平成13年6月初孫が生まれ、お盆に道南森町の実家へはじめて行った。
毎日我が家に来ており、寂しくなって始めたのが温泉めぐり。
それまでの温泉行はご破算にし、その時点から第一回として数えた温泉めぐりも現在で130回を超えた。
日常、投稿ネタに欠乏した際、さかのぼってときどき織り込み投稿しようと思う。
先日法要が営まれたの森のおじいちゃんが載っている第一回目が濁川温泉「天湯」だ。
おじいちゃんにとっては、たった11年間の初孫との付き合いだった。順次載せるためにも,ここに第一回目を投稿する。
平成13年8月18日(土)~19日(日)
濁川温泉 天湯
泉 質 含食塩重曹泉
泉 温 45.6℃
宿泊料金 \7,000
長期夏季休暇の最中、生後2ケ月あまりの初孫が森の実家へ行くという。
これまた、淋しい限りだ。
一日たりとも日を空けず、毎日毎日わが家にきていたものを…
「そうだ!森町へ行こう。孝平と同じ空気を吸おう。急きょ、当てもなく、予約もなしに道南へと車を走らせる。
菊地さん宅へは伺ったことないが、たしか浜町だったはずだ。
ナビを頼りに漁港通りあたりを走行中、偶然菊地さんのおじいちゃんを見つけたり…
孝平たちが到着予定の一時間も前だというのに、半袖シャツにステテコ姿、手を後ろに組み右往左往行ったり来たり、…
その姿を垣間見て、森のおじいちゃんにとっても同じく初孫。
「待っていてくれてありがとう」。感謝、感謝。
さて、天湯は前名「天龍」として古くから親しまれていた温泉宿だ。
平屋造りで、部屋数は6室と少ないが、お湯はとびっきり体においしい。料理は、鳥の水炊きがご自慢だ。
飛び込みでのチェックイン。…「実はわたし、肉が苦手なんです」。要望に応えてくれ、夕食は刺身をメインにした海鮮料理に代えてくれる…。
これまた有難い。
赤い湯花に染まる浴室には、湯色のちがう濃淡ふたつの浴槽がある。
濃い方のお湯は、泉源から湧いてきて、空気に触れ茶褐色に変色したもので、やや温い。
薄めのお湯は高温で、まだ地上に顔をだしたばかりのホヤホヤのお湯だ。いずれのお湯も、これぞ温泉だ!と実感する。
漁師だという日帰りのお客さんに、この温泉のお湯談義を拝聴する。
「お湯というものは、一分入って三分休む、それを八回繰り返す」
「厳冬の漁に出ても、ここのお湯に入っているから、海上でも寒くない、身体がお湯を覚えている」。
「おなじ濁川でも天湯がいちばんだ、おれはここにしか入らない」。
どこの温泉にも、絶対的ファンがいるものだ。
翌朝、朝食前に宿の周りを散策。
山の中腹、田んぼのあぜ道、道路の側端から水蒸気がもくもくと上がっている。
濁川地区は地熱発電所があるくらいだ。お湯が出て当たり前のマグマの上にのっかった
熱層の地である。いずれ、この温泉ファン仲間に入るに違いない。
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