今朝のこと。
通勤には、バスと私鉄の他、地下鉄を２回乗り換える。
その地下鉄の乗り換え駅、青山１丁目。
私はこれから電車に乗るところ。
電車がホームに入って来た。
これから乗る人たちの列は、間髪を入れず、扉分を空けてサッと両脇に避ける。
降車の人たちは、激混みの電車から扉が開くと同時に、ドドド＝ッと殺気立って降りて来た。
私は降りた人の波に飲まれそうになった……その瞬間、
私が着ていたグレーのニットの、ロングジャケットの裾が、降りてきた人に連れて行かれそう
になった。
降りてきた女の子の、バッグの留具に引っかけられたのだ。
あ、と思う間もなく、そのオンナは、バッグの留具に引っかかった私のジャケットを思いっきり
引きちぎったのである！
ベリッ！ 
ひゃぁ～～～～…………。
弱々しく叫ぶ私。 だ、だって、あまりの仕打ちに声が出ませ～ん。
え？！と思ったその時には、そのオンナは歩みを止めるでもなく、颯爽と立ち去ったのである。
なんの悪びれもなく。
私は呆然と電車に乗り、おそるおそるジャケットの裾を見てみた。
穴！
どうしてくれるんだよぉ～！
フツー歩みを止めて、自分のバッグの留具から、引っかけたモノを外すのが礼儀じゃないか？
あの時、一瞬たりとも外そうと努力もせず、とたんに引きちぎったあの行為は恐怖ですらある。
そうか……、刺されなかっただけでも良かったのか。
朝の通勤は、命がけなのである。
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