エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

道東1000m超峰三山初登頂・・・標津岳 (1061m)

2010年08月06日 | 山紀行 (道東)
道東1000m超峰三山初登頂・・・標津岳(1061m)
(大雨で閉ざされた日高路を諦めて選択した道東の未踏峰計画・・・)

■ 山行日程    2010年8月3日(火)~5日(木)
■ ル ー ト   モシベツ川コース
■ メンバー    夫婦登山 No.17
■ 登山形態    登山道
■ 地 形 図   1/25000地形図  「養老牛温泉」
■ コースタイム  登り 2時間35分、下り 1時間35分 (休憩含む)
<登り>
06:25         登山開始
07:35~40     5合目 休憩
08:00         6合目 清水沢
08:25         8合目 展望台
09:00        標津岳 (1061m) 頂上
<下り>
09:25       下山開始
11:00         登山口


★ イドンナップ岳のリベンジ計画が・・・
去る7月17~18日、夫婦登山No16で初挑戦した日高・新冠富士とイドンナップ岳は、新冠富士へ
の直登沢となるシュウレルカシュッペ沢の中腹(730m二股)でテントを張り翌日のアタックに期待を膨ら
ませていたが、起床した2:30頃から雨が降り出し時に大粒となってテントに叩きつける勢いだった。
しばらく様子を伺っていたが、天気予報通り今日は雨となり回復の兆しは無いと見てアタックを諦め下山
を判断した。

・・・そのリベンジ計画が今回の8/3~5だったが、7月末から続く北海道の長雨は河川の増水を招き
普段引きの早い日高の沢が連日の増水で林道も通行止めとなってしまったのだ。
この期間、天気予報で唯一晴れそうなのが道東地区のみだったので以前から気になっていた登山道が
ありながら未踏のままになっていた「標津岳」「武佐岳」「藻琴山」の三山に計画を変更して臨むことにした。



【8月3日(火)】

★ シマフクロウの鳴き声を聞きながら「養老牛温泉」に満足・・・
  片道350キロを走り抜け、登山口の近くにある道東・中標津町養老牛温泉に着いたのは18:30過ぎ
だった。宿泊予定場所は、立派なトイレと駐車スペースのある登山口だったが、まずは温泉で温まってか
ら向かおうと一番人気の温泉宿「湯宿だいいち」の玄関をくぐる。しかし、日帰り入浴は19:00~21:00
と言われロビーで30分待つ事になった。

「湯宿 だいいち」
ひば檜内風呂、大露天風呂(混浴)、露天丸太風呂、露天岩風呂などが清流のせせらぎとホッーホッ
ーと対岸の樹林で鳴く天然記念物に指定されているシマフクロウの鳴き声を聞きながら入る風呂は最高
だった。


★ 林道通行止め・・・迂回路へ
  気持ち良く温泉からあがって早々に今夜の宿泊場所(登山口)へ向かおうと林道に入る。するとすぐに
林道が閉鎖されたゲートと看板があり、「この先の林道が決壊し通行出来ないので迂回路を利用して下
さい」という案内が書かれていた。入浴した旅館に戻り話をしたら迂回路の地図をコピーしてくれたので
助かった。しかし、今夜の宿は登山口ではなく温泉街の手前に公共の大きな駐車場があったのでここに
駐車して車中泊することにする。

【8月4日(水)】


★ 18キロの迂回路・・・
4:00に起床し、4:25には移動を開始した。
案内地図に従って走るが以外にも距離はあり奥深く林道は続く。各分岐には「迂回路」の標識があるの
で迷わずに登山口に着く事が出来たが、普通の乗用車なら底付きをしそうな悪路も一部あった。
5:00登山口。温泉場から約18キロあった。


★ トイレ 木もれび・・・
車なら整理すれば10台位は駐車出来る広いスペースとその奥に写真の立派なトイレが建てられていた。
ただ何日も使われていないのか無数の虫の死骸が便器の周りに散乱し掃除をしないととても利用する気
にはなれなかった。で、掃除用具は何処だ?と探すも無く仕方なく笹でホウキを作って虫を駆除し使用さ
せてもらった。ペーパーもあるし洋式の水洗トイレである。


★ 宿泊は温泉場で正解だった・・・
登山口到着時にすぐに思った。昨夜はここで泊らなくて良かったと・・・
それは、飛び交う虫の多さである。アブを始め車に寄付けられるように色々な虫が集まって来た。夜なら
どうなのか分からないが、昨夜の温泉場駐車場があまりにも安住の地だったので通行止めに感謝・・・
と言うところだろうか。




標津岳登山口にある立派な水洗トイレ「木もれび」・・・

★ 快適な登山道・・・最後まで
6:25 出発。
車内でゆっくりと朝食を済ませての出発となる。

地形図を見ると、始めはモシベツ川の2本の支流に挟まれる形で南北に延びる痩せ尾根上に登山道が
ある。しばらくは平坦な地形の笹原とアカエゾマツの造林地の中を歩くが、笹刈りがきれいに施され整備
された登山道に驚く。
少しずつ顕著な尾根上を登っているのにそうとは感じさせない楽な登りが続き、どこがツツジヶ丘だったの
か気が付かずに通過していた。恐らく標津岳が木々の合間から見えた付近なのだろうと思う。

7:35~40  5合目(休憩)
ちょっとしたアップダウンはあれど視界も良くなって来て、進む方向も西よりになって来た。
8:00      6合目(清水沢)

地図上の672標高点より少し先(上)に位置するところに忽然と現われる清流にまた驚く。
(清水沢の看板あり)
笹原の中から湧き出た伏流の如くそこには美味しい水が流れていた。



登山を開始してすぐに現われる標識・・・・何より整備された登山道に驚いた。


コース半ばの水場「清水沢」だが、笹原の斜面から突然湧き出たような伏流水が沢形を成して流れる。

★ 展望台は潅木に覆われて・・・
清水沢からは電光を切りながら広い笹原と鈍林のダケカンバを登りながら稜線を目指す。いつもの夫婦
登山なら笹の薮漕ぎが定番だがここはきれいに刈られた笹の一級国道を歩き珍しいダケカンバのみの
鈍林が美しく見えるのだから不思議だ。

8:25    8合目(稜線 展望台)
古いガイドブック(夏山ガイド)には、「南に広がる平原が一望できる・・・」と記されていたが、もう何年も経
ているのか周りの潅木やハイ松が大きくなって僅かに平原を望む程度の展望台と化していた。
 頂上までは、明瞭な踏み跡のあるハイ松の稜線歩きでほどなくその高みに到着する。



登山道中腹から広い笹原の中にダケカンバの鈍林が続ききれいである・・・

★ 斜里岳の展望台だ・・・
9:00 標津岳(1061m) 頂上
登り2時間35分、小雨がパラツキはじめた頂上に到着する。未踏の1000m超峰としては久しぶりの登
頂である。なんと言っても東の先に聳える秀峰「斜里岳」の眺めはいい。その奥には知床連山の海別岳
や羅臼岳も確認出来たし、これから目指す武佐岳もサマケップヌプリと俣落岳を挟んで遥か東に望む事
が出来た。また、北から西側にかけても摩周湖や屈斜路湖周辺の山々と雄阿寒岳の富士形は遠望なが
ら目立っていた。

ゆっくりしていたい静かな頂上だったが、今日はもう一つ「武佐岳」にも登る予定なので早々下山を開始
する。



8/4 標津岳(1061m)頂上 初登頂・・・


標津岳頂上から間近に望む秀峰「斜里岳」は格好が良い・・・そしてその奥に知床連山が望まれる。


標津岳頂上から斜里岳を背に・・・・

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