※ブログ開設前の山行記録をアップしました・・・
ganさんが遡行 北海道の沢登り(岩村和彦氏著書 共同文化社)より
日高・1347峰(1347m)・・・林業界の双珠別岳
■ 山 行 日 2006年10月27日(金) 日帰り
■ ル ー ト 沙流川ニセクシュマナイ沢~南面直登沢~1347峰~東面沢下降
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №15
■ 登 山 形 態 沢登り
■ 地 形 図 1/25000地形図 「双珠別湖」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「双珠別 ソウジュベツ」
■ コースタイム 登り 4時間20分 下り 3時間50分
<登り>
08:50 登山口(取水ダム)出発
09:25 二股
09:50 C600二股 右股へ
10:25 C700付近~ 核心部突入
F1(10m) 右岸高巻く
F2(10m) 右岸高巻く
F3(15m) 左岸を大きく高巻く
F4 C800右岸を高巻く
11:20 C900二股 右股へ
12:30 C1220付近 沢から離れ獣道を利用し斜面を登る
12:45 C1330付近 稜線に出る
13:10 1347峰頂上
<下り>
13:25 下山開始・・尾根を北東へ降り笹藪の沢筋目指して下降する
藪漕ぎ15分位で沢筋に出る。
1000m付近から小滝が連続し、懸垂下降3回
15:35 C790付近 大滝・・高巻く 滝下には16:00
16:25 C550二股
16:45 C520国道出合
17:15 登山口P
当時、地図とコンパスで辿った記録を地形図に移行したものです・・・
★ ganさんとHYML・・・
この山に登ったキッカケは、ganさんこと岩村和彦氏の著書「ganさんが遡行、北海道の沢登り」を購入し、
掲載されていた沢に興味を持ったからだが、その時はまだHYMLの存在もその後自分が入会する事など夢
にも思わなかったので、今思うと驚きで不思議な思いだった。
本書を読むまでこの山の事は知らなかったが、日勝峠から日高町に降りる時や日勝峠から沙流岳に登った時
その北側の稜線に至極格好の良い山がある事だけは知っていただけに気になっていた。それが「1347峰」
と判り無性に登りたくなったと当時の記録にも記されていた。
この日、新車ハイエース2号のデビュー山行でもあり、記念すべき思い出の山行でもあった。そしてもう一
つの記念は、前日の26日北海道日本ハムファイターズが44年ぶりに日本一!になった事も当時の記録に
あった。
ブログ開設は2009年で、以前の記録はメモ帳と写真そしてワープロで作った独自の報告書だった。しか
し、開設以降はほとんどブログで山行報告をしながら記録として残し、ネット山情報としての参考になれば
僅かながら恩返しになるのかな?なんて・・・。
当時作成した山行報告をほぼ忠実にブログに移行してみました。ganさんの著書と共に参考になれば幸いだ
が、なにせ14年前の記録です。そこんとこよろしくお願いします。
沢の入り口付近(C470付近) 風倒木が目立つ場所だ!
