ebi's Historia

海老の史実

少年の心と少女の気持ち

2005-07-21 | deer
勉強会が開かれたのは12月上旬だった

期末試験に備えての勉強会だ


俺は友達が来るまで一人で家でジュースやお菓子、部屋を片付けたりしていた

お手伝いさんが「やりますよ」と、言って来たんだけど

俺はお手伝いさんに「今友達が来るから隠れてて」と言った

お金持ちだと思われるのがとても嫌だったから・・・・・



そうこうしているうちに古間と女の子が2人来た

1人は俺の一番古い女の友達の三河(仮名)

そしてもう1人が


野島三千代(仮名)


3人を自分の部屋へ入れ、じゃあ勉強会をしようと言う事になったのだが

子供が集中して勉強できるわけは無く雑談が始まった



野島とは同じクラスだったが

中学一年生の男子にとって恋愛は興味が無いものであり

女子を見ても特別な感情というものは無かった

部活に明け暮れていた俺にとってはなおさらだ


だから野島と話すのは初めてのことだった


あの先生が優しいとか、小学校ではどんな遊びをしたかとか他愛の無い話で盛り上がる

そんな中、三河が突然「○○ちゃんが○○君のことが好きらしいよ」と言い出した

正直、俺も古間もそういう話を聞くのが初めてだったわけで

びっくりした

間髪入れずに「古間君と香田(俺:仮名)は好きな人いるの?」と言われ

もちろん「いない」と答えたのだが、野島の様子が変わった


楽しく話していたのに、突然「帰ろう」と言い出した

バカな俺はそのまま野島と三河を返したんだけど

古間と「どうしていきなり帰っちゃったんだろう。何か怒らせる事言ったっけ?」と、まったく気づかなかった。



今になってわかるのだが、

これがはじめての三千代から俺に対して「好き」と伝えられた行動だった

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