「新社殿竣工、神社側へ引き渡し 八戸・蕪嶋神社」
2/28(金) 10:52配信 デーリー東北新聞社📰
2015年11月の火災で社殿を焼失した八戸市鮫町の蕪嶋神社は、再建を進めてきた新社殿が竣工し、27日に建設業者から神社側へ引き渡された。4年3カ月余りの時を経て、蕪島の頂に“地域のシンボル”が復活を遂げ、関係者は「これまでの支援に感謝したい」との思いを強くしている。今後も蕪島への立ち入り制限は続け、3月26日の例大祭に合わせて一般公開される予定。市民が新生・蕪嶋神社の中に入れるまで、いよいよ1カ月を切った。
再建工事は松本工務店(南部町)が請け負い、16年11月に着手。蕪島への立ち入りを制限し、ウミネコの繁殖期間の4~8月上旬を除いて工事を進めた。
新社殿は2階建て。延べ床面積は旧社殿の約2倍となる487平方メートル。ケヤキや青森ヒバ、南部アカマツ、秋田杉といった良質な木材を豊富に使用している。
この日は、同社の松本保築社長、工事の棟梁を務めた清水福治専務、清水栄作社寺部長らが神社を訪問。野澤俊雄宮司に関係書類を手渡した後、電気系統や警備などの関係者と共に新社殿の内部を確認した。
清水専務は取材に「蕪島の頂上にある蕪嶋神社は遠くから見ても目立ち、注目度も高い。これだけ大きくて立派で、全国に誇れる神社になった」と社殿の仕上がりに自信を見せた。
今後、蕪嶋神社では3月25日、新たに制作された御神体「八臂(はっぴ)弁財天」を新社殿に移す「御遷座(せんざ)祭」が執り行われ、御神体への「魂入れ」が行われる。
神社再建実行委員会の福島哲男委員長は「竣工までたどり着けたのは皆さんの支援のおかげ。感謝を申し上げる」と謝意を示した。
野澤宮司は「4年前の火災を思い返すと夢のよう。多くの方々のお力添えがあってこの日を迎えられた。一般公開の日が近づいていることをうれしく思う」と感慨深げに語った。
再建工事の総工費は約5億3500万円の見込み。再建実行委には全国から寄付金が届いているが、事業費は不足しており、引き続き善意を募っている。
デーリー東北新聞社
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