まだ倒木が目立つ500m付近
600m二股から右股に入るところ(上流を思わせる沢形に)
この沢のエキスの始まり・・(F1 10m)
まだ慣れていない新車ハイエース2号を運転し、7時に家を出る。
妻と二人いつも通り慣れた国道274号線から日高町を経由して日勝峠に入る。2合目標識のあとすぐに「上
滝トンネル」があり、その出口に沙流川の支流ニセクシュマナイ沢の出合がある。出合本流には北電の取水ダ
ムがあり駐車スペースも広いのでここに停める。シーズン最後となるか沢スタイルに着替えて出発準備を整え
る。参考資料があるとは言え、初めて臨む沢への立ち入りにはやはり緊張する。
8時50分、取水ダムのゲートを跨ぎ沙流川の右岸に渡り入渓するとそこは支流のニセクシャマナイ沢出合で
ある。水量も少なく河原も広いが風倒木が多く歩きずらかった。
600m二股では、どちらも同じ位の水量ではじめは直進(左股)してしまったが、すぐに間違いと気が付き右
股を登る。沢幅が狭くなるが、難しいところはない。
750m付近でこの沢のエキスが詰まるという入口に着く。それは10m程の滝に出会うので判る。ここは右
岸を高巻いて難なくクリアー。しかしすぐに10mの滝、ここも右岸を高巻く。更にその奥には15mの滝と
なって行く手を阻む。ここまでほんの10分足らずで3つの滝に出会うが、最後は左岸を大きく高巻いて滝の
上に出た。この高巻きには10分ほど掛った。
800m二股でも最後の滝となるF4に出合うが右岸の草付きを利用して高巻きエキスを終了する。
900m二股では、右股へ進む。正面には頂上らしき頂と稜線が見えてきたが、沢幅は一気に狭くなり笹や灌
木が迫り涸れ沢となって来た。沢形は頂上付近まで延びてはいたが、1200m付近からは背丈以上の笹に覆
われ突破は困難と判断した。ganさんの本では、この付近から沢筋を離れ頂上から南西に延びる稜線まで獣道を
利用・・とあった。それを探すのにちょっとだけ苦労した。
太い笹藪を掻き分け倒木を越えながら稜線に出たのは12時45分。稜線には明瞭な獣道(鹿道)があり頂上まで
続いていた。そして13時10分、頂上に着いた。
F4の滝・・・右岸を高巻く
稜線までの笹藪にちょっと苦戦・・・
2006.10.27 1347峰(1347m) 初登頂
頂上からの眺望もどの方向なのか今は不明なり・・・以下3枚
★ 救いのテープ・・・
予定としては、ゆっくり頂上ラーメンと行きたかったが時間に余裕が無くなったことや下りの東面沢も未知の
沢で所要に時間が掛るかも知れないと思うと、ゆっくりは出来なかった。
くもり空ではあるが、風も弱く展望も良かったが証拠写真を撮って早々に下山を開始した。
下山は、頂上から北東に延びる稜線を100m程降りて東面沢の沢形を目指して下降する。しかし、下降する
南東面は急斜面で稜線から深い笹藪となっていて下降点探しに迷うところだった。ただ幸いにも近くに標識テ
ープが付けられ「ここから降りろ・・」とばかり言っている様だったので利用させてもらった。両手で笹を掴
み転ばないように慎重に下りる。笹漕ぎは15分位で終わり、しっかりとした沢筋に出た。斜度はあるが難な
く下降して行く。
1000m付近から小滝が連続して現れた。
ここは、慎重を期してザイルを出し確実に懸垂下降で降りることにした。(8月のパンケメクンナイ川での教訓
が蘇るところだ)
懸垂下降は3回行ったが、滝は5mから10mくらいでフリーでも降りられそうだったが、岩が滑り易く灌木も
頼りないのでザイルがあると安心・安全だと思った。
15時35分、790m付近でこの沢最大の大滝に出合う。落ち口まで近づいて覗き見ると轟音と共に大きな
筒の中に吸い込まれそうな勢いだった。両側がスラブ状に切れ落ちて断崖絶壁となり滝壺が確認出来ないくら
