又三郎さんにて再会の食事会。
30年来の知人男性(親友の元旦那様)と
熟成肉レストラン 又三郎さんの
スタッフ男性が旧知の間柄と
聞き、偶然にもオーナーマダムと私は
友人であることから
年末に予約を取った。
昔よく行ったイタリアンレストランを
経営され、今はある目標のためここを手伝ってらっしゃる。
マダム世津子さまが何度も
焼いてはアルミホイルに包んで休ませる。
この丁寧に焼きあげられた
シャトーブリアンは最高のお味。
いつも素晴らしいけれど、今宵は格別でした。
塩釜で焼いた熟成肉との食べ比べも楽しい。

タンの舌先と奥の部位の食べ比べ。
舌先は歯ごたえがあり、奥はとろける様に柔らかい。
25年前、この親友夫婦は離別の道を選んだ。
その彼女は2年前、脳出血で倒れ、一命は
取り止めたものの重度の障害を負う。
発語はほぼ出来ず筆談も出来ないが
知能は2歳児程度だと主治医は言う。
回復する見込みはない。
86歳になるお母様が介護しておられ、
私を通じて、元旦那様が密かに支援している。
彼女は生涯、この足長おじさんの正体を
知ることはない。
映画のワンシーンの様な美しい物語。
離れ離れになっても切れない細く長い赤い糸。
こんな愛の形もあるのだと、切なさで
胸が熱くなる。