日本は大丈夫!?

・社会 ・内政 ・国際 ・経済 ・スポーツ

クリントン長官「太平洋諸島フォーラム」出席 中国の影響力、米焦り

2012-09-01 11:29:10 | ウエーブニュース
クリントン長官「太平洋諸島フォーラム」出席 中国の影響力、米焦り  gooニュース
  2012年9月1日(土)08:14
   (産経新聞)


 【シンガポール=青木伸行】クリントン米国務長官は31日、南太平洋の島嶼(とうしょ)国クック諸島で開かれた「太平洋諸島フォーラム」(PIF)首脳会議の関連会合に出席し、経済、安全保障両分野で米国は、南太平洋にも回帰する方針を訴える。長年にわたり島嶼諸国への影響力を強め、軍事分野での進出を意図する中国に対し、巻き返しに出たもので、アジア・太平洋地域における米中のせめぎ合いは、南太平洋に拡大した。

 PIFは島嶼諸国とオーストラリアなど計16カ国で構成。クリントン長官は域外援助国対話に出席する。米国務長官の出席は初めてで、アジア・太平洋地域への関与強化へ舵(かじ)を切った米国の意欲と、中国に対する危機感が表れている。

 中国は1990年以降、島嶼諸国への「小切手外交」を展開し浸透してきた。その狙いは、「主権国家」として承認されるべく支持国を確保するために、島嶼諸国と外交関係を結ぶ台湾の動きを阻止すること、そして資源の獲得にあった。

 中国の島嶼諸国への融資は、2005年の2320万ドル(約18億円)から、09年には約1億8300万ドル(約143億円)に膨れあがった。この期間の融資総額は6億3700万ドル(約500億円)。トンガの場合、対外債務の62%が中国からだ(昨年12月現在)。

 資源獲得では、例えばパプアニューギニアで中国の国有企業は、ニッケルなどの採掘を進めている。フィジーなどでは、中国漁船が排他的経済水域(EEZ)内で操業している。

 米国の本質的な脅威認識はしかし、安全保障分野にあるといえる。オーストラリア国立大学戦略防衛研究所のジョアン・ワリス氏などによると、中国は島嶼諸国と軍事協力・交流を深めており、海軍艦船の補給基地や、米軍のミサイル基地と潜水艦などを監視するための情報通信施設を、確保したがっているという。

 実際、中国はかつてキリバスに衛星追跡施設を建設していたが、キリバスが台湾に寝返ったため頓挫した経緯がある。

 フィジーなどのEEZ内で操業する漁船も一部は偽装で、米軍に対する諜報活動に当たっているとみられている。

 こうした情勢を踏まえ外交筋は、クリントン長官の今回の訪問について「中国の動きと意図の阻止に着手したものだ」と指摘する。


最新の画像もっと見る