遠距離介護日記 人生で今日が一番若い日 母も私も

60代、一人暮らしです。
母の遠距離介護。働きながら続けています。

リハビリは折り紙から始まりました

2021年07月15日 | 介護 続けるコツ

iPadの写真データを整理していたら、折り紙の写真を見つけました。

 

これは、母が腰を骨折して介護が始まった時の、思い出(?)の写真です。

 

腰を骨折した事で、身体だけではなく意欲、判断力、認知機能など

全ての機能が急激に衰えました。

文字を書くのが好きだったのに、文字も書けず

読書が好きだったのに、本も読めません。

何でも意欲的な母でしたが、急激に自分の中身が変わっていることに

戸惑いや、反発、不安が押し寄せているようでした。

 

私が、引き取って一緒に暮らそうかとも思いましたが、

街の中の集合住宅で、日中は一人でこの部屋に住むことが

母の幸せにつながるとは思えません。

 

それかと言って、このままの状態では一人暮らしはできません。

そこで、妹と相談し小さな成功体験の積み重ねが必要と考えました。

 

妹と私と交代で、実家で母の介護をしている時

なるべく母に仕事を頼むようにしました。

ただし、できる仕事は限られています。

 

そこで、まず洗濯物を、たたむのを母の仕事にしました。

私が忙しいフリをして、

「今、手が話せないんで洗濯物をたとんどいて…」

と、いう感じです。

 

日常生活は、ゆっくりですけど回復しているのに

どうも頭が回復していない気がしてきました。

 

そんな時、妹が

「リハビリに折り紙がいいらしいよ」

と聞いてきました。

妹が母と一緒に折り鶴を折ったところ、なんと折り鶴が折れないのです。

 

二人で、唖然としました。

「どうしよう」

こんな母は一人でここに住めるのだろうか。

 

そこで、妹が

「小さな折り紙だと、難しいので大きい紙にしよう」

「色が単調だと、楽しくないので綺麗な色の紙にしよう」

とか、色々工夫してくれて、たくさんの折り紙を買ってくれました。

 

そうして、やっとできたのがこの折り鶴。

母が初めて、一人で折った鶴の写真を送ってくれたのが

この写真です。

その時、私は居なかっったので、妹が写真を送ってくれました。

 

この折り鶴は、母のリハビリのスタートだったのです。

 

今では、今まで弾いたこともないピアノ

童謡を弾く事もできるようになりました。

人指し指で一本で、間違いだらけで弾いていますが

楽しそうです。

 

これからも、意欲を持って生きて欲しいと思っています。


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