わすれもの

ある日スタジオに行ったら
「えこのすみっこ」の小棚の横に、鏡がおいてあった。
うちの風呂場の鏡であった。

風呂場の鏡がナゼここに？

ははん。これはコビトの仕業だな。
この鏡の向きはなんだろう。防犯対策か？

2日経ってもそのままなので夫にきいてみた。
「風呂場の鏡、なんでスタジオにもっていったの？」
「スタジオ？なにが？」
「鏡！風呂場の鏡！！もってったじゃん！？」
「え、、、そうだっけ」
「スタジオにもってったでしょ？なんで？」
「、、、さあ。なんでか無意識に置いたのか、、な。」
「？？？？無意識に？？？なんでそんなことになるの？」
「ちょっとなんだかわかんないんだけど。風呂場の鏡がなんだって？」
「スタジオにさ！風呂場の鏡があったの！2日前から！ふ、ろ、ば、の鏡！」
「。。。。？昨日、ひげそったときに使ったけど？」

で。
風呂場にはちゃんと鏡があって、
スタジオの鏡は誰かの忘れ物だということがわかった。
まったく同じものだった。

身に覚えの無い「鏡なんでもっていったの？」に対してうっかり「無意識に置いた」と答えてしまう夫。
2日も風呂に入っていながらそこに鏡があることに気がついていないままで平気だった私。
そしてやっぱり「なぜそこに？」という疑問は残ったままである。