エコを楽しむ

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2010-09-06 | ランニング
先週読み始めて、もう3回ほど読んだことになりますが、2回目も、3回目も感動してしまいました。

「三浦しをん」さんの箱根駅伝を舞台にした小説『風が強く吹いている』です。

息子が本屋で見つけてきて、最初に妻が、そして感想を聞いて私が次に読んだところです。

主人公の「カケル」と、リーダーである「ハイジ」以外の竹青荘の住人は、マラソンに関しては基本的には素人(元陸上部が1人、また運動部経験者が他にもいることはいますが)という10人が、ハイジに巻き込まれて走りはじめ、やがて予選を突破し、箱根へ挑んでいくという話です(とっても簡単に言うと)

野球・サッカー・ラクビーだと、不良の学校だったり、選手が足りない弱小チームだったりしたチームが、やがて甲子園などに、という小説・漫画は良くありますが、例えば野球ならば、ピッチャー・キャッチャーが凄ければ、ある程度カバーできると思いますが、20キロ以上走るとなると、また、1人でも弱点となるような選手がいると、予選すら突破困難だと思いますし。

実際には、こんなことはないだろうなあと思いつつ、10人のお互いを思いやる心、時には激しくやりあう強い人間関係などが魅力的で、こんなチームが是非箱根に出てきて欲しいなあと感じさせます。

それに、他高のライバルの描かれ方もとっても魅力てきでした。1人は、カケルが走力的にも人間的にも尊敬しつつ何とか乗り越えたい存在として、もう1人は、徹底的にタイムにこだわり、また、高校時代のカケルとのトラブルから、執拗にカケルにきつくあたる敵役という存在として。

それにしても、作者の苦労の一つが「予選会は何位で通過させて、箱根では何位に?」ということだったと思います。予選会で落ちちゃったらちょっと寂しいし、箱根で優勝だと「いくらなんでも!」と読者に思われそうで。結論はここでは書きませんが、私としてはこれ以外の案は無いだろうなと納得の結果でした。

「最近、感動するようなことが無いなあー」とお悩みの方には、是非お奨めします。

ちなみに、この作品は映画化されていて、小説を読んでから是非と思っていました。3番手で息子が読み終わったら、是非にと思っています。

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