ブログ開設前の山紀行を編集しました・・・
道北の主峰・・・
釜ヶ渕岳 (925m)~熊岳 (1025m)~ピッシリ山 (1031m)
■ 山 行 日 2007年9月4日(火)~5日(水) 1泊2日
■ コ ー ス 蕗の台 (ふきのだい)コース
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №28
■ 登 山 形 態 登山道
■ 地 形 図 1/25000地形図 「ピッシリ山」
■ 三角点・点名 一等三角点 点名「比後岳・ピッシリダケ」
■ コースタイム 登り 3時間33分 下り 2時間50分
<登り>
5:10 出発
6:25~6:30 展望台
6:50~7:00 釜ヶ渕岳
7:45~7:50 熊岳
8:43 ピッシリ山
<下り>
9:15 下山開始
10:05~10:10 熊岳
10:48~11:05 釜ヶ渕岳
11:17 展望台
12:05 登山口
★ 三頭山に続く
道北・天塩山地の1000m峰を制覇・・・
道北の山域は、大別して東西の二つに分かれる。西に天塩山地、東に北見山地だ。その中でも
天塩山地には1000mを越える山が、先日(9/2)登った三頭山(1009m)と今回の熊岳(1025m)~
ピッシリ山(1031m)の三座しかなくいずれも登山道がありながら訪れる登山者は少ないと言う、
いわいるマイナーな山らしい。
その理由を私なりに考えると、昨今の登山ブームとは言え多くの登山者は、やはり大都会の札幌
を中心に集中しているだろう。もちろん地元近郊を含め登山愛好家は居ると思うが数は少ないだろ
うし、道北というアプローチの距離と公共交通機関の不便さが足を遠ざける主な原因と考える。
仮に車があっても1泊2日をかけて1000mそこそこの山に足を運ぶのは稀ではないだろうか。
特にピッシリ山の場合は、登山口近くの朱鞠内湖をほぼ一巡していた国鉄「深名線」が廃止になっ
て以降、公共の交通は路線バス(JRバス・深川~名寄間)しかなくそれも朱鞠内市街は通るものの
登山口となる朱鞠内湖の西側、蕗の台方面にはまったく無い。車の無い登山者が登山口まで行く
には、朱鞠内市街からタクシー利用と考えるがその市街にもタクシー会社は無く名寄市か士別市
など近郊の街からのタクシー利用となり高額な移動料金となる。レンタカー利用の場合もそうだが
高い料金を払ってでも「ピッシリ山」に登りたいという方は稀だろう。(ピッシリ山さんごめんなさい・・)
こうした理由から、ある文献(登山ガイド本)でも「訪れる人は少ない・・」と記していると思う。
まぁ、私の場合はそんな事にお構いもせず1000m以上の山と名が付けばどこへでも・・
というマニアックで挑戦的な愛好家なので訪れることは不思議ではない。
名誉のために・・ピッシリ山に限らず日高山系なども公共交通を利用して・・という山々は
少なく訪れる人がいない・・という意味では同じな訳だが、日高はそれ以外にも登山道が無い
というのが大きな理由だろう。正に北海道は広くデッカく美しい山ばかりなのだ。
ピッシリ山の帰りに天候が回復し絶景を望む下山となる・・・
【9月4日(火)】 晴れ
★ 残暑厳しい・・・
11:25 自宅を出発。
2日前の三頭山とは違うルートを辿りピッシリ山登山口を目指す。
国道234号線栗山から国道12号線道の駅「三笠」に出てスタンプラリーの押印をする。そして、
そのまま12号線を深川道の駅まで走る。ここを左折して国道233号線に入り、道道281号線を
通って多度津から国道275号線に出るというルートだ。
幌加内までなら三頭山ルートより早いと思ったがさほど変わらない約3時間のドライブだった。
新そばが美味しかった幌加内を通過して朱鞠内湖に立ち寄りキャンプ場の係員に近くの温泉場を聞く。
幌加内の政和温泉が一番近いと教えられた。あらら・・・だ。
先日入ったばかりの温泉だった。ここから20数キロ戻らなければならないので今夜の温泉は諦めた。
また宿泊場所だがキャンプ場は営業中で有料のため諦め適当な場所もないので登山口まで向かう事
にした。朱鞠内湖の西側の道道528号線を辿る。行き交う車はほとんどなく一部舗装がある他は
未舗装の道道だ。
地図を見ながら蕗の台付近を注意して走ると左手に丸太で作った「ピッシリ山登山口」の標識を
