過去を懐かしむ感情のなかった私は
最近まで同級生にも同窓会にもさほど興味がなかった。
卒業して数年の間は、なんとなく参加していた同窓会、
毎回変わらぬメンバーと同じ会話に興味が薄れ、足が遠のいた時代がある。
仕事のキャリアを積む毎に多忙を極め、
精神的に余裕がなくなっていったのも
その理由のひとつだけれど、
当時の私は、現在進行形で価値観の合う人や
職場の友人達と飲みに行く方が楽しかった。
1年半ほど前、テニス部の親友からの誘いもあり
ふと参加した高校の大同窓会までは…。
12クラスもある高校だったので
顔ぐらいしか知らない人がほとんどだった。
再会というよりは初めましてに近い。
素敵な大人になっている人達もいれば
同じ過去を共有していた事が哀しくなる様な連中もいる。
大学に進学し、社会人になり、家庭を持ち、人の親となる。
ドロップアウトする人・成功を収めた人。
それぞれの軌跡が人格を形成していく。
同窓会に並ぶ沢山の面々。
それぞれの人生の縮図がそこにある。
コートで白球を追いかけた青い日々は遠く
仲良しだったテニス部のメンバーで、疎遠になった人もいる。
その大同窓会を境に、時々集まる素敵な仲間達。
私たちは常識と価値観が似ている。
今でも親友として付き合っている、美肌でキュートなH美。
今では私の主治医でもある紳士的なドクターI氏(妙齢同級生達の駆け込み寺)
やさしいトトロみたいな存在で癒してくれる広告代理店勤務のO氏。
etc…
昨日久々に声がかかり、集まった。
思いっきり食べて飲んで声が枯れるまで話して…
心地よいBGMの様な存在の人達。
私の大切な仲間達。
帰り際、そっとお菓子の箱を手渡すH美。
「お留守番させちゃった子供達に…」
極自然に、さらりと…さりげない優しさと思いやり。
なんだかジンと来た。
同級生っていいな…心からそう思う今日この頃。
この先もずっとずっと一緒に素敵な年を重ねて行きましょう。