い高く感じた。とてもザイルで懸垂する地形でもないし、ましてや30mのザイルでは届かないのは歴然だ。
ここは、手前左岸から大きく高巻き滝の下に降りることにした。笹藪を慎重に少し降りると滝の落ち口の上に
出て滝下に降りるルートが見えてくる。下りの斜面でも念のためザイルを出して懸垂下降をした。
滝下まで25分を要し、16時に着く。振り返ると50mはあるかと思う2段構えの滝だった。
以降は、問題の箇所も無く順調に下りるが、国道出合で16時45分、すっかり暗くなり小雨も降り出す中、
30分ほど歩いて車のある登山口に着いた。
帰路、沙流川温泉で汗を流し20時に無事自宅に着いた。マイナーな山だが、実に充実した一日だった。
C790大滝の下から・・・
ganさんが遡行 北海道の沢登り(岩村和彦氏著書 共同文化社)より
日高・1347峰(1347m)・・・林業界の双珠別岳
■ 山 行 日 2006年10月27日(金) 日帰り
■ ル ー ト 沙流川ニセクシュマナイ沢~南面直登沢~1347峰~東面沢下降
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №15
■ 登 山 形 態 沢登り
■ 地 形 図 1/25000地形図 「双珠別湖」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「双珠別 ソウジュベツ」
■ コースタイム 登り 4時間20分 下り 3時間50分
<登り>
08:50 登山口(取水ダム)出発
09:25 二股
09:50 C600二股 右股へ
10:25 C700付近~ 核心部突入
F1(10m) 右岸高巻く
F2(10m) 右岸高巻く
F3(15m) 左岸を大きく高巻く
F4 C800右岸を高巻く
11:20 C900二股 右股へ
12:30 C1220付近 沢から離れ獣道を利用し斜面を登る
12:45 C1330付近 稜線に出る
13:10 1347峰頂上
<下り>
13:25 下山開始・・尾根を北東へ降り笹藪の沢筋目指して下降する
藪漕ぎ15分位で沢筋に出る。
1000m付近から小滝が連続し、懸垂下降3回
15:35 C790付近 大滝・・高巻く 滝下には16:00
16:25 C550二股
16:45 C520国道出合
17:15 登山口P
当時、地図とコンパスで辿った記録を地形図に移行したものです・・・
★ ganさんとHYML・・・
この山に登ったキッカケは、ganさんこと岩村和彦氏の著書「ganさんが遡行、北海道の沢登り」を購入し、
掲載されていた沢に興味を持ったからだが、その時はまだHYMLの存在もその後自分が入会する事など夢
にも思わなかったので、今思うと驚きで不思議な思いだった。
本書を読むまでこの山の事は知らなかったが、日勝峠から日高町に降りる時や日勝峠から沙流岳に登った時
その北側の稜線に至極格好の良い山がある事だけは知っていただけに気になっていた。それが「1347峰」
と判り無性に登りたくなったと当時の記録にも記されていた。
この日、新車ハイエース2号のデビュー山行でもあり、記念すべき思い出の山行でもあった。そしてもう一
つの記念は、前日の26日北海道日本ハムファイターズが44年ぶりに日本一!になった事も当時の記録に
あった。
ブログ開設は2009年で、以前の記録はメモ帳と写真そしてワープロで作った独自の報告書だった。しか
し、開設以降はほとんどブログで山行報告をしながら記録として残し、ネット山情報としての参考になれば
僅かながら恩返しになるのかな?なんて・・・。
当時作成した山行報告をほぼ忠実にブログに移行してみました。ganさんの著書と共に参考になれば幸いだ
が、なにせ14年前の記録です。そこんとこよろしくお願いします。
沢の入り口付近(C470付近) 風倒木が目立つ場所だ!
