エ・ビ・ス Eco Business Study

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温暖化防止実験でに海に鉄をまいたけど、結果は・・・

2009年04月03日 12時10分32秒 | ニュース拾読み
藻類は光合成の際に大気中から温室効果ガスであるCO2を吸収し、
最終的には、その殆どが、海底に沈み込み、CO2を永久に隔離する働きを持つ。
そのことから、温暖化対策には海の藻を増やすことが有効だと言われてきた。

只、海藻が光合成に必要とする鉄分は、海にはあまり含まれていない。
そこで、科学者の中には大量の鉄を海に投入し、藻類の成長を促すことを
提案しその実験もおこなってきた。
この研究・実験は一時鈍化したこともあったが最近再びやや活発化
してきた様だ。

直近ではドイツ北部の湾岸都市ブレーマーハーフェンにある
アルフレッド・ウエゲナー極地海洋研究所が、3月に南大西洋で10トンの
硫酸鉄を投下し、人工的に藻の成長を促進する実験を行った。

予想通り大量のCO2を吸収する藻が300平方キロの広さにわたって発生した。
ところが大量発生したのは研究チームが望んでいた珪藻ではなく
殆どが小さなハプト藻だった。

ハプト藻は通常、沿岸の海のみに生息し、カイアシという小さいエビに似た
甲殻類が好んで食べるため、案の定殆ど全てが食べ尽くされてしまい実験は
失敗に終わった。

「すぐに海洋生物に食べられたことは、炭素固定の観点からいうと
うれしいことではない」と実験の責任者であるウルリッヒ・バスマン氏は
述べている。

海に鉄をまくと事が画温暖化に有効という説に対しては、
アメリカインディアナ大学地球科学教授のガブリエル・M・フィリッペリ氏が
「投入した鉄の重さ=減少する炭素の量という一般的な計算はおそらく
成り立たない」と言う意見を述べたり、他の科学者からも
「生態系に予測不能な反応が起きる」などとといった予期せぬ結果について
警告する意見もあり専門家の間でも意見は割れている。

しかし、鉄の肥料を支持者する科学者は、「鉄の肥料が炭素を隔離する
戦略として有効・無効の判断を下すにはまだ材料が足りない」と
まだまだ意欲十分だ。

今後は温暖化対策か、生態系及び自然保護かどちらを選ぶかをめぐって
議論が白熱化するかも知れない。

けどエ・ビ・スのような凡人は、人工的な藻の大量発生は、
自然界で起これば異常発生と言われる状況と同じ事だと考えるし、
それなら生態系や自然環境には少なからず影響はあると思うんだけど。



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by エ・ビ・ス





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