ebi's Historia

海老の史実

怖いもの知らず

2005-07-31 | Historia
この話、実は俺は22歳になるまで忘れていました

この話に出てくる俺の親友・周二(仮名)に言われるまですっかり忘れてました





小学校5年生の夏休み、お盆の日の時の話です

珍しく台風が北海道に上陸したんです

次の日は台風一過で晴天&猛暑に見舞われた



俺と周二・柳原(仮名)と柳原の弟の四人でいつも遊ぶ一級河川札舞川(仮名)に遊びに行った

札舞川は一級河川とは言え、中流付近だとあまり川幅も広くなく

流れも穏やか、日本でも上位にランクされる綺麗な川なので小学生には格好の遊び場


しかし、台風慣れをしていない北海道人の俺達の目に入ってきたのは濁流の札舞川

上流の森が豊かな川は台風や大雨の日では無く、翌日に川が荒れるんです


普段、母親から「お盆の日は死人が足を引っ張るから水遊びはダメだよ」と言われていたので

濁流と言う事もあり残念ながら断念して、川岸で焚き火や砂遊びをしていたその時!


親友の周二が川に落ちてしまったんです

周二は運動神経がよく、水泳も得意なので俺と柳原は大丈夫だと思い

「早く上がってこーーい!流されちゃうよ~~!」と大きな声で周二に叫んだ

しかし、何故かドンドン川の中央に流されていく

その内に柳原と柳原の弟は腰が抜けてしまって振るえ出した



俺は、気づいたら川に飛び込んでいた

そして周二を抱きかかえ、あえて川の中央に泳いで行ったんだ

なぜなら、下流に橋が見えてその橋には沢山の流木やらなにやらが引っかかっていたからだ

俺は周二をその流木で出来た島に乗せ、俺も乗った




その流木の島に乗ったのは良いが、橋げたについているハシゴに手が届かない

俺は周二を肩車して、ハシゴに掴ませ周二はそのまま橋まで登って行き助かった

でも、俺はどうやって上ったのか忘れてしまった

多分流木をいくつか重ね合わせて土台にして登ったんだと思うんだけどよく覚えていない


周二を抱きかかえて泳いだり、流木の島に周二を乗せたり

足場の悪い流木の島で同じ体格の周二を肩車したり

これは多分火事場のクソ力ってやつだと思う



2人とも助かり、柳原のところに戻り

「お盆に水遊びしたのがばれたら怒られるから内緒ね」

って言ったのはよく覚えてる





周二はもう一つ俺に命を救われた事があるって言ってたけど

それは今だに聞いていないし思い出せない

影が忍び寄る

2005-07-31 | Historia
俺は穴井さんのお母さんと約束した通り穴井さんと川口さんのナイトを気取っていた

家も近かったので穴井さんと遊ぶことにした

川口さんはお稽古事が多くてあまり遊べなかったなぁ


でも、男としか遊んだことの無い俺にとってはどう遊んで良いのかわからない・・・・

そこで従弟の同級生の由美(仮名)と3人で遊ぶことにしたんだ

ゴムとび・お手玉・アヤトリをして遊び

学校で2人をからかう男子がいたら

廊下を走りまわって「いじめるなーー!」って懲らしめていた


そのうち2人は前より明るく積極的になり

運動会でも元気な姿が見られた



ところが今度は俺に暗い影が忍び寄っていた・・・・・



ある日突然、男子が俺と話をしてくれなくなった

女子は普通に話しかけてくれて、遊びにも誘ってくれるのだが

男子で俺と遊んでくれるのは3人ぐらいしかいなくなった・・・・・



この時から俺に対するイジメが始まっていたんだと思う

そのイジメは段々と大きくなり、男子・女子・クラス関係なく学年全体へ広がっていったみたいだ

いつしか別のクラスの従弟の由美も俺を見ると悪口を言うようになった・・・・


このイジメは小学5年生から中学1年生の夏まで続く


俺は

「イジメじゃないだろぉ。俺はイジメられるような嫌なことしてないもん」

って勝手に思ってた

でも、ドンドン加速していく

駄菓子をおごらされ、いつしか逆におごらないと遊んでくれない事にも気づき始める・・・・・

悔しさや恥ずかしさはまったく無かった

とにかくどうしてそうなったのか分からなかったので必死だったから



お小遣いもそんなにあるわけじゃないからおばあちゃんのタンスからお金を盗んだ事もあった

3年間で100万円ぐらい盗んだと思う

おばあちゃんにはとても悪いことをしたと思っているけど

感謝もしている

あの辛かった時期の自分をつなぎとめてくれたのはお金(おごるという行為)だけだったと思うから



そのうちに駄菓子をおごらされていたにも関わらず

その友達の親に「うちの子をお金で釣るのはやめて」と言われた

でも、俺にはもう道がなかったから友達と遊ぶ為におごる事はやめられなかった



それでも、穴井さんと川口さんのナイトは続けた

俺自身それは間違ってないと思ったし穴井さんのお母さんと約束した事だったから

破るわけにはいかなかった


穴井さんと川口さんをかばって正義のヒーローぶっている俺を皆は気に入らなくてイジメていた事も知らずに・・・・・・

正義のヒーローに憧れて

2005-07-31 | Historia
小学4年生の時の話です


川口さん(仮名)は、学校の目の前に大きな家があるお金持ちの一人娘

物静かで、いつも手を前に添えて歩いているようなお嬢様だったんです


お嬢様の川口さんを周りの皆は敬遠していた


近寄り難いって感じなんですよね

色白で、テレビで見るお嬢様がよくかぶる帽子とかもかぶってるし

腕も細くて掃除当番の時なんて「机もてるの?」って思っちゃう

実際周りの人は「川口さん。重いから私達やるからいいよ」って感じの人ばかりでした

俺もそういう態度と行動をしていた・・・・・・

俺も含めて皆勝手に川口さんを特別扱いをしているんです

それが川口さんにとってもの凄く悲しい事だとは全然気づかなかった


そこに、大病院の娘、穴井(仮名)さんが転校してきた

穴井さんも川口さんと同じようにお嬢様で静かな子・・・・・

2人とも美人だったから、同級生の男子はちょっかいを出していたが

2人はいじめられていると感じていたようで、穴井さんはそういう理由で前の学校から転校してきた事も後々聞いた


川口さんと穴井さんは同じ境遇という事もあってか

お昼休みにはいつも学校の中庭で花を摘んだりしているのをよく見かけた



そんなある日、よく覚えていないのだが俺は1人で穴井さんの家に行くことになったんです

穴井さんの家に行くと、お母さんが出てきて家に上がるように勧められた


お茶を出しいてくれたので、ソファーに座りお茶を飲んでいると

穴井さんのお母さんがおもむろに口を開いた

「あなたはうちの病院で生れたんですよ」

正直びっくりしたが、なぜか恥ずかしくなってうつむいて目をつぶっていた

沈黙のなか、また穴井さんのお母さんが口を開き



「うちの娘を守ってあげてくれませんか?」と言われた



「はい!僕に任せておいてください」と言ったのを覚えてる



その後何を話したのか、どうやって家に帰ったのかは忘れてしまったけど

俺はその日から勝手に憧れていた「男吾」を気取りながら

穴井さんと川口さんを特別扱いする事を止め

2人をイジメて(からかって)いる人がいれば「やめろよ!」と言えるようになった

もちろんそれは2人だけに限ったことじゃなくイジメられている人を見つけたら言うようになった


しかし、俺にも暗い影が忍び寄ってたんです・・・・・・・


つづくぅぅぅぅぅ!