会社から防災グッズの取替えがあり、期限が到来する商品の処分を言い渡された。
処分といってもまだ有効期限内である。
もちろん頂いて帰ってきた。
宇宙食のような非常食の包みを開けると、ものすごく濃厚なミルクの匂いがした。
だからさっきからジャスミンがそばを離れない。
すんすん……すん
ジャスミン、近いッ！
あ、あっ、あっ！ 何してんの！？ 
舌、出た？ 舌、出した？ 舐めた？！ 肝心の口元が見えぬままシャッターを切った。
あ、鳥さん。
こうしていつもしらばっくれるのだ。
だって、舐めてないもぉ～ん。
思いっきり大きな舌舐めずりをした。 怪しい。
後で一口食べてみたら、決して不味くはないが、３食３日分、このミルク味栄養価のカタマリの
ような物体のお世話にはなりたくないと思った。
同じミルク味なら、このキャンディーの方が美味しいな。
私の備蓄である。
なぁに？
缶のふたを開ける音を聞きつけてやってきた猫。
残念でした。
おやつ・・・
ママのおやつ
ジャスミンは、オカァサンが留守中地震が来たらちゃんと隠れるのよ。
こうしてる
その椅子の下は危ないからね。 テーブルの下に入りなさい。
猫のエサや水の備蓄はしているものの、考えたら結局自分の防災対策は何もしていなかった。
少し考えたほうが良さそうである。
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