見つけた。
ダートの林道を3.4キロ走ると終点となり登山口の看板とポストが設置された広場に着く。
早々に駐車して安着の儀へ移行した。今日は暖かいので外にテーブルとイスを出し、明日の登山の
成功を祈って「カンパ~イ!!」となった。つまみには枝豆、メインデッシュはクリームシチューだ。
暗くなってからは車の中で2次会となったがそれでも19:00には就寝した。
外は無風も曇り空だった・・・・
「ピッシリ山登山口」の標識のある林道出合
【9月5日(水)】 出発時・・・無風・くもり
3:40 起床。
いつものようにコーヒーを落とし、朝食の準備をする。
朝食はアルファー米に昨夜のクリームシチューなどで済ませる。
定番になりつつあるのは、アルファー米の赤飯や五目飯などを行動食の一部として持つ事が
多くなった。
やはりたんぱく質のご飯ものを行動中に摂ると力の付き方が違う気がする。
5:10 上空は灰色の曇り空だったがまずは出発する。
すぐに滝の沢川の渡渉があり滑る粘土質の川渕に注意して渡る。
その後は整備された登山道を少しずつ高度を上げながら登っていく。
しかし、50分ほど登った6:00頃突然のように雨が降り出し時々強く降った。
幸い登山道脇のダケカンバや広葉樹の枝葉のお陰ですぐに濡れる事はなかったが怪しい雲行きが
この先の不安を募らせた。
登山口に設置された案内板と登山ポスト
★ 雨、リーダーの判断・・・
場所は胸突坂を少し登ったあたりだろうか。登行を中止して下山するなら濡れもせず簡単だが・・
再挑戦の日がいつの事になるかと考えると迷った。
チーヤンは表向きリーダーの判断に従うよと言っているが「行くに決まっているだろう・・!!」という本音
が伝わってくる。
リーダーの判断は、登行続行・・である。
雨具ではなくウインドブレーカーを着て再出発した。
幸い4合目展望台に着く頃には雨は上がったが視界が段々悪くなり稜線上では風も強くなって来た。
それでも歩き易い登山道に誘われるように歩き続けた。もう引き返す気持ちはなくピークハンターに
徹しようと軽快に黙々と歩いた。何度もアップダウンのある稜線の登山道だが二人にはさほど苦にも
ならず景色のないままピークを目指した。そして980mピークから北に方向を変えると頂上が近いと
実感し自然と足早になった。途中熊岳付近の登山道にはその名の通り熊のフンがあり笛を吹いた。
痩せたガラ尾根を辿り
8:43 ついにピッシリ山頂上に着いた。
全体にガスが立ち込め視界はゼロ、景色のまったくない中でもまずは登頂の握手と
「頂上コーラ」で乾杯する。頂上は広い・・。
登り3時間33分、長いようでアッという間の登頂に感じた。
写真を撮り、行動食をほうばってそろそろ下山と言う時、西側のガスが消えてきて展望が開け始めた。
日本海側の街並みが見えガスの中のオアシスを見ているようだった。そしてしばらくすると各方向の
ガスもすっきりと消えてピッシリ山とその周辺の全容が姿を現す。
暫し下山を思いとどまりピッシリ山からの眺望を楽しむ事にした。
下山時でも、登りではまったく無かった視界が広がり頂上肩では、ガラ尾根から980mピーク、
熊岳、釜ヶ渕岳の全容が見られ自分たちの歩いて来た足取りを追う事が出来てうれしかった。
また980mピークから釜ヶ渕岳までの稜線もすっきりと確認し、朱鞠内湖や三頭山も確認出来て
諦めかけた眺望すべてが望まれ満足のいく山行となった。
終わってみてこの山を振り返ると、周りには目立つ山や高い山は無いけれど南北に伸びる天塩山地
において東西に横切る長い尾根の山道は、静かで神々しい心地よい場所のように感じた。
こんなにも良く整備されながら訪れる人が少ないなんて・・でもだからいい山なのかも知れない。
ガラ尾根のコル付近、整備された登山道のお陰で楽々快適でした・・・
釜ヶ渕岳付近から振り返り熊岳と登山道を望む
釜ヶ渕岳頂上から絶景、朱鞠内湖を背に
朽ち果てたミズナラの大木 (途中から折れています・・)
下山後に立寄った朱鞠内湖湖畔にて・・・
幌加内のそば畑
※ この記録は、2007年9月の山行記です。
現在の林道・登山道情報については、関係個所にてご確認の上お出掛け下さい。
道北の主峰・・・
