骨代謝改善作用や骨密度増加、骨強化作用があります。
 若い人達に人気のあるチーズ料理、スキムミルク(脱脂粉乳)を加えることによってもCaを多く摂取できます。100g中でナチュラルチーズ:軟質ーカッテージ55mg、クリーム70mg、カマンベール460mg、半硬質ーブルー590mg 硬質ーパルメザン1,300mg、チューダ740mg、ゴーダ680mg、エメンタール1,200mg、エダム660mg
 プロセスチーズ630mg スキムミルク(脱脂粉乳)1,100mgのCaが含まれています。
チーズをカナッペにしてお茶受けとしそのままとるときは、可食量として20~30g程度に、ピザ、フォンデュ50gと摂取可能になります。たまにはチーズケーキに挑戦してみますか。
 スキムミルクでは、牛乳に溶かしこんで一回量20g程度になります。牛乳と同じようにミルクティ、パンプキン(カボチャ)スープ、シチュー、寒天寄せ、ゼリーなどがあります。
ここでちょっとチーズを使った簡単レシピのご紹介です。
チーズ゛フォンデュ
材料    (1人分)
エメンタールチーズ・・・・・・・・・・・50g
小麦粉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1(少々)
牛乳又は白ワイン・・・・・・・・・・・・50cc
フランスパン又は焼きもち・・・・・・100~50g
人参・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30g(1、2切れ)
タマネギ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30g(1、2切れ)
ブロッコリー・・・・・・・・・・・・・・・・・・30g(1切れ)
馬鈴薯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50g(1/2切れ)
ウズラ卵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g(ゆで卵2こ)
ウインナソーセージ・・・・・・・・・・・・30g(1、2切れ)
えりんぎ又はしいたけ・・・・・・・・・・30g
エネルギー720kcal(パン100g)~560kcal(パン50g) タンパク質32g(牛乳使用)~28g(牛乳なし) 脂質30g(牛乳使用)~28g(牛乳なし) カルシュウム(Ca)750mg(牛乳使用)~700mg(牛乳なし)
 作り方
1.特別の鍋でなくてもいいですので人数分のナチョラルチーズ(ピザ用とろけるチーズ、なければプロセスチーズを削(そ)いで)、小麦粉、白ワイン(牛乳可)を硬さを加減しながら混ぜ合わせます。

2.中火から弱火にかけますが火力が強いと分離してしまいますので注意しましょう。チーズが溶け出してきたら鉄板焼き、または網焼き、ボイルなどした好みの野菜(ほかにかぼちゃ、トマト、いんげん、カリフラワー、にんにくなど)、ソーセージ、レバー、パン、餅をホーク(取っ手が熱くならないものがよい、竹串可)に刺し溶けたチーズをすくいあげるようにして口に持っていってください。大勢で賑やかにしてお召し上がりください。

 Caの摂取に牛乳、乳製品が進められるわけですが、体質、高齢により乳糖で下痢などの症状を起こす場合があります。乳糖不耐症では代替え食品を取ることになり牛乳100ccでCaは110mg、100g中で大豆製品;納豆90mg、豆腐120mg、凍り豆腐660mg〈可食量10g-66mg〉、豆乳15mg  アブラナ科の緑葉類;カブの葉250mg、大根の葉170mg、かいわれ大根54mg、からし菜140mg、小松菜170mg、菜花160mg、きゃべつ43mg 素干し昆布650mg〈可食量5g-33mg〉、生ワカメ100mg、ほしひじき1400mg〈可食量5g-70mg〉に多く含みます。

 
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。
 
 
 
[初版2019,11,10]
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