えんどうえこばなし

フラメンコ。レッスン動画とえこばなし。

リズムとか速さとかの練習1

2018-06-22 09:24:28 | 練習方法
歌ぶりの途中でちょこっと足音が入る時やファルセータからエスコビージャに入る時の「速さの計算」が苦手な方へ、練習方法を書いていきます。

理屈(ドブレとは?3連とは?みたいなこと)はクラスで死ぬほどやっているので、分かっていると仮定して、「それでも急に倍にしたり3連にしたりできないのよう〜」という方へは、

1、自分でゆっくりした歌を歌って、そこにパルマをシングルで叩く
2、そのままゆっくりした歌をキープしながら、パルマを倍にして叩く

ということを推奨しています。
初めは「ゆっくり」じゃなくてリズミカルな歌がやりやすいので、
まずは「幸せなら手を叩こ」でやってみましょう。

シアワセなら手をたたこ・パンパン (歌)
  ・   ・   ・   ・  (パルマシングル)
  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・  (パルマ倍)

どうでしょうか?こちらは簡単ですか?
「シングル」の意味はあまり深く考えず、「基準のパルマ=シングル」と「基準の倍=倍」という感じで捉えればいいです。
これが余裕だったらゆっくりしている歌でやってみましょうか。バラードがいいですね。例えば桃色吐息で。

サーカセーテー サーカセーテー もーもいーろお トーイキ(歌「桃色吐息」)
・       ・       ・       ・   (パルマシングル)
・   ・   ・   ・   ・   ・   ・   (パルマ倍)

歌い方にもよりますが、シングルのパルマと歌詞はピタリと噛み合うのに、倍にすると不安な箇所が出ますね。
歌詞の「ー」てところでパルマを打つ必要が出てきます。速さ計算の苦手な方だったら間違いなくこの辺で多分「あれれ?」ってなると思います。もしかしたらその前段階で「あれれ?」かもしれません。
で、それは大丈夫なんで!!!
ここからが肝心。「さーかせエ!テー」ってパルマと歌詞が噛み合うようにシツコクヒツコクやるわけです。

まずはやりやすい歌から。
間違いなく出来た!と思った歌で「誰かに確認してもらう」するのもいいかもしれません。
(レッスン前後とかで「せんせー聞いて聞いて」ってやってくれたら付き合いますからねー。「家だとできるんですけど・・」みたいな不安な歌じゃなくて「これは自信あり!」ってやつをまずは持ってきてね)


一つ出来たら次の歌。そして次の歌。とにかく思いついたあらゆる歌でやってみましょう。ポップス、ロック、ボサノバ、クラシック、フラメンコ、何でもいいです。
できる歌、できない歌、ピタリと分かる歌、不安な気持ちになる歌があるはずです。
全く歯がたたない歌は横に置いておいて、「ん?ここどうなってるのかな?」と時々思うくらいの歌が研究対象にはちょうど良いと思います。


シングルで叩いている時の歌い方と、
倍で叩いている時の歌い方
同じ歌い方で歌えるかな?と試してみたり
ここは倍で叩くとこういう風に歌っちゃうなあ、と発見してみたりしてみてください。

また、これはある程度できるようになってからの話ですが、「全く歯が立たない歌」というのを発見したら「これってどういうことだろう?」って考えるのもすごくいいです。「何で出来ないのかな?」って仮説を立ててみたり、あれこれ試してみたり。(仮説がたったら「せんせー聞いて聞いて」って言ってくれたら付き合いますからねー)


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さて、ここまでが「自分の中でつじつまが合う」というトレーニングです。

リズムや速さの話は、レッスンでは「速い!」とか「遅い!」とか「走ってる!」とか言われることで発覚するので、何か「外部の音との関係」と思いがちですが、この計算の苦手な方は「自分の中でつじつまを合わせてない」場合が多いです。ですので、まず自分の中での「つじつま」を合わせます。つじつまが合わないまま「速いと言われたから遅くする」「遅いと言われたから速くする」みたいな対処療法では限界がありますから、「どうにかしたい・・」と思ったら、まずはここから頑張りましょう。
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しかーし!!!
「自分のつじつまが合った」からと言ってオールライトではないところがリズムとかのニクいところです。
なぜかというと「ビート」とか「リズム」とか「速さ」とかは他者(外部)との音と連携して成り立つものだからです。

ですので「自分の中でのつじつまが合った」はずなのに、「何だか合わない」という方は、次の問題があるはずです。

1、実はつじつまが合ってない
2、速さが一定でない
3、コンパスがわからなくなる


ということで、次回は
2の速さが一定でない
問題に向かい合いたいと思います。



この連載は最後まで書ききれるでしょうか。

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