釜ヶ渕岳 (925m)~熊岳 (1025m)~ピッシリ山 (1031m)
■ 山 行 日 2007年9月4日(火)~5日(水) 1泊2日
■ コ ー ス 蕗の台 (ふきのだい)コース
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №28
■ 登 山 形 態 登山道
■ 地 形 図 1/25000地形図 「ピッシリ山」
■ 三角点・点名 一等三角点 点名「比後岳・ピッシリダケ」
■ コースタイム 登り 3時間33分 下り 2時間50分
<登り>
5:10 出発
6:25~6:30 展望台
6:50~7:00 釜ヶ渕岳
7:45~7:50 熊岳
8:43 ピッシリ山
<下り>
9:15 下山開始
10:05~10:10 熊岳
10:48~11:05 釜ヶ渕岳
11:17 展望台
12:05 登山口
★ 三頭山に続く
道北・天塩山地の1000m峰を制覇・・・
道北の山域は、大別して東西の二つに分かれる。西に天塩山地、東に北見山地だ。その中でも
天塩山地には1000mを越える山が、先日(9/2)登った三頭山(1009m)と今回の熊岳(1025m)~
ピッシリ山(1031m)の三座しかなくいずれも登山道がありながら訪れる登山者は少ないと言う、
いわいるマイナーな山らしい。
その理由を私なりに考えると、昨今の登山ブームとは言え多くの登山者は、やはり大都会の札幌
を中心に集中しているだろう。もちろん地元近郊を含め登山愛好家は居ると思うが数は少ないだろ
うし、道北というアプローチの距離と公共交通機関の不便さが足を遠ざける主な原因と考える。
仮に車があっても1泊2日をかけて1000mそこそこの山に足を運ぶのは稀ではないだろうか。
特にピッシリ山の場合は、登山口近くの朱鞠内湖をほぼ一巡していた国鉄「深名線」が廃止になっ
て以降、公共の交通は路線バス(JRバス・深川~名寄間)しかなくそれも朱鞠内市街は通るものの
登山口となる朱鞠内湖の西側、蕗の台方面にはまったく無い。車の無い登山者が登山口まで行く
には、朱鞠内市街からタクシー利用と考えるがその市街にもタクシー会社は無く名寄市か士別市
など近郊の街からのタクシー利用となり高額な移動料金となる。レンタカー利用の場合もそうだが
高い料金を払ってでも「ピッシリ山」に登りたいという方は稀だろう。(ピッシリ山さんごめんなさい・・)
こうした理由から、ある文献(登山ガイド本)でも「訪れる人は少ない・・」と記していると思う。
まぁ、私の場合はそんな事にお構いもせず1000m以上の山と名が付けばどこへでも・・
というマニアックで挑戦的な愛好家なので訪れることは不思議ではない。
名誉のために・・ピッシリ山に限らず日高山系なども公共交通を利用して・・という山々は
少なく訪れる人がいない・・という意味では同じな訳だが、日高はそれ以外にも登山道が無い
というのが大きな理由だろう。正に北海道は広くデッカく美しい山ばかりなのだ。
ピッシリ山の帰りに天候が回復し絶景を望む下山となる・・・
【9月4日(火)】 晴れ
★ 残暑厳しい・・・
11:25 自宅を出発。
2日前の三頭山とは違うルートを辿りピッシリ山登山口を目指す。
国道234号線栗山から国道12号線道の駅「三笠」に出てスタンプラリーの押印をする。そして、
そのまま12号線を深川道の駅まで走る。ここを左折して国道233号線に入り、道道281号線を
通って多度津から国道275号線に出るというルートだ。
幌加内までなら三頭山ルートより早いと思ったがさほど変わらない約3時間のドライブだった。
新そばが美味しかった幌加内を通過して朱鞠内湖に立ち寄りキャンプ場の係員に近くの温泉場を聞く。
幌加内の政和温泉が一番近いと教えられた。あらら・・・だ。
先日入ったばかりの温泉だった。ここから20数キロ戻らなければならないので今夜の温泉は諦めた。
また宿泊場所だがキャンプ場は営業中で有料のため諦め適当な場所もないので登山口まで向かう事
にした。朱鞠内湖の西側の道道528号線を辿る。行き交う車はほとんどなく一部舗装がある他は
未舗装の道道だ。
地図を見ながら蕗の台付近を注意して走ると左手に丸太で作った「ピッシリ山登山口」の標識を
見つけた。
