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日々是好日日記

自然免疫は体内の「警察官」

2020年07月15日 | 日々徒然
自然免疫は体内の「警察官」👮‍♀️


社会全体で見ると、最大の対抗策は集団免疫になりますが、個々人としては免疫力を上げることも重要です。


一日のうち、人間の体内に1兆個の細胞ができるなかで、遺伝的に出来そこないのがん細胞が5000個も含まれていると言われています。それを見つけ出して除去したり、外から入ってきた異物を真っ先に叩くのがNK(ナチュラルキラー)細胞です。NK細胞は小さな異物の処理を担当するリンパ球の一種で、もっとも代表的な自然免疫。働いている時間が一番長く、全身をくまなくパトロールしている、いわば体の最前線を守る警察官です。不良少年を巨悪にならないうちに排除するので、体の治安がよくなります。


獲得免疫は自然免疫では勝てないときに働きます。代表的なのは、T細胞やB細胞。NK細胞が警察官なら、こちらは軍隊。B細胞がつくり出す「抗体」はミサイルのようなものです。ワクチンは、有事に備えてミサイルを打たせる軍事訓練と考えてください。


軍隊は強固にできているため、放射線を浴びたり、抗がん剤を使ったりしないかぎり、弱まることはほとんどありません。年を重ねてもシステムは健在なので、ワクチンを子どもに打っても100歳のお年寄りに打っても、同じように効果があります。


しかし、自然免疫は獲得免疫のように強固ではありません。コンディションによって、弱くなったり強くなったりすることがあります。NK細胞の活性はピークが20歳で、その後落ちていくという報告もあります(図)。いわゆる「免疫力が落ちる」というのは、このように自然免疫の活性が弱まった状態を指します。体内で不良少年が増加し、巨悪に成長してしまうと、治安が悪くなります。長生きしたければ、常日頃から警察官を強くしておく必要があるのです。
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