まだ倒木が目立つ500m付近
600m二股から右股に入るところ(上流を思わせる沢形に)
この沢のエキスの始まり・・(F1 10m)
まだ慣れていない新車ハイエース2号を運転し、7時に家を出る。
妻と二人いつも通り慣れた国道274号線から日高町を経由して日勝峠に入る。2合目標識のあとすぐに「上
滝トンネル」があり、その出口に沙流川の支流ニセクシュマナイ沢の出合がある。出合本流には北電の取水ダ
ムがあり駐車スペースも広いのでここに停める。シーズン最後となるか沢スタイルに着替えて出発準備を整え
る。参考資料があるとは言え、初めて臨む沢への立ち入りにはやはり緊張する。
8時50分、取水ダムのゲートを跨ぎ沙流川の右岸に渡り入渓するとそこは支流のニセクシャマナイ沢出合で
ある。水量も少なく河原も広いが風倒木が多く歩きずらかった。
600m二股では、どちらも同じ位の水量ではじめは直進(左股)してしまったが、すぐに間違いと気が付き右
股を登る。沢幅が狭くなるが、難しいところはない。
750m付近でこの沢のエキスが詰まるという入口に着く。それは10m程の滝に出会うので判る。ここは右
岸を高巻いて難なくクリアー。しかしすぐに10mの滝、ここも右岸を高巻く。更にその奥には15mの滝と
なって行く手を阻む。ここまでほんの10分足らずで3つの滝に出会うが、最後は左岸を大きく高巻いて滝の
上に出た。この高巻きには10分ほど掛った。
800m二股でも最後の滝となるF4に出合うが右岸の草付きを利用して高巻きエキスを終了する。
900m二股では、右股へ進む。正面には頂上らしき頂と稜線が見えてきたが、沢幅は一気に狭くなり笹や灌
木が迫り涸れ沢となって来た。沢形は頂上付近まで延びてはいたが、1200m付近からは背丈以上の笹に覆
われ突破は困難と判断した。ganさんの本では、この付近から沢筋を離れ頂上から南西に延びる稜線まで獣道を
利用・・とあった。それを探すのにちょっとだけ苦労した。
太い笹藪を掻き分け倒木を越えながら稜線に出たのは12時45分。稜線には明瞭な獣道(鹿道)があり頂上まで
続いていた。そして13時10分、頂上に着いた。
F4の滝・・・右岸を高巻く
稜線までの笹藪にちょっと苦戦・・・
2006.10.27 1347峰(1347m) 初登頂
頂上からの眺望もどの方向なのか今は不明なり・・・以下3枚
★ 救いのテープ・・・
予定としては、ゆっくり頂上ラーメンと行きたかったが時間に余裕が無くなったことや下りの東面沢も未知の
沢で所要に時間が掛るかも知れないと思うと、ゆっくりは出来なかった。
くもり空ではあるが、風も弱く展望も良かったが証拠写真を撮って早々に下山を開始した。
下山は、頂上から北東に延びる稜線を100m程降りて東面沢の沢形を目指して下降する。しかし、下降する
南東面は急斜面で稜線から深い笹藪となっていて下降点探しに迷うところだった。ただ幸いにも近くに標識テ
ープが付けられ「ここから降りろ・・」とばかり言っている様だったので利用させてもらった。両手で笹を掴
み転ばないように慎重に下りる。笹漕ぎは15分位で終わり、しっかりとした沢筋に出た。斜度はあるが難な
く下降して行く。
1000m付近から小滝が連続して現れた。
ここは、慎重を期してザイルを出し確実に懸垂下降で降りることにした。(8月のパンケメクンナイ川での教訓
が蘇るところだ)
懸垂下降は3回行ったが、滝は5mから10mくらいでフリーでも降りられそうだったが、岩が滑り易く灌木も
頼りないのでザイルがあると安心・安全だと思った。
15時35分、790m付近でこの沢最大の大滝に出合う。落ち口まで近づいて覗き見ると轟音と共に大きな
筒の中に吸い込まれそうな勢いだった。両側がスラブ状に切れ落ちて断崖絶壁となり滝壺が確認出来ないくら
い高く感じた。とてもザイルで懸垂する地形でもないし、ましてや30mのザイルでは届かないのは歴然だ。
ここは、手前左岸から大きく高巻き滝の下に降りることにした。笹藪を慎重に少し降りると滝の落ち口の上に
出て滝下に降りるルートが見えてくる。下りの斜面でも念のためザイルを出して懸垂下降をした。
滝下まで25分を要し、16時に着く。振り返ると50mはあるかと思う2段構えの滝だった。
以降は、問題の箇所も無く順調に下りるが、国道出合で16時45分、すっかり暗くなり小雨も降り出す中、
30分ほど歩いて車のある登山口に着いた。
帰路、沙流川温泉で汗を流し20時に無事自宅に着いた。マイナーな山だが、実に充実した一日だった。
C790大滝の下から・・・