ダートの林道を3.4キロ走ると終点となり登山口の看板とポストが設置された広場に着く。
早々に駐車して安着の儀へ移行した。今日は暖かいので外にテーブルとイスを出し、明日の登山の
成功を祈って「カンパ~イ!!」となった。つまみには枝豆、メインデッシュはクリームシチューだ。
暗くなってからは車の中で2次会となったがそれでも19:00には就寝した。
外は無風も曇り空だった・・・・
「ピッシリ山登山口」の標識のある林道出合
【9月5日(水)】 出発時・・・無風・くもり
3:40 起床。
いつものようにコーヒーを落とし、朝食の準備をする。
朝食はアルファー米に昨夜のクリームシチューなどで済ませる。
定番になりつつあるのは、アルファー米の赤飯や五目飯などを行動食の一部として持つ事が
多くなった。
やはりたんぱく質のご飯ものを行動中に摂ると力の付き方が違う気がする。
5:10 上空は灰色の曇り空だったがまずは出発する。
すぐに滝の沢川の渡渉があり滑る粘土質の川渕に注意して渡る。
その後は整備された登山道を少しずつ高度を上げながら登っていく。
しかし、50分ほど登った6:00頃突然のように雨が降り出し時々強く降った。
幸い登山道脇のダケカンバや広葉樹の枝葉のお陰ですぐに濡れる事はなかったが怪しい雲行きが
この先の不安を募らせた。
登山口に設置された案内板と登山ポスト
★ 雨、リーダーの判断・・・
場所は胸突坂を少し登ったあたりだろうか。登行を中止して下山するなら濡れもせず簡単だが・・
再挑戦の日がいつの事になるかと考えると迷った。
チーヤンは表向きリーダーの判断に従うよと言っているが「行くに決まっているだろう・・!!」という本音
が伝わってくる。
リーダーの判断は、登行続行・・である。
雨具ではなくウインドブレーカーを着て再出発した。
幸い4合目展望台に着く頃には雨は上がったが視界が段々悪くなり稜線上では風も強くなって来た。
それでも歩き易い登山道に誘われるように歩き続けた。もう引き返す気持ちはなくピークハンターに
徹しようと軽快に黙々と歩いた。何度もアップダウンのある稜線の登山道だが二人にはさほど苦にも
ならず景色のないままピークを目指した。そして980mピークから北に方向を変えると頂上が近いと
実感し自然と足早になった。途中熊岳付近の登山道にはその名の通り熊のフンがあり笛を吹いた。
痩せたガラ尾根を辿り
8:43 ついにピッシリ山頂上に着いた。
全体にガスが立ち込め視界はゼロ、景色のまったくない中でもまずは登頂の握手と
「頂上コーラ」で乾杯する。頂上は広い・・。
登り3時間33分、長いようでアッという間の登頂に感じた。
写真を撮り、行動食をほうばってそろそろ下山と言う時、西側のガスが消えてきて展望が開け始めた。
日本海側の街並みが見えガスの中のオアシスを見ているようだった。そしてしばらくすると各方向の
ガスもすっきりと消えてピッシリ山とその周辺の全容が姿を現す。
暫し下山を思いとどまりピッシリ山からの眺望を楽しむ事にした。
下山時でも、登りではまったく無かった視界が広がり頂上肩では、ガラ尾根から980mピーク、
熊岳、釜ヶ渕岳の全容が見られ自分たちの歩いて来た足取りを追う事が出来てうれしかった。
また980mピークから釜ヶ渕岳までの稜線もすっきりと確認し、朱鞠内湖や三頭山も確認出来て
諦めかけた眺望すべてが望まれ満足のいく山行となった。
終わってみてこの山を振り返ると、周りには目立つ山や高い山は無いけれど南北に伸びる天塩山地
において東西に横切る長い尾根の山道は、静かで神々しい心地よい場所のように感じた。
こんなにも良く整備されながら訪れる人が少ないなんて・・でもだからいい山なのかも知れない。
ガラ尾根のコル付近、整備された登山道のお陰で楽々快適でした・・・
釜ヶ渕岳付近から振り返り熊岳と登山道を望む
釜ヶ渕岳頂上から絶景、朱鞠内湖を背に
朽ち果てたミズナラの大木 (途中から折れています・・)
下山後に立寄った朱鞠内湖湖畔にて・・・
幌加内のそば畑
※ この記録は、2007年9月の山行記です。
現在の林道・登山道情報については、関係個所にてご確認の上お出掛け下さい。
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