えんどうえこばなし

フラメンコ。レッスン動画とえこばなし。

リズムとか速さとかの練習2

2018-06-28 09:01:18 | 練習方法
前回の続きです。
自分の中でつじつまが合うようになったら、その速さを一定にする練習に入りましょう。

「速さを一定にする」と聞くとすぐに思い浮かぶのは「メトロノーム」ですね。
メトロノームも使い方に一工夫あると、仕上がりの精度が上がります。
過去のブログでも取り上げました
こっちはもうちょっと難しいやつ

しかーし!!今回はメトロノームは使いません。
あくまでも「普通の歌」で進めていきますよー。
私の大好きなスティングにいい歌がありました。
相変わらず歌詞は説教くさいですが、聞いた瞬間「これは私の生徒さんに聞かせるために作ってくれたのではないか?」と思いましたね。歌詞の話じゃないですよ。ゆっくりした歌に細かいビートが乗っかっているっていうところがです。

Sting - Inshallah


じゃあ実践です。

スリーピンチャイー        おんまいショーだー (歌詞)
      ・       ・       ・    (パルマ)
              *            (シャーン音)

と、歌詞にパルマを乗せてみます。

なんと親切なことに、パルマとパルマの間に「ダンタカタカタカダンタカタカタカ」ってすげー細かく色んな音が入っています。
その上、上に*で打ってあるところに「シャーン」ていう音が入ります。こっちはパルマ基準でいうと半分のところ(パルマ2つに一個入る)ですね。
ずうっと聞いていくと、その細かい音がどんどん変化していきますね。私には「なんの楽器か」とかはさっぱりわかりませんが、歌と一緒にどんどん変化します。それをパルマを叩きながら聞いていきます。

どうでしょうか。出来ましたか。一曲つじつまが合ったまま叩き続けられたでしょうか。
これは前回の「つじつま合わせ」も絡んできます(知らない歌だから難易度が上がってるはず)ので、ここで出来なくてもがっかりしないで、もう一度つじつま合わせに戻ってみたりしてみてください。
あれこれ試してみるということこそが、一番身につくと思いますよ!!!
つじつまが合ったら「チョー気持ちいい!!」って感じになると思います。


さて、本当はもうこれだけでいいのですが、これが出来たら、次はその細かい音を頼りにしながら、パルマを細かくしていって最終的に
スリーピンチャイー        おんまいショーだー (歌詞)
      ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


って打っていってみましょう。倍の倍。4倍になってますよ。
こうやって叩いてもつじつまが合うでしょうか?


さらに、ここまで出来た人のためにその後のワークを書いておきます(出来てなくても落ち込まなくて大丈夫です)。

「シャーン音に注目したまま」「歌に注目したまま」など、集中する対象を決めて叩きます。
次に、「全部の音を平等に聞いて」叩いてみます。
最後に、歌(ゆっくりと聞こえる)と、後ろの音(細かく入っている)を「行ったり来たり」させてみます。

もちろんそこでは「つじつまが合いながら叩く」ということが必須条件ですよ。
歌につじつまを合わせて叩いていて、ふと後ろの細かい音に耳を向けたときに「やっぱりつじつまが合っている」ということが出来るようになったら、「そこそこ安定してきたかなー」と判断できます。

これは「耳をどこに向けるかの練習」にもなると思います。
耳を居付かせないというのかな。
どこかに集中させすぎない。
踊っている場合には「自分の足音ばっかりに集中する」ということがよく起こっちゃいますからね。それを防止する基本訓練にもなります。
(*つらっと書きましたが、ムズカシイ話ですので「え?????」って感じでも問題ありません。)


ーーーーーーーーーーー

「リズムとか速さとかは苦手なんだよなあ」と思っている方は一番初めの「パルマを叩く」でつまづくかもしれません。
しつこいですが、落ち込むことなどこれっぽっちもありません。
このワークに関しては、わからないまま(出来たということにして)先に進まずに、つまづいたところをシツコクヒツコク取り組んでください。必ずいつか「あれ?なんか出来たような?」とか「なんか気分良く叩けるようになってるかも?」思う日がきます。
だから「自分の歌でつじつま合わせ」でつまづいている人は、こんな歌なんかでやらないで、自分の歌で気分良くできるようになるまで取り組んだ方がいいと思います。



あと「自分では苦手だと思ってないけど、速さに関して注意される回数が多い(走ってるよと注意されるとか)」という方は、こういうワークも「自分では出来たと思うけど、実は出来てない」ということがあると思いますので(あんまり向き合いたくない事実だと思いますけど)、誰かに確かめてもらうといいと思います。

レッスン前後とかで「みてみて」って言ってくれれば付き合いますからね!!

ーーーーーーーーーーーー
次回、コンパスが分からない問題について、少々書きます(よくある誤解について)が、本題としてはここで終わりです。

ブログで書くのには若干難しいテーマだったような気がしますので、「ドーユーコト?」と思ったらレッスン前でも後でも聞いてください。クラスのみんなが興味がありそうだったらクラスでやってもいいですね。

速さ・リズムは、対処療法的なものでとりあえずなんとかなったりもしますから、根本的にどうにかしようという気にはならないかもしれません。
でも、こういう地味な「なんのためになっているのか分からない理解」を進めることは、じわじわと外側に出てくるものですから、逃げずに取り組んでもらえるといいなあと思っています。

リズムというのは本来は本当に本当に気持ちいいし楽しいものなので、ウンウンやるのに値するだけの見返りもある!!と、私は断言します。

健闘を!!!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