万歩計

万歩計をつけて１日すごした。

我が地域が「平成20年国民健康・栄養調査」の対象になったのである。
一日食べたものを詳細に（グラムとかまで）書き記し、
酒は呑むか、タバコは吸うか、などの調査票にも記入し、
身長、体重、腹囲を測り、採血もし、
そして万歩計をつけて１日すごすのだ。

歩くとかちりかちり、とカウントされる。
おもちゃの万歩計と違い、「かちり」の音が頼もしい。
ちょっと踊ってみた。万歩計、動かない。
ちょっと足をパタパタしてみた。万歩計、動かない。
やはり。

そういうような気はしていたのだが、
フラメンコというやつは万歩計が動かない踊りである。
ゴルペ！ドガーン！！てやつは勿論「かちり」と動くが、
どれだけ長く連打をしても、最後の終るところで「かちり」とひとつカウントされるだけ。
マルカールでは全く動かない。
抜け前のひと呼吸みたいなところで「かちり」となる。
ふっと息を吸ってきゅっと身体をはねかすと「かちり」となる。
ううーん。なんか面白いぞ。

試しにヒップホップ風で踊ってみる。
かちりーかちりーかちーかちーかちり。
良い感じで進む万歩計。

くるり！と回転をしてみる。1かちり動いた。
2回転では3かちり。
これは回転中に軸がブレている証拠であろう。
何回やっても3かちりだ。

タップ風で足。
かっちーかっちーかっちーかっち。
心無しか万歩計も嬉しそうな音である。

武士風に歩いてみる。
動かぬ。

階段もすうっとのぼると動かないで上ることが出来たが
最後の一番上の段の着地で「かちり」となった。
階段を下りるのもすうっと下りると動かない。
でも動かさないで下りるのは結構注意深さが必要だった。

お気づきのことと思うが、
もう完全に調査の目的など無視である。
「どれだけ万歩計を動かさないで生活出来るか」
なんて、誰も頼んではいないのだ。

そもそも万歩計という存在自体が
「1日に1万歩カウントさせましょう」というものだ。
いま「万歩計」を検索してみたら、
「かかとから落としてきちんと計測されるように歩きましょう」
とか書いてあるホームページがあった。
しかし、そうなのか？それでいいのか？
逆に、すっと立って、すっと座って、すうっと歩いて万歩計が全然動かない動きというのは、めちゃくちゃカッコいいと思うのだが。
「美しい日本の所作」とか言って万歩計を動かさないで過ごしましょうっていうプロジェクトがあってもいいくらいだと思う。

だめかな。

さて、私の成果は
4クラス、自主練なし、チャリ移動、で夜帰宅して7220歩だった。
多いのか少ないのかはさっぱりわからない。
だが、今日はライブの翌日で若干フラフラしていて
体重が落ちてしまうことが多々あった。
途中ポテポテ歩きにもなったし、
つまり、だから、たぶん、もっと減らすことは可能のはずだ。
誰もそんなこと頼んでいないのは百も承知だが、
同じ運動量で5000くらいになれないものか。
いけるんじゃないだろうか。3000くらい狙えないか。
明日のドミンゴのクルシージョだったらどう出るか。アップアップでぴょこぴょこ踊ってるから、やたらめったら動きそうである。

あと1週間くらい、この万歩計を貸し出してもらえないだろうか。
すごい遊べるのに。